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「新車を売っても儲からない……」 いま中古車を探すなら新車ディーラーが狙い目だった

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「新車を売っても儲からない……」 いま中古車を探すなら新車ディーラーが狙い目だった

 この記事をまとめると

■近年、ディーラーは新車販売だけでは儲からない状況

【お宝】もしも車庫に眠っていれば高値が付く超人気の中古車4選

■納期遅延の影響もあり、いま中古車販売に力を入れる店が増えている

■中古車の購入を検討している場合、新車ディーラー系の中古車展示場はねらい目

 アフターメンテナンス部門の収益アップに注力している

 新車ディーラーにおいて、「新車を売るだけでは儲からない」と言われて久しい。“バブル経済”と呼ばれたころには、車両価格におけるディーラー利益もいまより厚みがあり、それが値引き原資となり、大幅値引きがガンガン飛び出していたが、それでも新車が売れに売れていたので、新車販売だけでも十分利益をたたき出していた。しかし国内の新車販売台数は1990年の約777万台を頂点に、2021年には1990年比で約57%まで落ち込み、その間ディーラー利益も減少してきているのだが、バブルのころほど派手ではないものの、依然として“大幅値引き販売”が恒常化しているため「新車だけ売っていては儲からない」ということになっているようである。

 そこでディーラーとしては、タイヤやバッテリーなどの物販、そして点検・整備や修理などのアフターメンテナンス部門の収益アップに力を注いでいる。現状では新車購入時に“メンテナンスパック(一定期間内の点検・整備や油脂類の交換にかかる費用をまとめて前払いすることでユーザーが得するというもの)”への加入をセールスマンが勧めているが、これも市中のガソリンスタンドやカー用品店にお客が流れないようにするための“囲い込み”策として導入されているのである。

 資本関係の有無にかかわらず、大手自動車メーカーの看板を掲げる、各地域のメーカー系新車ディーラーは、地元企業へ就活する学生には「大手メーカーの看板を掲げてビジネスしている」として人気があるともいわれるが、往時に比べると“斜陽産業”のイメージが色濃くなってきている。

 いま新車ディーラー系の中古車がねらい目!

 その新車ディーラーでは、新車を売っても納期遅延が著しくなっているので、中古車販売に力を入れ、新たな収益の柱のひとつにしようとしているようだ。「2022年1月に新型が正式発売されたヴォクシーは、1世代前の2019年式あたりの中古車は、車両にもよりますが、250万円前後のプライスボードをつけて販売しています。下取り査定額では200万円を割り込んでいるとのことなので、新車より儲かる商売になっていると聞きます」とは事情通。

 新車の納期遅延が収束しないなか、中古車需要はますます増えている。しかも、超低年式車と高年式車はとくにタマ(在庫)不足が顕著になっている。

 そうはいいながらも、「3代目プリウスは2012年から2016年までラインアップされていました。ある大手中古車検索サイトで調べると、10年落ちの2012年式で量販グレードのSの場合80万円前後で販売されているケースが目立ちます。ちなみに同年式のカローラアクシオでは、50万円前後の車両がメインとなっています。超低年式や高年式はとくにタマ不足が深刻なほど売れていますが、10年落ちのプリウスやカローラ アクシオでもこのような価格がついている現状では、明らかに新車の納期遅延の影響で中古車相場が上昇傾向にあり、中古車販売は“うま味”のある商売といえるでしょう」(事情通)。このような状況のため、いまでは新車ディーラーにおける、中古車販売担当部署は“花形部署”にもなっていると聞いている。

 とにかく良質な中古車は右から左へすぐ売れてしまうので、店頭に並べないだけでなく、中古車検索サイトなどにもおいそれとは掲載できないとのこと。つまり、検索サイトに掲載されるころには売れてしまい、いらぬトラブルを招きかねないとの判断があるようだ。

 新車ディーラーが中古車販売を強化すれば、自社の下取り車のなかで良質なタマほど、自社で売りたくなるはずなので、新車ディーラーメインに中古車を探すと良質なタマに出会えるケースが今後は目立ってくるかもしれない。その意味では新車ディーラー系の中古車展示場は結構ねらい目ともいえるだろう。

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みんなのコメント

31件
  • 新車のバカバカしく長い納期はユーザーをコケにしてる。
    あんなに待たされて買うわけないだろ。
    値上げも半端なくやってるし 
    車を保有する所有欲がなくなりましたわ。

  • 値引きを求める客なんてどんどん切り捨てて無駄な受注を整理していくべきですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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