以前、@DIMEの記事『車両購入費なしで憧れの高級車オーナーになれるAnycaの「0円マイカー」はヒットするか?』でも取り上げた「Anyca」の0円マイカー。そのオーナーも続々と決まりはじめ、8月上旬より運用がスタートした。
そこで今回は、東京・三軒茶屋でメルセデス・ベンツ「Gクラス」のオーナーとなった方にお会いして、インタビューすることができたので、0円マイカーについて詳しくレポートしてみたい。
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0円マイカー「Anyca Official シェアカー」とは?
はじめに、そもそも0円マイカーとは何?ということから解説したいのだが、それにはまず「Anyca」の説明から。
「Anyca」とは、DeNAとSOMPOホールディングスの合弁会社である「DeNA SOMPO Mobitlity」が運営する、一般の方が所有するクルマを必要な時に好みに応じて個人間でカーシェアできるアプリサービスのこと。
2015年の9月よりスタートしたこのサービスは、現在、国内外の乗用車をはじめスポーツカーや旧車のほか、痛車など個性的なものまで8,000台(700車種)以上が登録されており、気分やシチュエーションに合わせた選択が可能。
登録会員数は25万人以上で、サービス開始以来、延べ13万日以上のカーシェアが行われているとのこと。(※数値はすべて、2019年5月時点)
そして、今夏から新たに追加されたサービスが、0円マイカーの「Anyca Official シェアカー」だ。
こちらのサービスは、オーナーがクルマを用意する必要がなく、駐車場の提供とクルマの管理(洗車やガソリン補給など)を行なうことで、「DeNA SOMPO Mobitlity」から貸与されたクルマを一定の時間、マイカーのように利用することができるというもの。
しかもクルマには、カーシェア受け渡し用の機器が取り付けられているため、カーシェア時はオーナーとドライバーが対面する必要がなく、個人間のカーシェアとは違い時間と手間が省けるのだ。
さらに、貸与される車種は、BMW、メルセデス・ベンツ、レクサスなどの人気が高い外車を含む13車種の中から、エリアなどの条件から分析して提供される。
つまり、カーシェアのニーズの高いエリアに駐車場を用意できるオーナーは、条件次第では憧れの高級車をマイカーのように利用できるというのだ。
なお、アプリを利用して予約をしたドライバーは、最短1時間からの利用が可能。
料金もトヨタ「プリウス」や日産「セレナ」などのベーシッククラスが1時間800円から、メルセデス・ベンツ「Gクラス」やレクサス「NX」等のプレミアムクラスが1時間1,200円から利用できるなど、憧れのクルマに気軽に乗ることができる。(※べ-シッククラスにおける一定の時間以上の利用及びプレミアムクラスの利用の場合は距離料金が別途発生)
「Anyca Official シェアカー」メルセデス・ベンツ「Gクラス」のオーナーに訊く
さっそく、メルセデス・ベンツ「Gクラス」のオーナーとなった東京・三軒茶屋に住む鈴木さん(IT系会社勤務・50歳)に、0円マイカー「Anyca Official シェアカー」について、その魅力や大変さなどを訊いてみた。
ーーオーナーになろうと思ったきっかけは何ですか?
鈴木さん:実は、もともと個人間カーシェアの「Anyca」を2~3年ほどやっていたのですが、今年のゴールデンウィークにシェアしたドライバーさんが、事故にあわれてしまったんです。
もちろん、保険に入っていたので、その所有していたクルマの修理をするかどうかディーラーさんと相談していたのですが、ちょうどそんなタイミングで、“0円マイカー”の募集を知ったんですよね。
そこでメルセデス・ベンツ「Gクラス」も候補車にあるというので応募してみたら、たまたま三軒茶屋は、「Gクラス」のニーズが高い地域だということで、割り当ててもらえました。
結局、所有していたクルマは修理せずに売却しましたが、私の子供たちも大きくなって、あまり家族で乗らなくなっていたので、ちょうどよい機会でしたね。
ーーオーナーになるまでの手順は難しかったですか?
