5月2日、Mスポーツ・ポーランドは、フィエスタ・ラリー3にフェイスリフトを含む包括的なパフォーマンスアップデートを導入した“エボルーションモデル”、『フォード・フィエスタ・ラリー3エボ』を発表した。
フィエスタ・ラリー3は、2021年に競技デビューしたエントリーレベルの四輪駆動ラリーカーだ。このクルマは現在WRC3、および盛況のワンメイクシリーズFIAジュニアWRCシリーズで使用されている。
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フィエスタ・ラリー3エボは、Mスポーツ・ポーランドが2年近くにわたって続けてきた研究と開発の末に送り出すニューモデルとして、エアロダイナミクスに直結するエクステリアをはじめ、ダンパー、ギアボックスなどが現行型から進化している。
外観は市販モデルからの変更点を反映しつつ、冷却システムの効率を高めるためにボンネット、ウイングミラー、バンパーが一新された。また、ヘッドライトとテールライトはLEDに変更。リヤに備わるスポイラーは“兄貴分”にあたるフィエスタ・ラリー2と同じリヤウイングが採用されている。
さらに、高効率のフロントブレーキエアダクトを新たに採用し、従来型に比べてブレーキの冷却性能が大幅に向上している。
パワートレインではエンジンに変更はないが、低速域でのトルク伝達を改善し、加速力を向上させることを目的とした新しいショートレシオ・ギアボックスが搭載された。足回りはグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)、それぞれのサーフェスに対応する両サスペンションダンパーがアップデートを受けた。
「ラリー3カテゴリーは、Mスポーツ・ポーランドだけでなく、このスポーツ全体にとって非常に重要なカテゴリーだ」と語るのは、同社のマネージングディレクターを務めるマチエル・ウォダ。
「フィエスタ・ラリー3は発売以来、世界中のカスタマーから非常に良いフィードバックをもらっている。今年はラリー3カテゴリーで他のメーカーとの競争に直面することになるが、これは非常に楽しみなことだ」
「しかし、これは競争だ。フィエスタ・ラリー3エボが市場でもっとも競争力のある製品であることを確認するために、私たちはできる限りのことをしたいと考えており、今回の包括的なアップデートでそれを明確にすることができた」
「間違いなく、私たちはつねに自分たちのクルマで可能なことの限界を押し広げようとしている。そのため、開発はMスポーツ・ポーランドが生産するすべてのクルマで継続的に行われている」とウォダは付け加えた。
フィエスタ・ラリー3エボは今週末、2023年ERCヨーロッパ・ラリー選手権第2戦『ラリー・イスラス・カナリアス』で、ERC3カテゴリーのジョン・アームストロングによって競技デビューを果たす予定だ。同ラウンドには同じくラリー3カテゴリーの新型モデルであるルノー・クリオ・ラリー3が初登場することが明らかになっている。
なお、Mスポーツ・ポーランドは、フィエスタの新しいラリー3モデルのデリバリー開始時期について、2023年中頃になると案内している。
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