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勝負の一戦でWRC最年少優勝記録を更新したロバンペラ。2022年以降はチャンピオン争いの主役か

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勝負の一戦でWRC最年少優勝記録を更新したロバンペラ。2022年以降はチャンピオン争いの主役か

『フライング・フィン伝説』が新世代に継承された。

 WRC世界ラリー選手権第7戦ラリー・エストニアで、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)がWRC初優勝。20歳290日という記録は、同郷のヤリ-マティ・ラトバラがそれまで持っていたWRC最年少優勝記録22歳313日を約2年も縮めるという素晴らしいものだ。

カッレ・ロバンペラがWRC初優勝! ラトバラの最年少優勝記録を更新/第7戦エストニア

 WRC 34戦目、WRカーをドライブしての初優勝が14戦目という早さは、セバスチャン・オジエ(19戦目)や、セバスチャン・ローブ(10戦目)といった偉大なるワールドチャンピオンたちに比肩する。

 ロバンペラは昨年のラリー・スウェーデンでWRカーデビュー2戦目にして3位に入るなど、すでに非凡な才能を見せていた。今年の第2戦アークティック・ラリー・フィンランドでは総合2位。初優勝は時間の問題と思われていた。しかし、第3戦クロアチア以降のロバンペラはドライビングミスやトラブルが重なり、リタイア、22位、25位、6位と厳しい戦いが続いていた。

 リザルトを残せないばかりか、タイヤマネジメントがそれほど上手ではないことも露呈。ここ数戦は評価をやや落としていた。安定して6位以内に入り、ポイントを獲り続ける勝田貴元をワークスの3台目としてノミネートしたほうが確実性は高いのでは? という声も聞かれていたほどだ。

 それだけに、エストニアはロバンペラにとって真価が問われる1戦だった。エストニアがWRCに昇格する以前から、バルト三国のラリーに多く出場し、経験を積んできたロバンペラにとって、エストニアは第2のホームイベント。ハイスピードで、ジャンプやクレストが多いグラベル(未舗装路)ステージは、アクセルを躊躇なく踏み抜いていくロバンペラの攻撃的なスタイルに合っている。

 また、路面が比較的スムーズなこのラリーでは、タイヤマネジメントの得手不得手がそれほど大きく影響しない。シンプルにスピードを追求することができるラリーだった。

 ロバンペラはオープニングステージのスーパーSSからフラットアウトで臨み、ヒュンダイ勢を相手にラリー序盤から激しく首位を争った。チームメイトのセバスチャン・オジエとエルフィン・エバンスは出走順が1、2番手という“掃除役”のハンデもあり、首位争いの圏外に。勝田は、ジャンプの着地の際にコドライバーが首を痛め、4本のSSを終えた後、競技続行を断念した。

 最大のライバルになると思われていた、昨年の勝者オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が度重なるパンクで早々にデイリタイアとなると、直接的なライバルは昨年2位のクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)のみに。スポット参戦ながらブリーンも高速グラベルラリーでは非常に速い。金曜はロバンペラが首位に立つも、ブリーンも8.5秒差の2位につけた。

 しかし土曜、1本目のステージでロバンペラは圧巻のベストタイムを刻み、その差を一気に22.8秒へと拡大。その後もベストタイムを重ね、土曜終了時点で50.7秒差に。最終日を待たずして勝負はほぼ決まった。ステージ優勝は8回。最終日は確実性を高めるためにペースを落とすなど、パーフェクトなラリー運びだった。

 自分が持つ最年少記録を更新されたチーム代表のラトバラは大喜び。「カッレに記録を破ってほしかったんだ」と若きフライング・フィンを抱きしめた。フィンランド人ドライバーの勝利は、そのラトバラが2018年最終戦オーストラリアで挙げた、現役最後の優勝以来。ようやくフライング・フィンの後継者が誕生してうれしかったのだろう。

 また、WRCウイナーとなった我が子をポディウムで迎えた父のハリは、サングラスの奥で涙を流し続けた。ハリは2001年スウェーデンにおいて最初で最後の優勝を果たしており、WRCの歴史において初めて親子2代の勝者が誕生した。

 ロバンペラはこれでトップドライバーの仲間入りを果たしたが、課題はまだ少なくない。それでも、ラフなグラベルや、トリッキーなターマックでも表彰台に立てるようになれば、来年以降チャンピオン争いの主役に必ずなれるだろう。

※この記事は本誌『auto sport』No.1557(2021年7月30日発売号)からの転載です。


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