400ps獲得で0-100km/h加速4.5秒
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)アウディ・スポーツが2代目となるRS Q3を発表した。搭載されるエンジンは改良を受けた2.5Lターボで、最高出力は400psに達する。
初代モデルが発表されたのは2013年。プレミアムブランドの小型パフォーマンスSUVはライバルも少なく、アウディ・スポーツも選びやすかったのだろう。しかしメルセデスAMG GLA45やBMW X3Mなどの台頭に合わせて、インゴルシュタットのブランドも新しいRS Q3にエクストラパワーを与えたカタチだ。
RS Q3スポーバックも同じタイミングで発表となったが、メカニカルな部分では共通。初代から変わらず直列5気筒の2.5Lターボエンジンを搭載する。アウディTT RSに搭載されているものと同じユニットだ。
最高出力は初代の340psから400psへと大幅に引き上げられ、47.3kg-mの最大トルクを1950rpmから5850rpmに渡って発生。これにより、新しいRS Q3の0-100km/h加速に要する時間は4.5秒に短縮され、最高速度は249km/hでリミッターがかかる。オプションのパフォーマンスパックを選択すると、280km/hまで到達可能だ。
新しいエンジンは先代と比較して26kgも軽量化。新しいアルミ製クランクケースが18kgの減量に貢献しているという。シリンダーライナーにプラズマコーティングを施し、クランクシャフト・ベアリングを小型化。ピストンには空冷機能も備わっている。エンジンの温度を短時間で最適化させ、燃費の向上が期待できるのとこと。
エンジンのパワーは7速ATを介して4輪を駆動。トラクションとハンドリングの向上が叶う、タイヤごとのトルク制御機能が備わる。アウディのドライブセレクト・システムには6種類のモードが用意され、ステアリングホイールのスイッチから選択が可能。RS専用の設定も2種類含まれる。
増殖するアウディ・スポーツのSUV
RS Q3はスタイリングの面でも標準のQ3から多くの変更を受けている。エクステリアデザインに関して、マシュー・バーグリーは「5気筒のモンスターユニットがボンネットに秘めていることを表現しました」 と説明する。
シングルフレーム・グリルの形状も見直され、エアインテークのデザインは先日発表されたRS6アバントやRS7スポーツバックとの共通性を感じさせる形状となった。そこにRS Q3とスポーツバック独自のエレメントとして、ブーメラン形状のトリムが付く。
RS6アバントなどと同様に、オーナーはグリルに配される4リングスやエンブレムのブラック仕上げを選ぶことも可能。ホイールアーチはふくよかになり10mm全幅が広げられているが、トレッド自体は変わらない。
リア周りでは、RS Q3専用のリアスポイラーを追加。風洞実験を経て、ダウンフォースを増加させる機能もちゃんとあり、バーグリーはスキー場のジャンプ台のようだ、と表現する。またリアバンパーやディフューザーなども専用デザインとなり、RS Q3としては初めて大きなマフラーカッターが左右に顔を見せている。ヘッドライトとテールライトはともにLEDが標準。
RS Q3は兄弟車種のRS Q3スポーツバックとともに、2020年初めに販売が開始される予定。価格は未定だが、先代RS Q3の4万4785ポンド(595万円)よりは上昇するだろう。
この2車種を皮切りに、アウディ・スポーツのSUVモデルレンジは一気に拡大すると見込まれている。トップモデルとしてRS Q8の登場も噂されている。既にスパイショットもあり、2019年末から徐々に情報も明らかになってくるだろう。
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