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フェルスタッペン、赤旗3度の”波乱”のレースを制する。角田裕毅、粘りの10位で今季初ポイント|F1第3戦オーストラリアGP

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フェルスタッペン、赤旗3度の”波乱”のレースを制する。角田裕毅、粘りの10位で今季初ポイント|F1第3戦オーストラリアGP

 F1の第3戦オーストラリアGP決勝レースが行なわれた。赤旗が3度出される波乱の展開となったが、ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝を飾った。

 舞台となるアルバートパーク・サーキットは公園の周回路を使った半公道サーキット。2021年のコース改修や4ヵ所DRSゾーンが設定されていることもあって、かなり高速化されている。

■メルセデスは言うほど遅くないぞ! 予選での2、3番手獲得を見たアロンソ「彼らはすぐに優勝争いができるだろう」

 今回は週末を通じてかなり天候が不安定だったが、幸い現地時間15時のメルボルン上空には青空が広がった。

 予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジション。メルセデスのジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトンが2番手、3番手に続き、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が4番手という上位陣の顔ぶれとなった。

 アルファタウリの角田裕毅は12番グリッドから。なお、予選で下位に沈んだバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)やセルジオ・ペレス(レッドブル)がピットレーンからのスタートを選んだ。

 雨の影響でロングランのデータがほとんどない中、上位陣は主にミディアムタイヤをスタートタイヤに選択。アルピーヌのピエール・ガスリー(9番手)とエステバン・オコン(11番手)、ボッタスはソフトタイヤ、アルファタウリのニック・デ・フリーズやウイリアムズのローガン・サージェント、ペレスがハードタイヤを選んだ。

 58周のレースがスタートすると、ラッセルとフェルスタッペンが横並びでターン1へ。ラッセルがうまくトップを奪取すると、フェルスタッペンの加速が鈍ったことでターン3でハミルトンもフェルスタッペンを交わしてメルセデスがワンツー体制となった。

 さらに、ターン3ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)がランス・ストロール(アストンマーチン)と接触してグラベルに押し出されてしまい、1周目からセーフティカー(SC)が出動することになった。これを受けて、オコンなど数台がピットに飛び込みハードタイヤに交換、そのままレースフィニッシュを目指す戦略を採った。

 4周目にレース再開。やはりフェルスタッペンの方がメルセデス勢よりもペースが良いのか、DRSも使えない段階からハミルトンにプレッシャーを強めた。

 DRSが使えるようになった6周目からは、ラッセルとハミルトンの距離も接近していったが、7周目にターン7でアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がクラッシュしたことで再度SC出動。これを見て、ラッセルや4番手を走っていたカルロス・サインツJr.(フェラーリ)がピットに飛び込み、ハードタイヤに履き替えた。

 メルセデスは2台で戦略を分ける形になったが、結局コース清掃やデブリ回収のため赤旗掲示。各車がピットレーンにマシンを戻すことになった。赤旗中断中はタイヤ交換が許されているため、ピットに入らずにタイヤ交換義務を消化することが可能に。7番手ラッセルや11番手サインツJr.は不運な形でポジションを落とすことになってしまった。

 15分ほどの中断の後、SC先導で全車がコースイン。デ・フリーズ、サージェント以外の全車がハードタイヤを履き、グリッドについてのスタンディングスタートに臨んだ。

 10周目にレース再開。フェルスタッペンは少しホイールスピンが多かったこともあってハミルトンは首位を守り、ラッセルが5番手に浮上。8番手の角田はポジションをキープ。フロントウイングのダメージを心配したが、幸い問題はなかったようだ。

 フェルスタッペンは一気にハミルトンに接近。12周目、ターン8~9間の全開区間でDRSを使って豪快にオーバーテイクを決め、スタートで失った首位をあっさりと奪還した。

 何とかポイントを手にしたい角田は、サインツJr.やランド・ノリス(マクラーレン)にパスされ土俵際の10番手に。地元レースのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抑える我慢のレースとなった。

 フェルスタッペンは瞬く間にリードを拡大し独走態勢へ。ラッセルが4番手に浮上し3番手アロンソを追う形となり、レースの焦点はメルセデス対アストンマーチンの表彰台に移っていった。

 アロンソがハミルトンへプレッシャーを強める中、2台でアロンソを攻めたいメルセデスだったが、17周目にラッセルが白煙を吹きながら失速。エキゾーストから火も出ている状態でピットレーン出口でマシンを止めてリタイアとなってしまった。一時は首位に立つ気迫を見せたラッセルだが、相次ぐ不運に見舞われ失意のレースに終わった。

 ラッセルのリタイアで9番手となった角田は、ピアストリ含め3台を後続に従えていたが、それをかき分けるようにペレスがポジションをアップし、22周目に10番手につけると23周目には角田をパス。これで角田はまた徳俵に足がかかる10番手に戻ることとなった。

 懸命なディフェンスでピアストリを抑えていた角田だが、オコンがピアストリを交わすと、ストレートスピードに優れるアルピーヌ相手には為す術なし。ターン8~9間のDRSでオーバーテイクを許し、27周目にポイント圏外の11番手に。その後も少しずつポジションを落としていった。

 レース折り返しを過ぎるころには、フェルスタッペンのリードは8秒ほどまで広がった。ハミルトンのDRS圏内を走っていたアロンソは1.5~2秒の間隔を開けて攻撃を一時中断。アロンソが再度ペースを上げるとハミルトンもそれに対応するという時間帯が続いた。

 コース上ではハミルトンとアロンソの静かな熱戦が続けられる中、12番手のケビン・マグヌッセン(ハース)が54周目のターン2出口で右リヤをヒット。ホイールのデブリが飛び散り、マグヌッセンもコースサイドでマシンを止めたため、SC出動から2度目の赤旗が掲示された。

 時折ファステストラップを記録しながら、ハイスピードクルージングを続けていた首位フェルスタッペンにとっては最悪の展開。47周目の最終コーナーでオーバーランするシーンこそあったものの、危なげなくトップチェッカーを受けられるはずだったが、残り2周で後続との差が一気に縮まることになった。

 ところが波乱はさらに続いた。全車がソフトタイヤで臨んだ57周目のリスタートで、アロンソがサインツJr.に追突されターン1でスピン。これを避けるようにコースオフしたガスリーがコースに復帰した後、チームメイトのオコンと接触してしまいダブルリタイア。さらに後方では、デ・フリーズがサージェントに追突され、ターン1のグラベルで共にレースを終えた。

 これで3度目の赤旗が出されたがレースはそのまま終了とはならず、走行再開不可能となった4台を除いてリスタート前の順位に戻すことに。ピットを出たマシンはSC先導のまま58周目を走り、レースを終えた。

 終わってみればフェルスタッペンが今季2勝目。オーストラリアGPでは初めて表彰台の頂点に立った。

 2位ハミルトンはアロンソとの競り合いを制して今季初表彰台。3位アロンソは57周目のリスタートでスピンを喫したものの、このアクシデントはなかったことに。3戦連続、計101回目の表彰台を獲得した。

 アルピーヌ2台がリタイアしたことで、ストロールが4位、最下位スタートだったペレスが5位までリカバリー。マクラーレン勢は、7位ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を挟んで6位にランド・ノリス、8位にピアストリが入り今季初ポイント。9位に周冠宇(アルファロメオ)が入った。

 角田は、波乱の57周目リスタートで5番手までポジションを上げたものの、この結果は幻に。しかしサインツJr.にアロンソとの接触に対する5秒のタイム加算ペナルティが科せられた結果、角田が10位に繰り上がり。念願の今季初ポイントを獲得した。

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