9月2日、栃木県のモビリティリゾートもてぎでENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第5戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』の公式予選が行われ、ST-XクラスのDENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/嵯峨宏紀)が総合ポールポジションを獲得した。
7月29~30日にオートポリスで行われた九州ラウンドを終え、1カ月のインターバルを挟みモビリティリゾートもてぎに舞台を移した2023年のスーパー耐久。今回の第5戦は台数調整の関係でST-5クラスが不参加となるが、8クラス45台のマシンがエントリー。モビリティリゾートもてぎは9月に入っても残暑が厳しく、スーパー耐久第5戦の予選日となる2日12時45分、気温32度、湿度60%というコンディションで公式予選セッションがスタートした。
前戦オートポリス同様の6台が争うST-Xクラスは、昨年王者の鳥羽豊が駆る1号車HELM MOTORSPORTS GTR GT3がジェントルマン中心のAドライバー予選で速さをみせ、1分55秒439のトップタイムを記録。2番手には第4戦を制した中升 ROOKIE AMG GT3の鵜飼龍太、3番手にはDENSO LEXUS RC F GT3の永井宏明が続き、この3台が0.250秒差という接戦でAドライバー予選を終える。
続いて行われたプロがメインとなるBドライバー予選を首位で終えたのはDAISHIN GT-R GT3を駆る坂口夏月となり、唯一の52秒台となる1分52秒909のトップタイムを叩き出す。2番手には第3戦SUGOの覇者であるTKRI松永建設AMG GT3の元嶋佑弥が続くも、小高一斗が3番手タイムを記録したDENSO LEXUS RC F GT3が、A+Bドライバーの合算タイムでST-Xのポールポジションを獲得した。
2番手は0.058秒差でHELM MOTORSPORTS GTR GT3、3番手は0.113秒差で中升 ROOKIE AMG GT3が続き、4番手のTKRI松永建設AMG GT3までが1秒以内という接戦が繰り広げられた。
GT4マシン10台が参加するST-Zクラスは、山崎学がアタックを努めた埼玉トヨペット GB GR Supra GT4がAドライバー予選トップで終えるも、Bドライバー予選で千代勝正が唯一の2分0秒台となる2分0秒798を記録したPorsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS CSが合算でポールポジションに輝いた。
埼玉トヨペット GB GR Supra GT4は0.299秒差の2番手、3番手にはSUN'S TECHNO AudiR8LMS GT4が入り、4、5番手にはナニワ電装TEAM IMPUL Z、raffinee 日産メカニックチャレンジZ GT4という2台のニッサンZ GT4が続いている。
前戦から2台のホンダ・シビック・タイプR TCRがエントリーしたST-TCRクラスは、今回から中野信治が加わりFL5型2戦目を迎えたRacer HFDP CIVICが連続ポールポジションを獲得。2番手のFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRを使用するAI' CIVICに7.670秒差をつけ、新型FL5型のポテンシャルの高さを見せつけた。
STOが認めた開発車両が参加するST-Qクラスには今季最多7台が出走。予選では第2戦富士24時間以来の参戦となるニッサンZレーシングコンセプトが速さをみせ、Aドライバー予選で平手晃平が2分0秒495、Bドライバー予選で佐々木大樹が2分0秒483を記録してクラストップで予選を終えた。なお、ニッサンZレーシングコンセプトは総合でも9位に入り、ST-Zクラスの車両を上回っている。
ST-Qの2番手には、富士24時間から参戦を開始しマシンの改良が進むTeam HRCのシビック・タイプR CNF-Rが続いた。3、4番手にはORC ROOKIE GR86 CNF conceptとTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptが続き、今回も“ライバル対決”が繰り広げられることを予感させる。5番手にはMAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept、6番手にはMAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF conceptが続いた。
そして今戦からDAT(ダイレクト・オートマチック・トランスミッション)を搭載しているORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptについては、MORIZOがステアリングを握っていたAドライバー予選の際にトラブルからかマシンがストップしてしまいタイムを記録することができなかった。しかし、ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptはBドライバー以降の予選セッションで走行を再開している。
2戦ぶりのレースとなるST-1クラスでは、井田太陽と加藤寛規がアタッカーを努めたシンティアム アップル KTMが合算で3分58秒563でクラスポールを獲得。1.450秒差の2番手に星野辰也と織戸学がステアリングを握ったD'station Vantage GT8Rという結果になっている。
ミツビシ・ランサーエボリューション、トヨタGRヤリス、FL5型ホンダ・シビック・タイプRの3車種が争うST-2クラスは、Aドライバー予選で冨桝朋広が2分8秒214の首位で終えると、続くBドライバー予選でも菊地靖が2分6秒624のクラストップタイムを記録した新菱オートDIXCEL夢住まい館エボ10が今季4度目のクラスポールポジションを獲得した。
ニッサン・フェアレディZとレクサスRC350がエントリーするST-3クラスは、山口智英と松田次生がアタックを行ったraffinee 日産メカニックチャレンジ Zがクラスポールに輝く。しかし、2番手のヒグチロジスティクスサービス RC350 TWS、3番手の16号車岡部自動車フェアレディZ34も1秒以内に続いていることから、今回も接戦が繰り広げられそうだ。
そしてこちらも2戦ぶりのレースとなるST-4クラスは、エアバスター WINMAX GR86 EXEDYが水野大と冨林勇佑の手によりクラスポールをゲット。第3戦SUGOで優勝を飾ったENDLESS GR86が2番手、シェイドレーシング GR86が3番手に続く結果になった。
モビリティリゾートもてぎで行われている2023スーパー耐久第5戦の決勝は、3日11時10分に5時間レースのスタートが切られる予定だ。
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