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赤黒ボディを見ただけでクルマ好きは血の温度が一度上がる! 「ADVAN」カラーが脳裏に焼き付いているレースマシンたち

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赤黒ボディを見ただけでクルマ好きは血の温度が一度上がる! 「ADVAN」カラーが脳裏に焼き付いているレースマシンたち

 この記事をまとめると

■赤黒ツートーンのボディを纏った「ADVAN」カラーのクルマから印象深いモデルをピックアップ

レーシングドライバーでも操れない! 運転が難しすぎる市販車3選

■ADVANカラーの「赤」には情熱・気持ちの熱さが、「黒」には強さ・確かさが込められている

■髙橋・土屋コンビで全日本ツーリングカー選手権参戦のSTPタイサンGT-Rがもっとも有名

 1970年代に登場した「ADVAN」カラー

 スーパーフォーミュラやF3世界一を決めるマカオGPにタイヤを独占供給し、スーパーGTやニュルブルクリンク24時間レース、86/BRZレースなどにも供給され、モータースポーツとは切っても切れない関係にある横浜ゴムの「ADVAN」。

 その実績もさることながら、車の前部を「黒」、後部を「赤」という2色だけで塗り分け、その境目は、ADVANのシンボルである、赤の斜めラインで仕切るという大胆なカラーリング、いわゆる「ADVANカラー」のインパクトが強く、それに魅了されたファンも多いはず。そんなADVANカラーの代表的な名車たちを振り返ってみよう。

 B110サニー

 横浜ゴムが、日本国内のモータースポーツにタイヤ供給を開始しはじめたのは1963年。そしてADVANブランドが誕生したのは1978年。その翌年、1979年に最初のADVANカラーのマシンがサーキットに登場する。マシンは、富士GCシリーズのマイナーツーリング部門に出場していた3K-RスターレットとKB110サニーだった。

 横浜ゴムでは、ADVANカラーの象徴、「赤」に情熱・気持ちの熱さの意味を込め、「黒」には「強さ・確かさ」といったイメージとタイヤの色を表している。

 このシンプルでアグレッシブなカラーリングは当時から注目の的で、とくに1982年のマイナーツーリングで最終戦まで激戦を繰り広げた、和田孝夫のADVAN土屋サニーと萩原光のADVAN東名サニーの激闘は今でも語り継がれている。この最終戦、和田孝夫のADVAN土屋サニーは、萩原光のADVAN東名サニーに0.01秒差で勝ってシリーズチャンピオンを獲得した。

 というわけで一台目は、マイナーツーリングのB110サニーで決まり。

 トールマンTG280

 かつて髙橋国光、高橋健二、和田孝夫の三選手は「ADVAN 三羽烏」と呼ばれた。エースはもちろん髙橋国光で、ADVANのエースナンバー「25」番を背負った。

 そんなADVAN勢が全日本F2選手権に進出したのは、1980年。JAF鈴鹿GPにADVANカラーのトールマンTG280が登場! トールマンTG280はヨーロッパF2選手権を制したマシンで、エンジンはハート420R。

 そして、ADVANが全日本F2で初勝利を挙げたのは、1892年。ドライバーは高橋健二。この年、ADVANは、F2でヨコハマ初のレーシングラジアルタイヤを実戦に投入していた。

 新旧ドリキンコンビのGT-Rはいまだ人気が高い

 ローラT88S “マッドハウス・スペシャル”

 当時、国内でもっとも人気のあるレースカテゴリーだった富士GC(グラチャン)シリーズにもADVANは参戦。

 1988年、富士グランチャンピオン・シリーズ第3戦で、和田孝夫がドライブするADVANカラーのローラT88が初優勝。ボディカウルはマッドハウスのマッド杉山の手によるスペシャルカウルで、富士のストレートが伸びる仕様。和田のADVANローラは、唯一320km/hを記録したと言われている。

 ポルシェ956/962C

 横浜ゴムは1983年からグループCにも参戦。初年度は最終戦のWEC JAPANのみの参戦で、翌1984年から「ADVANアルファポルシェ」で参戦。エースは髙橋国光で、8シーズン、40戦10勝。1985~1987年まで3年連続チャンピオン。そして1989年にも全日本耐久チャンピオンに輝いている。

 この時代、ADVAN+ポルシェ+髙橋国光の組み合わせは、「耐久王」と呼ぶにふさわしい存在で、国光=ミスターADVANのイメージも定着する。

 スカイラインGT-R

 ADVANカラーの本命中の本命といえるのは、グループA時代に新旧ドリキンコンビでファンを熱狂させたR32GT-R。グループAでは1985年にもAE86でアドバンレビンがチャンピオン(クラス3)を獲得し、AE92、AE101でも、ライバルシビック勢と熾烈な争いを繰り広げたが、1991年から土屋圭市・高橋健二がコンビを組んでGT-Rでクラス1に参戦。

 翌1992年から、髙橋国光・土屋圭市がADVANカラーのSTPタイサンGT-Rのステアリングを握り、順位に関係なく、すべてのコーナーで全力を尽くす熱い走りでファンを魅了。1992年の第3戦で、国光・土屋コンビで初めての表彰台(3位)にのぼり、1993年のオートポリスで悲願の初優勝! チャンピオンは獲得できなかったが、グループAスカイラインの中でも、ADVANカラーのSTPタイサンGT-Rの人気度はつねにトップだったといっても過言ではない。

 他にもF3000のマシンやラリーカー、JTCCのチャイサーやJGTCのNSXやポルシェ911、フェラーリF40なども忘れられないADVANカラーのマシンたちだ。

 40年以上も変わらないADVANカラー。モータースポーツファンならそれぞれ思い入れのあるADVANカラーのマシンが一台以上はあるはず。そしてこれからもきっと……。

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