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ガルウイング開け駐車はサービスだった!? スーパーカー乗りの心理をオーナーが激白

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ガルウイング開け駐車はサービスだった!? スーパーカー乗りの心理をオーナーが激白

 この記事をまとめると

■走っていても停まっていても目立つスーパーカー

「アイツのは中古だ」「安いモデルだ」スーパーカー社会のヒエラルキーは存在するのかフェラーリオーナーに聞いた

■スーパーカーに乗るオーナーは自分のクルマのことをどう思っているのか?

■カウンタックの「ドア開け駐車」はオーナーのサービス精神だった

 スーパーカーのオーナーは目立つのが好き?

 スーパーカーはどこへ行っても目立つ。当たり前のことである。とくにランボルギーニのシザースドアや、マクラーレンのバタフライドアなどの「ドアが上に開くスーパーカー」は、ドアを開けた状態だとウルトラ最高に目立つ。高速道路のSAやPAでドアを開けて止まっていると、老人やお子さま連れのママたちがどんどん集まってくる。

 ハタから見ると、バカっぽい光景かもしれない。バカっぽいスーパーカー乗りが、バカっぽいスーパーカーのドアを、わざわざ目立つように開けっぱなしにしていやがる……と。それを目指して集まる老人とオンナ子どもたち。ちなみにママたちはスーパーカーにはあまり興味ないが、お子さまたちが「ママー! すごいクルマがいるー!」と、近くに行きたがるのだ。

 近寄ってきた老人からは、「何キロ出るの?」という質問が必ず出る。「そう聞かれたらいつも、『500キロ出ます!』って答えてます!」と語るカウンタックオーナーもいた。それを聞いて老人は「はぁー! 500キロかい!」と、心底たまげる(そんなに出ません)。

 なんと悪趣味な! と思うかもしれない。しかし、実際にオーナーになってみると、それはじつに楽しく、気持ちのいいものである。なにしろ自分のクルマは大スター。「マッハ1出ます!」と答えても信じてもらえるかもしれない。

 個人的には、最初にフェラーリを買ったときは、その存在が重荷で重荷で押し潰されそうだった。自分なんかがこんな凄いクルマに乗ってしまって申し訳ない、お恥ずかしいと感じた。なので、メカニックが着るようなツナギ姿でフェラーリに乗ると、すごく気分がラクだった。メカニックならどんなスーパーカーに乗っていても、自分のクルマだとは思われないし、むしろ「あんな凄いクルマを整備できるプロの整備士なんだ」と、尊敬の眼差しが集まる(ような気がした)。

 カウンタックはスーパーカーの中でも別格だった

 が、フェラーリに慣れてくると、そういった謙虚な気持ちは徐々に薄れ、注目されることに慣れてくる。そして、周囲の人がこっちを見てくれないと「なんで見ないんだよ!」「オレ(のクルマ)を見ろ!」という気分になってくる。

※写真はイメージ

 もちろん注目されるのは自分ではなくクルマだが、なにせ愛車はスター(のはず)なので、「人に見られて当然」「見ないのは失礼だ」くらい思うようになるのである。

 そのようにして、私は徐々に尊大になって行ったわけですが(汗)、途中で一時カウンタックに乗り換えたときは、それまでのフェラーリでの経験は何だったんだ……というくらい、ケタはずれの注目を浴びてショックだった。

 すでに時代は完全にクルマ離れしており、スーパーカーとしては地味で上品なフェラーリは大して注目されなくなっていたが、カウンタックのスター性はウルトラ絶大で、クルマにまったく興味がないような老人やオンナ子どもを吸い寄せる。カウンタックが止まっていると、隣に何台フェラーリがいても、老人や子どもには「フツーのクルマ」にしか見えないらしく、全員がカウンタックだけに集合する。ママはお子さまに「〇〇ちゃん、絶対触っちゃダメよ!」と叫び、老人は「これ、いくらするんだい?」と尋ねる……といったお祭りになる。

※写真左の西川淳氏は原稿内容と一切関係ありません

 なにはともあれ、人に注目されるのは快感だ。SAやPAでドアを開けたまま止まっているスーパーカーがいたら、注目されるためにやっていると思って間違いない。いや、オーナーにしてみれば、「みんなを喜ばせたい!」というサービス精神なのだ。自分(のクルマ)を見て人が喜んでくれるのって、本当にうれしいものなのです。

 ただ、サービス精神が旺盛すぎて、そこで空ぶかしまでやってしまうのは、厳に慎みたいものである。

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