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チャーリーXCXのCDジャケットと同色? アバルト500e 長期テスト(4) 少し大人なインテリア

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チャーリーXCXのCDジャケットと同色? アバルト500e 長期テスト(4) 少し大人なインテリア

積算9568km バゲット置き場に丁度いいトノカバー

友人とのバーベキューの買い出し。フランスパンを購入したのだが、その長さがアバルト500eの荷室の幅へ近いことへ気づいた。充電ケーブルが空間の一部を専有していることもあって、買い物の荷物を積むのに困るほど狭いのだ。

【画像】存在感はカニエ・ウェスト級! アバルト500e 競合の小さな電動ハッチ フィアットの500eも 全158枚

その上には、小さなトノカバーが付いている。丁度、この上がフランスパンの置き場にぴったりだと判明した。充電ケーブルと一緒に置く必要もないし、リアウインドウ越しに太陽が当たって、パンを適度に温める事もできた。隠れた使い道といえるかも?

積算1万42km アバルト595と重なる走行フィール

数年前に、グレートブリテン島にある起伏の大きいサーキットで、アバルト595を試乗したことがある。その時、ロケットが後ろに括られたショッピングカートのようだと表現したのを覚えている。

不自然に高いドライビングポジションや、鍋をお玉でかき混ぜているように曖昧なシフトレバーのことも気になったが、深くは触れなかった。正直なところ、筆者には合わないクルマだと感じた。

先日は、グレートブリテン島南部のサウスダウンズに広がる丘陵地帯で、アバルト500eを走らせてみた。かくして、その印象はアバルト595と重なるものだった。ロケットのエネルギー源は電気になり、シフトレバーは小物入れへ置き換わっているけれど。

必至に路面へしがみつくような印象

アバルト500eは、通常のフィアット500eとは異なる、エネルギッシュさがあることは間違いない。それでも、傷んだアスファルトを通過させたり、カーブで重心移動させると、フラットな姿勢制御と同時に車重の重さを伺わせる。

カーブを次々と軽快にこなしていくような、機敏な操縦性や身のこなしを楽しめるわけではない。必至に路面へしがみつくような印象があり、面白くないわけではないが、心の底から熱中できるとはいいにくい。

サウスダウンズは、筆者が気に入っているドライブエリアなのだが、いつものルートを1周したところで帰路についた。近年の電気自動車でも、運転にのめり込める例はある。MGサイバースターは、本当に楽しいと感じられた。

そんなアバルト500eは、ロンドンのオフィスと自宅との往復でも、駆動用バッテリーが心もとない。高速道路と流れの速い幹線道路が中心の道のりとはいえ、距離は片道112kmほどだ。

朝に80%の状態で出発しても、帰り道では自宅へ到着する手前で警告灯が光り、省電力モードに切り替わる。途中でいくつかの用事をこなすには、その日2回目の充電が必要になってしまう。

チャーリーXCXのジャケットに似たボディ色

アシッドグリーンの塗装は、とにかく目立つ。発進して5分もすれば、誰かの目線を感じる。アバルトも理解しているらしく、別の選択肢としてアンチドート(解毒)・ホワイトという色も用意されているほど。

ある時は、サソリのエンブレムが付いた古い500に乗る女性から、苦笑いで見つめられた。彼女の気持ちを読み取ることができれば、「その色はちょっと際どいなぁ」とか、そんなことを考えていたのでは。

筆者は数年前に、同じくらい派手なゼスティ・イエローに塗られた、ミニ・クーパー・コンバーチブルの長期テストを担当したことがある。クルマは気に入っていたが、同じようなことは何度もあった。

ただし、そんな少し複雑な気分も、ブライトンで開かれたプライド・フェスティバルに参加してから変化している。街全体を巻き込んだ、ミニライブなども開かれる大規模なLGBTイベントだ。

若者のポップカルチャーで、流行りのキーワードといえる1つが「brat」。行儀の悪い子ども、ガキやチビといった意味だが、無茶なふざけた行動のことを指す。英国人歌手、チャーリーXCXのアルバム・タイトルになったことが、流行のきっかけのようだ。

この「brat」のジャケット・イメージは、派手なイエロー・グリーン。会場へアバルト500eで訪れると、若者から「Brat!」と笑顔で叫ばれることが何度もあった。偶然だが、トレンドに乗れていることが本当に楽しく感じられた。

しかも、アバルト500eのステレオは高音質なJBL社製。チャーリーXCXの歌声を、一層クリアに鑑賞できる特典付きだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

主張の強い見た目:ピカピカに洗車したら、再び凄く目立つクルマになった。向けられる視線が多いことも、運転しているとわかる。

気に入らないトコロ

シフトセレクター:シフトセレクターのボタンには、まだ慣れない。従来的なレバーの方が使いやすいと思う。安っぽいプラスティック製でもある。

テスト車について

モデル名:アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
新車価格:3万8195ポンド(約733万円)
テスト車の価格:3万8795ポンド(約745万円)

テストの記録

電費:6.4km/kWh
航続距離:284km
故障:なし
出費:なし

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みんなのコメント

1件
  • ひぃろぽん
    アバルトじゃない500eに乗っているが、このクルマは町内をちょろちょろ走る車でバッテリー容量は割り切ってる仕様。
    車重はガソリン車よりも重いが、そのぶんドッシリ感でカーブの安定感は普通に流して乗るには非常に良く出来ていると思う。
    シフトボタンのスイッチは大きめに作られ視認性もいいし、座席の横移動するウォークスルーするには邪魔なシフトノブも無く、場合によっては助手席ドアから乗り降り出来るのが、都市部での使い勝手では非常によく出来ています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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