世界ラリー選手権(WRC)が新しいファンだけでなく潜在的なパートナーを獲得する上でも、アメリカはポテンシャルの高い市場だ。FIAラリー・ディレクターのイヴ・マットンは、非選手権イベントを2022年に開催し、将来的なラリー開催につなげたいと語った。
北米大陸という意味では、WRCは近年メキシコでラリーを開催。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、2021年のカレンダーから外れたものの、2022年にはカレンダーに再び加わる予定だ。しかしアメリカでは、1988年にワシントン州で開催されたオリンパス・ラリーでランチアのミキ・ビアシオンが優勝して以来、WRCは開催されていない。
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Mスポーツをサポートする形でWRCに関わっているフォードも、WRCがアメリカに進出することを望んでいる。
FIAラリー・ディレクターのマットンは、2022年にアメリカでイベントを開催すべく、計画を進めていることをmotorsport.comに明かした。その内容はデモラン形式から、近い将来チャンピオンシップイベントの候補となるようなラリーイベントまで、多岐に渡るようだ。
「アメリカでのイベント開催に向けて、我々は懸命に取り組んでいる」
マットンはmotorsport.comのインタビューにそう答えた。
「近い将来、北米でイベントを開催したいと考えており、2022年には何かをやろうと思っている。もちろん、カレンダーに組み込まれたイベントではないが、2022年にはアメリカに行き、何かを実現したいと思っている」
「様々なことができると思う。ロードショーやテストイベントなど、北米でのWRCの第一歩となるような形で、非選手権イベントを開催することができる」
「フォードだけでなく、チャンピオンシップに関わる様々な関係者にとって、北米に行くことは非常に重要だ。そして中国やロシアなどの他の国に行くことも重要なんだ」
Mスポーツは、フォードがWRCへの関与を続ける大きな理由として、アメリカでのイベント開催を全面的に支持している。
Mスポーツ代表のリチャード・ミルナーは、アメリカでのイベント開催によって、再びフォードがMスポーツとフルワークス契約を結ぶことになるとは考えていないものの、WRCの知名度を高める上で貴重なイベントになるだろうと語った。
ミルナー曰く、WRCプロモーターやフォード、Mスポーツの3者はこのようなイベント実現に向けて、水面下で「必死にプッシュしている」という。
「北米でのイベントは、フォードがWRCに参加する理由の一部だと思う」と、ミルナーはmotorsport.comに話した。
「我々はイベントを開催したいと思っている。アメリカは現在未開拓な巨大市場だ。アメリカには素晴らしい施設や道路もあるし、何かをする絶好の機会がある」
「アメリカはどんなことでも、他の場所よりも大きくて優れているので、ぜひ行きたいと思っている。それにフォードの本拠地であることは、とても重要なことだと思う」
「このイベントによって、フォードの(WRCへの関与)レベルが変わるかどうかは分からない。今のところ、そのような変化は求めていない」
「我々はWRCを普及させたいと考えており、アメリカでイベントを開催することはWRCにとっても良いことだと思っている。アメリカには、これまでWRCを見る機会のなかった多くのファンがいるから、プロモーターやフォード、そして我々にとっても重要な目標だ」
「2022年にキャンディデイト・ラリー(テストイベント)を開催し 2024年あるいは2023年までに(チャンピオンシップ)イベントを開催することが目標だと思う。それは素晴らしいことだ」
「新型コロナウイルスは、我々ができることを制限するだろうが、現在の計画を実現すべく、全力でプッシュしている」
ミルナーは来年、北米での非選手権イベントが実現した場合、Mスポーツとしてチームを派遣する可能性があることを認めた。
「現行のラリー1マシンだろうと、来年から使われるマシンだろうと、WRCのポテンシャルを示すためにドライバーやチームを派遣する可能性はある。我々はそれを全面的に支持する」
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みんなのコメント
田嶋選手によりクラス優勝。
スイフトスポーツの源流、GTI。
のちにパイクスに挑戦し伝説を残します。
アメリカ人の興味は消失