■独立ブランド化に込められた想いとは?
2025年10月13日にトヨタは、同社が運営するオウンドメディア「トヨタイムズ」にて、予告されていた「新プロジェクト」に関する生配信を実施しました。
【画像】超カッコいい! これがトヨタ新「センチュリークーペ」です!
そのなかで、最高級車「センチュリー」を独立したブランドとして展開する方針を正式に発表。今後は「トヨタ」「レクサス」「GR」「ダイハツ」に続く第5の柱として、トヨタの最上位に位置づけられるブランドになることが明らかにされました。
その新生センチュリーブランドの象徴として、同年10月下旬に開催される「ジャパンモビリティショー2025(JMS2025)」では、クーペスタイルの試作車が参考出展される予定です。
センチュリーは1967年、トヨタグループの創業者・豊田佐吉氏の生誕100年を記念して誕生したモデルで、以来“日本の最高級車”として君臨してきました。
半世紀を超える歴史の中で、時代ごとに細やかな進化を遂げつつも、静粛性や乗り心地、職人による仕立てといった日本的な美意識を貫いてきた稀有な存在です。
現行モデルでは、従来のショーファードリブン(運転手付き)セダンに加えて2023年に「センチュリーSUV」が登場。
自ら運転する楽しさを求めるユーザー層にも訴求するなど、新しい価値観を取り入れています。
今回のブランド独立について豊田章男会長は、「これまでセンチュリーの居場所がはっきりしていなかったんですよ。トヨタのブースのなかに1台置かれるだけで…。確かにトヨタ商品のフラッグシップではあるけれど、センチュリーという名前を冠している以上、それ自体がブランドではないか」と語りました。
さらに「どんどん上級者意向的なもので動いていくなかで、レクサスでもトヨタでもない、その上位にセンチュリーというブランドが必要だ」と述べ、トヨタの中で独自の哲学とポジションを確立する考えを示しました。
この方針転換を象徴するように、配信内では新しいセンチュリーのCMも公開されました。
演出を手掛けたのはトヨタCBO(チーフ・ブランディング・オフィサー)のサイモン・ハンフリーズ氏で、氏にとって初めてのCMプロデュースとなります。
「センチュリーはクルマとしては知られているが、ブランドとしては“はじめまして”の存在。そのため、原点から紹介したかった」と語ります。
映像では、豊田佐吉氏のストーリーや初代センチュリーの誕生シーンをモノクロで表現し、そこから現在へとカラーに切り替わる構成に。
白黒から色彩への変化は、ブランドとして新たに生まれ変わるセンチュリーの象徴といえます。
ハンフリーズ氏は「日本の美意識とものづくりの誇りを、このブランドを通して感じてほしい」と話し、最後のメッセージ「ONE OF ONE(初代センチュリーの開発の中心となった中村健也主査の言葉「同じでないこと」を意味する)」にその想いを込めました。
■新時代の象徴となる「センチュリークーペ」の特徴とは?
さらに今回の発表の目玉として、JMS2025で参考出展される“クーペスタイルの試作車”も披露されました。
正式名称は明かされていませんが、ファンの間では便宜上「センチュリークーペ」と呼ばれています。
まず目を惹くのはオレンジのボディカラー。これは鳳凰をモチーフにした象徴色と考えられ、まるでセンチュリーブランドの新たな精神を示しているようです。
そして全体的なデザインはセンチュリーSUVの意匠を継承しつつ、より流麗で伸びやかなシルエットが特徴。
くわえて大径ホイールと高めの車高、ブラックで引き締められたボディ下部といったパッケージは、同社の「クラウンクロスオーバー」をも彷彿とさせ、エレガンスとスポーティさを併せ持つ佇まいです。
また、ロングノーズかつ短いフロントオーバーハングを採用していることから、駆動方式はFR(後輪駆動)である可能性も示唆されます。
フロントはセンチュリーSUVと同様の格式あるグリルと4眼LEDヘッドランプを装備。
ただし、ヘッドライト形状やロアグリルは専用設計とされ、よりシャープでアグレッシブな印象を与えています。
ボンネット左右にはエアダクトが設けられており、エンジン冷却効率を高める設計が確認できます。
パワートレインは公表されていないものの、もしセンチュリー(セダンモデル)譲りのV型8気筒エンジンを搭載するなら、ブランドの新たな走りの象徴になるかもしれません。
サイドビューでは、左右非対称のドア構造が最大の特徴です。
運転席側は伝統的なヒンジタイプの1枚ドアを採用し、ドライバーズカーとしての格式を保ちながらも、助手席側は2枚ドア構成となり、フロント・リアともにスライド式で観音開き風の開閉を実現。
そして助手席側はBピラーレス構造とされ、乗降性を高めると同時に未来的な印象を与えています。
また、運転席側のBピラーにはセンチュリーの象徴である鳳凰エンブレムが輝き、ブランドの威厳を静かに主張します。
さらに、フロントおよびリアフェンダーには黒いエアアウトレット風の加飾が施され、動的な印象を演出。
リアはセンチュリーSUV同様の4灯式テールランプを採用しながらも、左右をつなぐデザインを取り入れ、専用の意匠で差別化されています。
※ ※ ※
トヨタは今後、センチュリーを単なる高級車ではなく、日本の誇りと美意識を体現するブランドとして確立していく方針です。
JMS2025で披露される試作車は、その未来像を示す“序章”といえるでしょう。
伝統の重みを継承しながらも、大胆に未来へ踏み出す新しいセンチュリーの歩みが、いよいよ始まろうとしています。(くるまのニュース編集部)
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