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ワーゲンバスの現代版「ID.BUZZ」登場で再注目! フォルクスワーゲン・タイプ2を振り返る

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ワーゲンバスの現代版「ID.BUZZ」登場で再注目! フォルクスワーゲン・タイプ2を振り返る

 この記事をまとめると

■現代版となるID.BUZZの登場で注目が集まるフォルクスワーゲン・タイプ2を振り返る

特別仕様車は争奪戦間違いなし! ところで現代に蘇ったワーゲンバス「ID.Buzz」ってナニモノ?

■タイプ2は1950年に登場し、モデルチェンジを繰り返して現在は商用バンとして第7世代が販売中

■ID.BUZZは日本での発売も発表されており、タイプ2の動向と合わせて今後に注目

 ID.BUZZの登場で再注目されるワーゲンバス

 ビートルとともに、いまでも人気が高いワーゲンバスことタイプ2。昨年、タイプ2のデザインをオマージュしたBEVワンボックスバンのID.BUZZが登場したことで、再び大きな注目を集めました。

 ID.BUZZとは別にタイプ2を源流にしたフォルクスワーゲン製商用車は、モデルチェンジを繰り返し現在もラインアップされていますが、ファンがワーゲンバスとイメージするのは初代と2代目。

 今回は多くの人がワーゲンバスと呼ぶタイプ2の初代(第1世代)と2代目(第2世代)を紹介します。

 ワーゲンバスことタイプ2とは

 ビートルの派生車種として登場

 タイプ2、もしくはトランスポーターと名付けられたビートル(タイプ1)の派生モデルは、1950年2月に登場。そもそもはフォルクスワーゲンの工場内で活躍していたビートルベースの部品輸送車を見た、オランダの仲介業者による新たなトランスポーターの構想が誕生のきっかけ。フォルクスワーゲン2代目社長となったハインリッヒ・ノルトホフが開発にゴーサインを出したことで市販化されました。

 ビートルのRRシャシーにボディを乗せる構造ゆえに、上物ボディの自由度は高く、多彩なラインアップを用意できたことでタイプ2は大ヒット。ビートル後継の乗用モデル開発に難航していたフォルクスワーゲンにとって、基幹モデルへ成長したタイプ2は貴重な存在となりました。

 タイプ2後継商用バンは7代目が販売中

 実用性の高さで人気を集めたタイプ2は1968年に2代目が登場。「ワーゲンバス」と聞いてイメージするのは2代目までですが、その後もモデルチェンジを繰り返します。

 駆動方式こそRRのままでしたが、エクステリアデザインが直線基調に一新された3代目は1979年に登場。FFへ駆動方式がチェンジした4代目は1990年。その後、5代目が2003年、6代目が2015年にフルモデルチェンジで登場しました。

 現在、タイプ2の流れを汲む7代目は2022年にデビュー。マルチバンとして販売されている7代目は全長4973mm、全幅1941mm、全高1907mmと巨大なボディを備え、1.4リッターガソリンターボをはじめディーゼルエンジン、PHEVと多彩なパワーユニットを用意しています。

 タイプ2(初代・タイプ2第1世代/1950年)

 ビートルのイメージを取り入れたフロントマスクが特徴のタイプ2第1世代。多くの人がワーゲンバスと言われて想像するのがこのモデルでしょう。

 2分割のフロントウインドウ、V字ライン、2トーンカラーなど、とにかく愛くるしいフォルムに身を包んでいることで、現在でも多くのファンを抱えているのはご存知の通りです。

 1950年に登場したタイプ2は、ビートルのプラットフォームをベースにラダーフレームの採用やサスペンションを強化。

 パワーユニットは空冷OHVの水平対向エンジンをビートルから流用しています。ただし、デビュー時は1.1リッターエンジンを搭載していましたが、1.2リッターエンジン、さらに1.5リッターエンジンも後に追加されました。

 第1世代はワンボックスバンをはじめ、トラック、さらに22ウインドウと呼ばれるマイクロバスなどもラインアップされています。

 ワーゲンバスをモチーフにBEVとなったID.BUZZは日本導入予定

 タイプ2(2代目・タイプ2第2世代/1968年)

 1968年にフルモデルチェンジで登場したタイプ2の第2世代。主な変更はエンジンと安全性能の強化でした。

 それらは主要マーケットのひとつとなった北米市場に対応するもので、排ガス規制の強化やMTだけでなくAT仕様が追加されています。

 ただし、プラットフォームは第1世代からそのまま流用。エクステリアデザインではワーゲンバスの特徴だった2分割フロントウインドウやV字ラインは廃止。フロント・ウインドウが一枚物の曲面ガラスへ変更されました。

 また、インテリアにはソフトパッドや樹脂製品が配置され、安全性能が向上。エンジンは空冷OHV水平対向1.6リッターを搭載。その後、1.7リッターエンジンが追加され、さらには1.8リッター、2リッターと追加・変更がなされました。

 第2世代は第1世代同様、ワンボックスのみならずトラックなどを用意。そのトラックは、キャビンや荷台の形状がさらに多彩になりダンプトラックまで登場するなど、ラインアップを拡充。1974年までに約351万台が生産されています。

 現代のワーゲンバスことID.BUZZ(2022年)

 タイプ2をオマージュしたBEVのワンボックスバン。タイプ2っぽいツートーンカラーがマニア心をくすぐります。

 フォルクスワーゲンが展開するEV専用プラットフォームMEBを用いた同車は、ボディ床下に最高出力150kW(204馬力)のバッテリーを配置して後輪を駆動。車重が2.4トンとヘビー級のため、最高時速は145km/hと決して速くはありません。

 ボディサイズは全長4712mm、全幅1985mm、全高1927~1951mmと大柄で乗用車と商用車それぞれの仕様をラインアップ。乗用車版にはProとのサブネームがつくことで差別化可能です。

 BEVとして気になる航続距離は満充電時に423km。いまどきのBEVからすれば誇れる数値ではないとはいえ、レジャーや商用での使用に困ることは少ないことでしょう。

 このID.BUZZはすでに国内導入が決まっており、2024年末以降に発売が予定されています。国内では乗用車版のProが販売されるでしょうが、価格が高くなりそうなこと、巨大なボディにもかかわらず2列シートの5人乗りであるところがどう評価されるかに注目です。

 まとめ

 愛くるしい見た目はもちろん、フロアがほぼフラットで広い室内スペースを持ちカスタムしやすいことから世界中で人気を得たワーゲンバス。現在、街なかで見る機会は少ないですが、アウトドアを楽しむキャンピングカーやキッチンカーなどに活用され、いまだに活躍している車両はけして少なくありません。

 昨年、登場したID.BUZZはBEVであり、ワーゲンバスとは大きく構造が異なるものの、奇しくも駆動方式は同じRR。来年、国内導入される予定のID.BUZZがワーゲンバス同様、人気車種になるかに注目です。

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みんなのコメント

1件
  • Type2が何をどうしたらID.BUZZになるんだ?
    ほんとセンスねえなあ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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