2022年のスーパーGT最終戦もてぎを制したのは、#100 STANLEY NSX-GTの山本尚貴と牧野任祐だった。ふたりはランキング3位で終えることになったものの、シーズンを良い形で締めくくることができたと口を揃えた。また山本曰く、チェッカー後にマシンをコース脇に停めたのは、ピットストップ時の給油が完璧ではなく、燃料が足りなかったからだという。
まさに完璧な最終戦だった。100号車STANLEYは、予選でポールポジションを獲得。レースでもスタートドライバーを務めた牧野が、後続を引き離していく走りを披露してみせた。
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「スティントはすごく順調に行っていました。でもFCY(フルコースイエロー)が出されてしまって、その時はFCYで良かったと思っていたんです。でも、結局はSCになってしまって、リードを失うことになりました」
そう牧野は語る。
「でも、その後もペースよく走ることができました。スーパーGTに乗るようになって、一番気持ちよく走れたスティントだったと思います。僕が気持ちよく走れた分、尚貴さんにはちょっと迷惑をかけたかもしれません」
「今シーズンはあっという間のシーズンでした。中盤にはかなり苦労しましたけど、チームの強さで巻き返すこともできましたし、完璧な形で最終戦を締めくくることができました。来年にも繋がると思います」
「今年は日産Zがチャンピオンを獲りましたが、取り返すことができるように、明日からまた頑張りたいと思います」
一方で山本は、前述の通り燃料が足りない可能性があったため、レース終盤には我慢のレースになったと明かした。
「僕らは勝つことを一番に考えてレースしました。牧野選手が良い走りをしてくれていましたから、そのままスティントを終えることができれば、ピットストップも落ち着いてできるし、そのマージンを活かして後半スティントを少しでも楽に戦えると思っていました。でも、SCで水を刺されてしまいましたね」
山本はレース後にそう語った。
「課題だったウォームアップも良かったですし、そこからは後続を見ながらのレースになりました。ただ、予定していた燃料が完全に入り切っていなかったようで、レースの途中に無線で『燃料が足りないかもしれない』と言われたんです。それで、リフト&コーストをしながら燃費走行をしました。それで後続に差を詰められる場面がありました。ペースを落とすとタイヤのコンディションが良くなかったので、緩急をつけて、自分の経験をフルに活かして走りました」
「タイトルは取れませんでしたが、チーム国光とHRCの強さを出し切れたレースだったと思います」
山本はタイトルを逃したものの、チームの強さは発揮できたとして、来季の巻き返しを誓った。
「チーム国光は、この数年ずっとタイトル争いを繰り広げて来ました。今年もランキング3位。このチームの強さを証明できたと思います」
「このチームのマシンに乗ることができ、本当に幸せだと思います。来年も手強いライバルと戦うことになると思いますが、引き続き牧野選手と組むことができれば、良いレースをして、来年こそタイトルを取り返したいと思います。そして(高橋)国光さんに良い報告をしたいです」
「そしてホンダのドライバーとして、最終戦でGT500でもGT300でもNSXが勝ったこと、そしてそれをもてぎで達成できたのは、素晴らしい締めくくりだったと思います。応援してくれた皆さんに感謝したいです」
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