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国産ハイブリッドカー春商戦。新型プリウスの出足は好調「走行性の高さが決め手」

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国産ハイブリッドカー春商戦。新型プリウスの出足は好調「走行性の高さが決め手」

 マイカー選びにおいて、“ハイブリッド”は外すことができない選択肢のひとつ。最近は燃費&環境性能のみならず、動力性能でも上位設定となっており、そのことも積極的に“ハイブリッド”を選ぶ理由になっている。ここでは各メーカーの新型ハイブリッド車の中から、オススメのモデルを紹介しよう。

* * * * * *

トヨタ新型プリウスPHEV試乗記/走りのレベルが格段に向上。新たなEVパフォーマンスカーとして期待

■トヨタ・プリウス/車両価格:275万~460万円

 最初に取り上げるのは、2023年1月に発売されたトヨタ新型プリウス(5代目)。プリウスは先代でTNGAの流れを汲んだプラットフォーム(GA-C)やパワートレインを採用したことで、走りの面でも大きな飛躍を遂げていたが、新型はその美点をさらに強化。新開発の2.0リッターのハイブリッドを採用することで、ひとクラス上の動力性能を手に入れている。

 従来の1.8リッターのハイブリッド車でもシステム最高出力が140psと、このクラスのモデルとしては十分な性能を持つが、2.0リッターのハイブリッド車は196psまで、最上級グレードの2.0リッターのPHEV(プラグインハイブリッド)車は、223psものビックパワーを手に入れている。

 この恩恵は特に高速域で顕著で、余力感が大きく向上している。燃費優先という方には1.8リッターのハイブリッド車で問題ないが、走りを重視する方、特に高速道路で長距離運転が多いというならば、2.0リッターのハイブリッド車がオススメ。PHEV車の秀でた動力性能は魅力大だが、460万円の価格は割高感が否めないのがネックだ。

 ちなみにクーペライクが強まったスタイリングになったことで、後席まわりを中心としたキャビンの居住性が気になるかもしれないが、シート設計と配置の工夫もあって、頭上まわりに圧迫感は感じない。先代と同等レベルの余裕は確保されている。

 歴代屈指の流麗なスタイリングを手に入れたとしても、実用性に優れる歴代プリウスが受け継いできた美点は、新型でも健在だ。

■トヨタ・プリウス グレード一覧
パワートレイングレードトランスミッション駆動方式車両本体価格(税込)1.8リッターハイブリッド車X電気式無段変速機FF/E-Four275万円/297万円1.8リッターハイブリッド車U電気式無段変速機FF/E-Four299万円/321万円2.0リッター ハイブリッド車G電気式無段変速機FF/E-Four320万円/342万円2.0リッター ハイブリッド車Z電気式無段変速機FF/E-Four370万円/392万円2.0リッター プラグインハイブリッド車Z電気式無段変速機FF460万円


■トヨタ・クラウン クロスオーバー/車両価格:435万~640万円

 2022年秋にデビューしたクラウン クロスオーバーも注目一台。先代までは内燃機車もラインアップしていたが、現行モデルはハイブリッド車専用モデルに変更。すべてのグレードがリヤに大型の駆動モーターを配置するAWD仕様となるなど、進化改良が著しいトヨタの中でも最先端のハイブリッド車に仕立てられている。

 ハイブリッドシステムも従来の2.5リッター直4ハイブリッドの改良仕様に加えて、上級グレードの『RS』系には2.4リッターターボ+電動モジュールe-Axle(イーアクスル)を採用したデュアルブーストハイブリッドシステムを搭載。

 この新しいハイブリッドシステムは、前後輪の巧みな駆動制御やリヤサスの動きによって、良質なFR車を彷彿させる運転感覚が楽しめる。電動駆動特有の瞬発力やレスポンスの良さを、“走り”の質を上げるために用いた好例ともいえる。

 従来のクラウン的な快適性を好む向きには、通常の2.5リッターのハイブリッド車、ひとクラス上のスポーツ性を求めるならばデュアルターボハイブリッド車と、好みに応じた選び分けができることも魅力になっている。

 FFプラットフォームの利点を活かした広大なキャビン空間が確保されていることも、大きな武器。静粛性や内装質感も国産車トップレベルだけに、アッパーミドルセダンの中では敵なしといってもいい。国内向けのカムリの販売が終了することがアナウンスされたのは、クラウンの完成度が高いことも理由になっているはずだ。

■トヨタ・クラウン クロスオーバー グレード一覧
パワートレイングレードトランスミッション駆動方式車両本体価格(税込)2.5リッター 直4+モーターCROSSOVER X電気式無段変速機4WD435万円2.5リッター 直4+モーターCROSSOVER G電気式無段変速機4WD475万円2.5リッター 直4+モーターCROSSOVER G “Advanced ”電気式無段変速機4WD510万円2.5リッター 直4+モーターCROSSOVER G “Leather Package ”電気式無段変速機4WD540万円2.5リッター 直4+モーターCROSSOVER G “Advanced Leather Package ”電気式無段変速機4WD570万円2.4リッター 直4ターボ+モーターCROSSOVER RS6速AT4WD605万円2.4リッター 直4ターボ+モーターCROSSOVER RS“Advanced ”6速AT4WD640万円

