100%電気自動車のSUV
text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
【画像】メルセデス・ベンツEQE、テスラ・モデルX、ジャガーIペイス、アウディeトロン、ランドローバー・レンジローバー【ライバル比較】 全87枚
メルセデス・ベンツが開発中の新型EVセダン「EQE」。そのクロスオーバー・モデルと思われるテスト車両が目撃された。
EQEは、コードネームV295で呼ばれる従来の3ボックスおよび、X294と呼ばれる車高を上げたクロスオーバー・スタイルの、両モデルが提供されるとの情報がある。
クロスオーバー仕様については、EQE(セダン仕様)の1年後の2023年まで生産予定はないと考えられていたが、このプロトタイプが目撃されたことから、SUVの優先順位が上がった可能性がでてきた。
EQCの新バージョンとのうわさもあるが、発売から1年しか経っていないため、可能性は低いだろう。
フロントエンドは以前に発見されたEQEセダンに非常によく似ており、そのホイールベースとリアオーバーハングは、EQCよりも大きいクルマであることを示している。
この電動クロスオーバーは、エアロダイナミクスを向上するため、ルーフラインを低く、内燃エンジン・モデルよりも車高も低くする可能性がある。
EQEクロスオーバーが、MEA(またはEVA2)と呼ばれる、新しい電気プラットフォームを採用するのに対し、現行型のEQCは既存のGLCプラットフォームの変更バージョンをベースとしていることも、両モデルの大きな違いと言える。
アルミニウムが広範囲に使われるMEAプラットフォームは、フラットなフロア構造を実現し、パッケージングの自由度を高め、バッテリー容量の拡大を可能にするだけではなく、クラス最高のインテリア空間を提供すると言われている。
メルセデスのフラッグシップEVセダンとなる「EQS」は、この新しいアーキテクチャを採用する最初のモデルとして、来年の初頭に発売される。
その後に続くとされている、EQEセダンとEQEクロスオーバー仕様のどちらが先に投入されるかについては、今のところわかっていない。
出力408ps以上か
2つのEQEモデルは、多くの共通点を持つと予想されており、まず四輪駆動で提供され、軽量で安価な後輪駆動モデルがそれに続くと予想されている。
EQEは、EQCの408ps/77.9kg-mというパワー、372~417kmという航続距離を共に超えると予想されている。
EQEセダン仕様は、航続距離600kmを目標としているが、クロスオーバーについてはエアロダイナミクスの低下により、これを下回る可能性もあるだろう。
ベンチマークモデルとされているテスラ・モデルXは、アウディeトロンのハイエンドバージョンや、次期型の電動レンジローバーと並び、この電動SUVのライバルとなる。
メルセデスは2018年に、4年間で9台のEVがEQCに続くと述べており、そのうち、EQA、EQB、EQV、EQS、およびスマート・シティカー・ブランドのEV3モデルが、すでに明らかにされている。
ダイムラーのCEOであるオラ・ケレニウスは、SUVならフロアにバッテリーを格納することで、ハイライディングとなるため、電動モデルに最適であると述べている。
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