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すべてにおいてバランスの良さが光るBMW3シリーズのプラグインハイブリッドモデル「330e Mスポーツ」

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すべてにおいてバランスの良さが光るBMW3シリーズのプラグインハイブリッドモデル「330e Mスポーツ」

 日本の自動車メーカーとヨーロッパやアメリカの自動車メーカーとのクルマ造りの違いのひとつに、4ドアセダンの扱いがある。4ドアセダンといえば乗用車の基本型だ。しかし、日本の自動車メーカーはたくさんのクルマを売ることを第一に考え、売れないクルマはすぐに生産を中止してしまう。その点、ヨーロッパやアメリカの自動車メーカーは、たとえ販売が見込まれなくても基本型のクルマは造り続ける。そのひとつの例が4ドアセダンだ。その形状は独立したトランクを持つ3BOXセダン。日本でもかつては大半の自動車メーカーが3BOXセダンをラインアップしていたが、現在ではほんの数えるほどになってしまった。しかし、ヨーロッパやアメリカの自動車メーカーは、伝統として造り続けている。

新世代パワーユニットを投入、見た目も一新!

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 前置きが長くなってしまったが、BMWのプレミアムスポーツセダンである「3シリーズ」は、今も進化を遂げている。最新モデルは2019年1月に登場した7世代目だ。1975年に第1世代から登場してから40年以上も世界中で支持され、進化を遂げてきた4ドアセダンモデルだ。

 その7世代目も登場から2年以上を経過し、2022年9月によりモダンなデザインと、新世代パワーユニットを投入したモデルになった。外観は7代目になった時に、キドニーグリルか従来の2パーツに分かれたデザインから1つのフレームで縁取られ、立体的な造形を与えられた。ヘッドライトは下辺部中央に鋭角の切り欠きを入れた。



 サイドビューもサイドウインドウ後端部の形状がCピラーと一体化したデザインになった。今回はヘッドライトの形状をよりシャープにし、キドニーグリルはワイド化された。リアもライトがより細く、水平ラインを採用している。

プラグインハイブリッドモデルの「330e Mスポーツ」をチェック!

 今回の試乗車は7代目になり、途中からラインアップに加わったプラグインハイブリッドモデルの「330e Mスポーツ」だ。先代モデルにもラインアップしていたが、今回はリチウムイオンバッテリーの容量を約80%も拡大し、より高性能化している。組み合わされるガソリンエンジンは直列4気筒2.0ℓターボ。エンジンの出力は292PS、トルクは420Nm。これに、10.3kWhのリチウムイオンバッテリーと最高出力113PS、最大トルク265Nmのモーターが加わる。

 動力性能だが、モーターのみでの走行距離は59kmとされているが、試乗車は100%充電状態で30km走行可能と表示されていた。電気モーターだけでの最高速は120km/h。この種のプラグインハイブリッド車の使われ方は、自宅で充電し(普通充電の200Vしか充電できない。急速充電は不可)、朝、オフィスに出かける。家からはEVで走り出し、オフィスに着くと200Vの充電を行なう。日本でも自宅から職場まで30km以上走る人は少ないので、この性能でも十分にEV生活は送ることができる。こういう使い方だと、平日の通勤にはガソリンを使わずに済む計算になるわけだ。

 ドライビングモードも、スポーツ/ハイブリッド/エレクトリックの3モードしか選択できない。内装も7代目に入り、大きく変わった。メーター系は12.3インチのパネル。これに14.9インチのコントロールディスプレイが一体化され、運転席の前方にカーブした画面が採用された。



 さらに運転席と助手席との間のコントロール系では、ミッションのシフトレバーを廃止した。シフトレバーの代わりに小さなツマミがセンターコンソールに置かれた。それを指先でつまむようにして、シフトする。ポジションはR/N/D・S・Pはその下に置かれている。シフトレバーがないので、パドルレバーはマストアイテムになった。

 指先でシフトつまみをD・Sに動かし、走り出す。ドライブモードは「ハイブリッド」スタートはモーターで。このままEVとして走り出す。電気は100%で、可能走行距離は30kmと表示されている。

「スポーツ」モードに切り替える。目の前のメーターの表示が変わる。右側の電力量のメーターがエンジン回転計に。6500~7500回転がレッドゾーンだ。スポーツモードの走りは、エンジンが2000回転をオーバーするとトルクが太くなり活発に走り出す。と言っても、「330e」の名誉のために、言うと、トルクが太くなる前でも十分に速いのも事実。0→100km/hの加速だって6秒台前半をたたき出すほどだ。

 室内は7代目になりホイールベースは40mm長くなり、トレッドも前43mm、後21mm広くなったことで、フロント、リアシートともに、余裕が感じられる。リアのトランクスペースも、充電用ケーブルが納まるくぼみが設けられているので、スッキリしている。



 日本車の4ドアセダンが次々と消えていく中で、しっかりとしたセダンを提供してくれるBMW「3シリーズ」は、希少な存在。しかもプラグインハイブリッドまで用意されていた。

■関連情報
https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/3-series/sedan/2022/bmw-3-series-sedan-highlights.html#tab-0

文/石川真禧照(自動車生活探険家) 撮影/萩原文博

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みんなのコメント

21件
  • マジにカッコイイ
  • 330eを勧められましたが、試乗したりしての結論は、車重が重くEV走行30kmの後は役に立たないバッテリーを背負って走るから燃費は良く無い、前後輪の50:50は完全に崩れトランクは狭くてゴルフバック二本入れるのも大変、充電に200V30Aか必要だがそれだけで¥6,000とランニングコストも高いと言うことで320dを選択しました
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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