■ニッサン・エクストレイル/車両価格:351万100~532万9500円

 ニッサンは、シリーズハイブリッドの『e-POWER』搭載モデルに力を入れているが、2022年夏に発売された現行のエクストレイルには、1.5リッターのVCターボエンジンを組み合わせた最新e-POWERを搭載している。

 このVCターボは、ニッサン独自の圧縮比可変機構と最新のクールドEGRの考え方が組み込まれた新世代エンジン。幅広いエンジン回転域で最高効率の出力特性を発揮でき、従来のエンジンに比べると発電効率が向上している。より柔軟に電気を活用できるため、ノートに搭載されているe-POWERに比べると、駆動モーターの出力や制御特性が優れていることが強みだ。

 さらにリヤモーターが組み合わされる4WD車は、前後四輪の駆動制御を行う『e-4ORCE』も採用。雪路や悪路での走行安定性が高まるだけではなく、オンロードでも緻密な駆動制御を行うことでハンドリングや乗り心地の面でもメリットがある。2WD車と4WD車の価格差はおおよそ30万円なので、走りの質感を求めるならば4WD車を積極的に選んでもいいだろう。

 現行型はe-POWER専用モデルとなったため、先代に比べると車両価格は大きく上がってしまったが、それに見合うだけの実力を持つことは間違いない。

■ニッサン・エクストレイル グレード一覧
パワートレイングレードトランスミッション駆動方式車両本体価格(税込)モーター+1.5リッター 直3ターボSーFF351万100円モーター+1.5リッター 直3ターボXーFF374万8800円モーター+1.5リッター 直3ターボGーFF444万8400円モーター+1.5リッター 直3ターボS e-4FORCEー4WD375万9800円モーター+1.5リッター 直3ターボX e-4FORCE(2列)ー4WD404万9100円モーター+1.5リッター 直3ターボX e-4FORCE(3列)ー4WD418万円モーター+1.5リッター 直3ターボG e-4FORCEー4WD474万8700円モーター+1.5リッター 直3ターボAUTECHーFF448万8000円モーター+1.5リッター 直3ターボAUTECH Advanced PackageーFF502万9200円モーター+1.5リッター 直3ターボAUTECH e-4FORCE(2列)ー4WD474万9800円モーター+1.5リッター 直3ターボAUTECH e-4FORCE(3列)ー4WD488万700円モーター+1.5リッター 直3ターボAUTECH e-4FORCE Advanced Packageー4WD532万9500円

■ホンダZR-V/車両価格:328万2400~410万3000円(e:HEV車)

 ホンダのハイブリッド車は、2モーター式の『e:HEV』搭載モデルを展開中。より力強い駆動制御を手に入れた第二世代モデルも登場するなど、ハイブリッドでも性能重視の印象を強く受ける。

 そのe:HEVの最新モデルとなるのが、ホンダZR-Vだ。『e:HEV』は、街中ではモーター駆動で走るシリーズハイブリッドとして振る舞うが、高速走行時はエンジン直動モードに切り替わることで、モーター+エンジンの美味しいところだけを使えるシリーズ/パラレルハイブリッドとなる。

 『e:HEV』は高速走行時の燃費の落ち込みが少ないだけではなく、モーター駆動とエンジン駆動の切り替えが巧みで、アクセル入力に対しても反応が良い。ZR-Vに搭載された2.0リッターの『e:HEV』は、そのあたりの美点がさらに煮詰められており、クルマと対話するかのような走りが楽しめる。

 さらにZR-Vは、シャシー&フットワーク面が良好なことも大きな強み。車格としてはCR-Vの下を埋めるミドルSUVだが、巧みなハンドリングと程よい硬さのサスチューンがもたらす運転感覚はドライバーをその気にさせてくれるほど。ドライバビリティに関してはこちらの方が格上にも思えるほどだ。

 ZR-Vは、1.5リッターのターボ車も選べるが、その価格差は30万円ほど。ターボ車も低中速域でのトルクが太くレスポンスも良好だが、『e:HEV』車が持つ力強さやコントロール性の良さには及ばない。少し支払額は増えてしまうが、『e:HEV』車を選ぶのがオススメだ。

■ホンダZR-V グレード一覧
パワートレイングレードトランスミッション駆動方式車両本体価格(税込)1.5リッター 直4ターボXCVTFF/4WD293万2600円/315万2600円1.5リッター 直4ターボZCVTFF/4WD353万2100円/375万2100円2.0リッター 直4+モーターe:HEV X電気式無段変速機FF/4WD328万2400円/350万2400円2.0リッター 直4+モーターe:HEV Z電気式無段変速機FF/4WD388万3000円/410万3000円

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みんなのコメント

11件
  • プリウス以外はすぐ売上が落ち込むと予想。
  • 中身は一緒でプリウスクラウン(プリクラ)みたいな派生車種いっぱい発表してくるんだろな。
    中古車販売店に並ぶのも一番早い。
    すぐ飽きるのか、出来が中途半端なのかあのメッキだらけのミニバンも投げ売り状態でたくさん並んでいる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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