鈴木さん:いや、詳しい説明会があり、その後はメールで申し込むだけでしたので簡単でした。
希望の車種なんかも、第3~5希望まで出せるのでよかったですね。あとは、審査が通ったら、車庫証明などの書類を用意するだけです。
あっ、でもまだ僕の場合は、自宅の駐車場なのでラクですが、中には借りている駐車場を使用するという人もいて、その駐車場の持ち主にカーシェアとしての使用許可もいただかないといけないので、その場合はもう少し手間がかかるかも知れませんね。
ーーオーナーとしての具体的な仕事は?
鈴木さん:そうですね、まずはスマホで登録してアプリ用のアカウントを取得したりするのですが、僕の場合は、もともと「Anyca」をやっていたので、そのまま利用できました。
その他については、個人間のカーシェアと比べると、クルマの受信部分にに免許証をかざすだけで、非対面で受け渡しができちゃうので、やることがないです(笑)。
あえていうなら、クルマの操作系に関する問い合わせがよくあるので、答えるぐらいですかね。
あと、よくドライバーさんの忘れ物があるので、シートの下などをチェックするようにします。
いままでにも、海水浴の水着一式だったり、ETCカードの抜き忘れもよくありました。そういうのを見つけた場合は、連絡して取りに来てもらったり、場合によっては(善意で)送ったりもしています。
また、ガソリンが少なかったら給油したり、週に1度ぐらいのペースで洗車をしているのですが、別に強制ではなく任意でやっています。
というのも、「Gクラス」を選ぶ方って、やはりキレイなクルマに乗りたいと思う方も多いので、気持ちよく乗ってもらいたいというのがあるんですよね。
もちろん、「Anyca Official シェアカー」のオーナーになると、給油や洗車に行くのに使えるポイントが月に5時間分あるので、それを使ってガソリンスタンドまで運転して、エンジンの調子やタイヤの状態なども確認しています。
本当は、そこまでやらなくてもいいのですが、クルマの状態がいいと人気も高くなって利用する人も多くなります。
実は、「Anyca Official シェアカー」のオーナーの場合、クルマが利用された10%分が「Anyca」のポイントとして還元されるので、利用されるほどポイントが貯まり、それを自分がクルマを使う時に使えるのです。
そうなると、提供する駐車場の月額料金の査定額分とクルマの管理(洗車やガソリン補給など)に対するポイントに加え、この10%分がどんどん加算されていくので、クルマを自由に使える時間も増えていくのがいいんですよね。
ーーオーナーとして大変だと思うことは?
鈴木さん:正直、まったくないです(笑)。例えば、クルマにキズが付いただとか故障したなどというときは、クルマを所有する「DeNA SOMPO Mobitlity」が責任を持って対応してくれますし、困ったときはメールや電話で相談できるカスタマーサポートもあるので安心です。
ちなみに、少し心配な点としては、非対面でのクルマの受け渡しができるため、深夜早朝などにエンジンや排気音などが、近所迷惑になっていないかということなんです。とはいえ、僕は気づかずに部屋で寝ちゃっているんですけどね(笑)。
まとめ
さて、この0円マイカー「Anyca Official シェアカー」については、現在は、その対象エリアが、港区、江東区、渋谷区、世田谷区、中央区、品川区、目黒区、新宿区、中野区のニーズの高いエリアからとなっており、今後は反響次第で拡大していくと思われる。
個人的には、非対面でのクルマの受け渡しに魅力を感じるが、中にはそれでは不安だという人もいるだろう。
また利用時間も、1時間からのチョイ乗りで高級車をドライブしたいというときもあれば、旧車に1日(24時間)単位で割安で乗りたいという場合もあり、そんなときは個人間のカーシェアを選択できるのは、ドライバーにとってはありがたい。
また、対象エリアに条件の見合った駐車場を用意できる「Anyca Official シェアカー」オーナーにとっては、クルマを所有する際の保険や車検・メンテナンスなどの煩わしさから解放されつつ、マイカーのように高級車に乗れるというメリットも。
いずれにせよ、若い人のクルマ離れが叫ばれる昨今、クルマを手軽に利用できるカーシェアリングの裾野を広げる取り組みにエールを送りたい。
■関連情報:https://anyca.net/contents/official_share_car
取材・文・撮影/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
クルマは走らせてナンボ!をモットーに、どんな仕事にも愛車で駆けまわる日々。クルマのほかにもグルメやファッション情報、また小学館Men’s Beautyでは、男性に向けた美容・健康法、化粧品情報なども発信。
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