スポーツグレードのSSSターボXを捕獲
インタークーラーレス仕様のCA18ETがたまらない!
「910の呪縛から逃れられなかった外装デザイン」FF駆動を採用した初めてのブルーバード【ManiaxCars】
ブルーバード史上初めて駆動方式にFFを採用したのが7代目U11型。1983年10月に発売され、4ドアハードトップとセダン、ワゴンそれぞれのスポーティグレードSSS系には、1.8L直4SOHCターボのCA18ET型(135ps/20.0kgm)を搭載するモデルがラインナップされた。
4ドアハードトップのターボSSS系は、装備に違いによって下からSSS、同-S、同-X、同-X・Gの4グレードで展開。いずれもミッションには5速MTと4速ATが用意された。
その後、85年8月のマイナーチェンジでSSSシリーズに1.8L直4DOHCターボのCA18DET型(160ps/21.5kgm)搭載モデルを追加。当初は5速MTのみだったが、翌86年6月に4速ATも加えられた。
ブルーバード最後のFRモデル、910型がヒット作となったことから、駆動方式をFFに一新する大がかりなフルモデルチェンジだったにも関わらず、内外装のデザインやイメージは極力910型のそれを踏襲したU11型。スタイリングはよく似てるし、赤黒2トーンのボディ色をイメージカラーに据えたのも同様だ。さらに、それは沢田研二を引き続きCMキャラクターに起用したことにも現れている。
取材車両は前期型だからCA18ET型エンジンを搭載。黒い結晶塗装が施されたカムカバーに、赤く入った“TURBO”のロゴが誇らしげだ。
シリンダーブロック前方にタービンが装着されるため、エアクリーナーからタービン(コンプレッサー)までのサクションパイプと、コンプレッサーからスロットルボディまでのインテークパイプ、さらにラジエターアッパーホースの取り回しに苦労の跡が見える。
ダッシュボードは直線基調のデザイン。ホーンパッドに入る“TURBO”のロゴや6連メーター、メーターナセル下端の赤いラインがスポーティな印象を与えてくれる。
スピードメーターとタコメーターは水平ゼロ指針。その右側に油圧計と水温計が、左側に燃料計とブースト計が並ぶ。
センターコンソールは上からエアコン吹き出し口、エアコン操作パネル、AM/FMラジオチューナー、カセットデッキ、シガーライター&灰皿。
サイドブレーキ脇にはATオーバードライブのオン/オフスイッチと、ダンパー減衰力を3段階に切り替えられるフットセレクターのスイッチが備わる。
サポート性と快適性を両立した前席。運転席は座面高さの他、電動でサイドサポートとランバーサポートの調整もできる。
後席はセンターアームレストが備わり、60:40分割で背もたれ中央部を前倒しすることも可能。トランクスルーと合わせて長尺物を載せたりできる。
ボディ剛性面で不利なのは分かっているが、前後サイドウインドウを全開にした時の開放感や爽快感はピラーレスハードトップでなければ味わえないもの。側突安全の問題から、今後新車で出てくる可能性は限りになくゼロに近いだけに、U11を始めとしたピラーレスハードトップ車は貴重な存在だ。
ボンネットの後端に取り付けられたのは、他メーカーに先駆けて日産が市販化した雨滴感知式ワイパーのセンサー部。雨が降ってきたら自動的にワイパーが作動するのだけど、正直、あまり必要性を感じない装備だったりする。
ギャレットエアリサーチ社製T-2タービンを備えるCA18ET型エンジンは、圧縮比8.0:1で最大ブースト圧0.48キロ、インタークーラーレス仕様なことからも察しがつくように、ピークパワーよりも実用域でのトルクやレスポンスを重視した特性。Dレンジで加速しながらメーターパネル左端のブースト計を注視していると、2000rpm前後で針がゼロブーストを指す。
すでにその領域でトルク感は十分。そのままアクセルペダルを踏み続けてると3000rpmからハッキリと過給効果が感じられ、タコメーターの針の動きに合わせてパワーも盛り上がってくる。
よく言えばマイルド、悪く言えばパンチに欠けるが、FF車だけに急激なトルク変動やパワー特性の変化はハンドリングに大きな影響を与えかねない。そこで、できるだけ大人しい味付けにしたのではないか?と、勝手に推測していたりする。
83年と言えばスカイラインRSターボが登場した年で、そのエンジンルームに収まった2.0L直4ターボのFJ20ETは典型的なドッカン特性だった。しかし、そこは技術の日産。スカイラインとブルーバードというクルマの性格や車格の違いを踏まえ、それぞれに適した特性にエンジンを仕上げてたはずだ。
速さを求めるのは他のクルマに任せておけばいい。ブルーバードは快速なくらいがちょうどいいのだ。
■SPECIFICATIONS
車両型式:U11
全長×全幅×全高:4500×1690×1370mm
ホイールベース:2550mm
トレッド(F/R):1460/1450mm
車両重量:1165kg
エンジン型式:CA18ET
エンジン形式:直4SOHC+ターボ
ボア×ストローク:φ83.0×83.6mm
排気量:1809cc 圧縮比:8.0:1
最高出力:135ps/6000rpm
最大トルク:20.0kgm/3600rpm
トランスミッション:4速AT
サスペンション形式:FRストラット
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ:FR195/60R15
TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎
取材協力:くるまやファミリー http://www.car-family.com/
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みんなのコメント
あの日産がこんなにも落ちぶれてしまうとはね。
大ヒット車の後継なら、デザイン踏襲は当たり前だと思うが?
むしろそれをせずにたまにやらかすのが日産なのだが。