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日本最大、英国クラシックカーだけのラリー 「第29回ブリティッシュ・クラシック・マラソン」

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日本最大、英国クラシックカーだけのラリー 「第29回ブリティッシュ・クラシック・マラソン」

年に1度の楽しみと試練

1979年までに製造されたイギリスのクラシックカーにスポットを当てたラリーイベント、ブリティッシュ・クラシック・マラソン。

【画像】65台が700kmを走破【第29回ブリティッシュ・クラシック・マラソンの様子】 全91枚

その29回目となるイベントが4月23日~24日の週末に開催された。

今日ではクラシックカーをフィーチャーした走りのイベントはめずらしいものではないが、30年近くも続いているものは稀だ。

ブリクラ(常連は親しみを込めてこう呼ぶ)の特徴は、とにかく長い距離を走破するということ。毎回、愛知県から富山~石川など日本海側を往復する700kmほどの距離を、1泊2日で走り切るのである。

近年のブリティッシュ・クラシック・マラソンはスタート地点を分散している。

ラリーを進めながら参加者たちが出会っていくスタイルなのである。

これはヨーロッパではじまった往年のラリーイベントのかたちを模したもの。「再び会う」というラリーという言葉の語源に忠実なものといえる。

今回のイベントも65台のブリティッシュ・クラシックカーたちが全国から集まり、チェックポイントごとに旧交を温めていく。

走るコースは毎回ちがっても、イベントの流れはほぼ固まってきている。

それでも1年ぶりの友人たちとの出会い、そして愛車との真剣なドライブはいつだって新鮮なのだ。

過酷な昼と優雅な夜

ラリー競技を謳うブリクラだが、WRCのように公道でスピードを競うわけではない。

途中にタイムトライアルをはじめとするバリエーション・ステージを挟みながら、基本的にはコマ図を頼りに決められたコースを走る。

その際の走行ペースは主催者が設定したものを参加者自身が予測する必要がある。

このためビギナーズラックもなくはないが、ベテランになるときとんと計算したうえで毎年確実に上位に食い込んでくる。

レギュレーショナルラリーの世界は見た目より奥が深いのだ。

1日目は愛知県岡崎市を中心とする太平洋側から走りはじめ、泊地でもある石川県加賀市のホテルアローレにゴールする。

第1チェックポイントをすべての参加車が通過し、そこからは同じコースを辿るかたちでラリーが進む。

途中で福井県タカスサーキットに立ち寄りアタックを敢行。

またスーパースローという低速走行のステージもドライビングの正確性が問われる人気のタスクだ。

高速道路とワインディングをひた走った後、ホテルで開かれるウェルカムパーティーは格別であり、ブリクラのハイライトの1つでもある。

服装もレーシングからフォーマルに様変わりし、昼間とは違う雰囲気でゆったりと楽しむことができる。

そんな二面性も常連たちを惹きつけるブリクラの魅力といえる。

トラブルと名物の「雨」

2日目のラリーは加賀からフィニッシュポイントがある愛知県までの復路を走る。

クラシックカーが2日間で700km(自宅までの往復を考えれば1000km超えもめずらしくない)もの距離を走れば、日頃のメンテナンスをしっかりとおこなっている車両でも何らかのトラブルが起こることはあり得る。

だがそれらをナビゲーターと協力して、もしくは後からやってきた仲間の助けによって克服していくことも、ラリー競技の一環といえる。

ブリクラは途中からイベント名に「マラソン」の文字を付け加えているが、そこにはあらゆる手を尽くしてゴールまでたどり着くということの重要性も含まれているのである。

毎年のようにブリクラの長距離ドライブを盛り上げる名物がある。

意外に思われるかもしれないが、それは雨だ。

幌を持たない戦前車もエントリーしているブリクラの場合、雨は条件が過酷になることを意味している。

それと同時に、雨にはラリーを走破したときの喜びが大きくなる効果もあるのだ。

今年も2日目の後半は、ブリティッシュ・ウェザーに見舞われた。

時折強く降る雨の中で、すべてのエントラントは粛々とゴール地点に設定された愛知県長久手市にあるトヨタ博物館を目指し、再び集結したのだった。

日本のブリティッシュ・クラシックカー・オーナーたちの旅は続く。来年はついに30回の記念すべきラリーとなる。

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みんなのコメント

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  • こう言う趣味の人達は家で車の名前当てクイズとかやったりするんですかね?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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