2020年のダカールラリーは1月13日、ワディ・アル・ダワシール周辺を周回するステージ8が行われ、マシュー・セラドリ(センチュリー・バギー)がステージ優勝を飾った。その4分4秒差のステージ2位にはフェルナンド・アロンソ(トヨタ・ハイラックス)がつけ、今大会最上位でのステージフィニッシュとなっている。
大会9日目を迎え後半戦へ突入している2020年のダカールラリー、ステージ8はサウジアラビアのワディ・アル・ダワシール周辺に広がる渓谷地帯を回るループステージとして行われた。競技区間のスペシャルは477km、移動区間のリエゾンは239kmだった。
ダカールラリー2020:ステージ中の事故でパウロ・ゴンサルベスが亡くなる
なお、二輪部門に関しては前日のステージ7でパウロ・ゴンサルベス(ヒーロー450ラリー)が亡くなったことへ哀悼の意を表し、ステージ8の走行は見送られた。
そんなステージ8ではカルロス・サインツ(ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギー)やステファン・ペテランセル(ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギー)、ナッサー・アル-アティヤ(トヨタ・ハイラックス)など総合優勝を争うドライバーたちがナビゲーションで苦戦を強いられた一方で、総合7番手でステージ8に臨んだセラドリが快走。3時間38分23秒で走りきり、大会初のステージ優勝を飾った。
そして、そのセラドリに4分4秒差で続いたのがアロンソ。318kmのウェイポイント通過時点では暫定6番手だったが、続く424kmのウェイポイント通過時には暫定2番手へ浮上。そのままフィニッシュへたどり着き、ベストリザルトを更新してみせた。
「誰が僕の前を走っているのか、そして誰が追いかけてきているかなんて気にもしていなかった。いずれにせよ、打ち負かしてやったよ」とアロンソ。
「今日は信じれないような展開になった。アンラッキーなパンクが1度あり、そこで少し勢いが落ちたけれど、それ以外は完璧だった。(ナビゲーターの)マルク(コマ)も最高の仕事をしてくれたよ。ナビゲーションが難しい砂丘地帯でもね」
「ステージ終盤のセクションで、僕たちよりも(総合順位で)前につける連中が進路に苦労している様子が伺えたから、マルクの働きはまさに“ミラクル”だよ。二輪部門の走行がなかったことで(四輪部門の)先行車両は轍を指針にできず苦労しただろう」
「こういったシチュエーションは滅多にないものだから、スタート順が後ろであることのチャンスを最大限に活用した。いままで砂丘地帯を走った経験はほとんどなかったけれど、いまではいいリズムで走ることができている。2週目を迎えたダカールも今のところは楽しめている」
総合優勝を争う3名のなかでは、ペテランセルのステージ9位が最上位でアル-アティヤが11位、サインツは15位と苦戦を強いられた。総合順位では依然としてサインツがトップにつけているものの、総合2番手アル-アティヤとの差は10分から6分40秒まで短縮。総合3番手ペテランセルとも13分9秒まで差が縮まっている。
日本勢では四輪市販車部門を戦うチームランドクルーザー・トヨタ・オートボデーはクリスチャン・ラビエル/ジャン・ピエール・ギャルサン組326号車がステージ38位で総合30番手、三浦昂/ローラン・リシトロイシター組338号車がステージ43位で総合33番手につけた。
トラック部門を戦う日野チームスガワラは、菅原照仁の512号車がステージ7位を獲得。部門総合では10番手キープとなったが、総合9番手とは約2分差まで迫っている。また、塙郁夫組の519号車はステージ13位で完走を果たしている。
2020年のダカールラリー、1月14日に行われるステージ9はワディ・アル・ダワシールからハラドを目指す総走行距離891kmの行程。競技区間のスペシャルは410kmとなっている。
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