この記事をまとめると
■タクシー運転士でも交通違反で取り締まられることがある
最近の車内は「無言」が基本? タクシードライバーが「客と会話」をしなくなったワケ
■もっとも多いのは交差点内での乗降行為による駐停車違反だ
■運転士が違反すると一定期間の乗務停止処分を受けることになる
タクシー運転士だって交通違反することもある
二種免許を持つプロドライバーであるタクシー運転士であっても、当然ともいえるがときには交通違反を犯してしまう。ただ、たとえば「タクシー運転士が飲酒運転で逮捕」と報じられたとしても、タクシーを営業運行しているときではなく、通勤途中や休みの日などに自家用車を運転していたときということもある。そこはプロドライバーなので「タクシー運転士が……」と報じられることになるようだ。
また、長らくタクシーを実車中(お客を乗せて走行しているとき)の違反は、仮に現認されても見逃してもらえるという都市伝説のようなものがあったが、いまは実車中でも違反が警察官に現認されれば容赦なく摘発されることになる。
ほかには、深夜の飲酒検問も大昔はタクシーは除外されていたといった都市伝説もあるようだが、実際には、実車中の場合はその場で即違反処理ということもないようで、お客の降車地が近くなら降車したあとで処理とか、降車地まで距離があるのなら別のタクシーに乗り換えてもらってから違反処理などとされていたのが都市伝説となったようだ。
途中で乗り換えてもらうときの料金についてはお客が告げた目的地まで乗客を輸送できなかったことになるので、輸送請負契約が履行できなかったことにり、当該乗客は料金を払う必要はないとされている。
それでは、タクシーはどんな違反を犯すことが多いのだろうか。まず多いのが駐停車違反。タクシーに乗りたいお客が多く期待できるのが交差点の角。交差点の角から5メートル以内は駐停車禁止違反となるので、そのエリア内で手を挙げてタクシーに乗ろうとしている人がいたとしても、停車して乗せると違反となる。また、交差点の角にタクシーを停めてお客がくるのを待っている車両も見かけるが、こちらも駐停車違反となる。
ちなみに、「タクシーは右折は極力するな」という教えがある。碁盤の目に近い市街地での話になるが、右折したい交差点があったら、ひとつ先の交差点を左折して、さらに左折を繰り返して、通りたかった道に入りなさいということらしい。交差点近くは駐停車違反になりやすいのだが、タクシーを待つ人も多いので、ゆっくりと左折して駐停車違反対象外になった直後あたりで待っているお客を探して乗せなさいという教えのようである。
いまどきとなると、「歩行者妨害違反」も目立つ。信号のない横断歩道を渡ろうとする歩行者がいた場合は、横断歩道手前で停車し歩行者の道路横断を優先させなければならないのだが、横断しようとしている歩行者がいても無視して通り過ぎると違反となる。
多くの地域でこの違反の取り締まりが強化されており、すでに強化されてからずいぶん経つので、多くのクルマは横断歩道手前で停車して歩行者横断を優先させるのだが、取り締まりが強化されはじめたころに乗り合わせたタクシーの運転士は、「今日だけで歩行者妨害違反で2回切符を切られた」と話してくれた。運転している時間が長いだけに、ついつい見逃すなどして違反行為が現認されてしまうようである。
客とのトラブル回避のためのさまざまな演出がある
スピード違反は、デジタルタコグラフなどデジタル運行管理ツールの普及もあり、厳密に管理することができるので、それほど目立つことはないようだ。新人研修では、お客に「急いでくれ!」と言われたら、昔のY31セドリックやクラウン・コンフォートタクシーなどでは、4速AT車となるのでOD(オーバードライブ)を解除して回転を上げ、エンジン音を少し大きくしていかにも速く走っているように演出せよと指導していたそうだ。いま主流のJPNタクシーはCVTとなるが、アクセルを踏み込むなど似たようなことをやって、ある意味ごまかしているそうである。
あとは同一進行方向に複数の車線があって黄色ラインなのに車線変更したり、Uターン禁止なのにUターンしたりして取り締まりを受けることもある。お客に言われたから違反してしまったという話もあるが、「そこは違反行為になる」とはっきり伝えるようにと指導されているようだが、客商売なので難しいケースもあり、違反を犯してしまうこともあるようだ。
矢印信号に従い、直進のみや右折のみなど表示に合わせて進行する交差点のところでは、左折矢印信号が出ていないのに左折して違反となることもある。
タクシー乗務中の違反は、ひとりの運転士で違反行為を多発すると、所属タクシー会社への監督官庁による監査へと発展することもある。そのため、違反した場合には帰庫時などに所属会社へ報告する義務がある。そして、報告を受けたタクシー会社の一般的な対応としては、短期間で違反が繰り返されるのを避けるために、一定期間乗務停止となることが多いようだ。
また、運転免許証の更新を忘れるということも多い。過去のアナログ時代には出庫時にタクシー会社が実際に免許証を触って確認していた(失効や取り消しなどで本物がない場合はカラーコピーなどでごまかしていることもあった)。最近では運転免許証がICタイプになっているので、専用リーダーで有効期限などがすぐチェックできる体制をアルコールチェッカーとともにシステムを構築しているタクシー会社がほとんどのようである。
交通違反のほかに、業界団体やタクシーセンターなどによるメーター不正使用の取り締まりなどもある。たとえば「交差点の先で停めてください」と伝えたものの、進行方向の信号が赤で進めないので、料金がアップする前にとメーターを停めたとしても、これは不正使用となる。
違反を犯しても単純に点数が減り、反則金を支払えば済むわけではなく、たいていは乗務停止となるため、自家用車で違反を犯すよりもペナルティが多く課される。そのため、進んで荒っぽい運転をする運転士さんはいまではかなり少数派になっているともいえよう。
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