2019年5月に17年ぶりに復活を遂げたトヨタスープラ。そして2019年9月に日産はスカイラインのマイチェンを機にスカイライン史上最強スペックとなる405psの400Rを登場させた。これに対しクルマ好きもヒートアップして盛り上がりを見せた。
2019年は2台のジャパニーズスポーツカーが生まれた記念すべき年だが、2020年に入り、両モデルへの関心が薄まっているように感じるのは気のせいなのか?
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2019年に登場した2台の大物スポーツカー、スープラ&スカイライン400Rの現状について松田秀士氏が考察する。
文:松田秀士/写真:TOYOTA、NISSAN、ベストカー編集部
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スカイライン400Rは奮闘中!!
2019年9月のマイナーチェンジで追加された400Rは、3L、V6ツインターボを搭載し、405ps/48.4kgmというスカイライン史上最高スペックを誇る
日産スカイライン400Rは低迷する日産乗用車販売のなかで孤軍奮闘している。そもそも「どうよ!」というE・YAZAWA氏の驚きのハンズオフCMの影響もありスカイラインそのものの販売は悪くない。
スカイラインにはこのハンズオフ機能のプロパイロット2.0を搭載したハイブリッドモデルとガソリンモデルの2系統があるのだが、そのガソリンモデルの中でもハイエンドの400Rに人気が集中しているのだ。
現在までの累計販売台数もGT(V6ターボモデル)を上回っている。そこにはいにしえの400Rと同じネーミングにするというワザを使い注目を集めたことも功を奏した。
400RといえばNISMOがR33スカイラインGT-Rをベースにオリジナルチューニングを施したコンプリートカーで、新車価格は1200万円だった
スープラは勝手に売れる!?
いっぽう、トヨタスープラはもともとBMW Z4との姉妹車であることから基本BMW社が生産を行っている。工場はオーストリアにあるマグナ・シュタイヤー車のグラーツ工場。
マグナ・シュタイヤー社はBMWの製造工場かというとそうではなく、各自動車メーカーから特徴的な車両の依頼を受ける製造請負人のようなメーカー。
そのためもあってか生産台数に制限があり、日本国内向けの振り分けは当初月220台と発表されていた。米国でも人気が高くその台数の振り分けが厳しいとも聞く。いずれにしろ欲しくても手に入れにくい人気車種なのだ。
スープラはオーストリアのマグナ・シュタイヤー社で製造され日本に輸入する形で販売。日本への割り当てぶんは1カ月に200台程度と少ない
この2台、すでに自動車雑誌などでは取り上げられることが少なくなり、最近めっきり話題に上らなくなっているのだが、それでも相変わらずの人気車。
別にわざわざ取り上げてもらわなくても勝手に売れる、という最近では珍しいモデルなのである。
では、この2台は本当にそこまで魅力的なモデルなのだろうか? ホントはこんなウィークポイントがあるにもかかわらず、みなさん目がくらんでいるだけじゃないの?
なんかそんなところを松田さん探してよ!? という無理難題を押し付けられてここに書いているという。とまぁ、こんなところが今回のお題。
スープラはトップグレードのRZの人気が高く、1年程度の納車待ちが続いている。マットストームグレーメタリックの2019年の日本割り当てぶんはわずか24台
ハイパフォーマンスカーとは思えない洗練された400R
で、試乗時の動画を引っ張りだして検証してみた。ボクは試乗会などで試乗したクルマとそれに関連する自動車メーカーのプレゼンテーションをすべて録画保存しているのです。
まず、スカイライン400R。この試乗会は河口湖方面で開催されたのだが、メインはハンズオフ機能のプロパイロット2.0が搭載されたスカイラインハイブリッド。
2019年9月のスカイラインのマイチェンの目玉はハンズオフ機能が自慢のプロパイロット2.0の搭載だったため、日産もそれに注力
そのため400RとGT(V6ターボ)の2台は脇役のような扱い。実際に今日産のWEBカタログを見てもハイブリッドモデルのことばかり。400Rのことをもっと知りたくても諸元表ぐらい。
まぁそれは仕方がないか。なにせハイブリッドに搭載されるプロパイロット2.0は世界の最先端を行くADAS(運転支援機能)なのだから。
プレゼンテーションでも400Rに関する説明は短時間で簡素なものだった。
しかし、前記したようにそのネーミングからも注目度はバツグンで試乗予約が殺到! ついにボクはその試乗会で400Rのステアリングを握ることはかなわなかった。
405ps/48.4kgmというハイスペックながら、400Rは乗り心地に優れ乗りやすいのが最大の魅力。幅広い年齢層から支持されているという
だが、その後ベストカー本誌からの取材依頼を受け、箱根ターンパイクという絶好のロケーションで試乗。おまけに企画主旨からGT(V6ターボ)との比較試乗という願ってもない初乗り。
走り始めて驚いたことに普通に走る。当たり前だけれども室内が静かだし乗り心地もいい。およそ400Rのハイパフォーマンスモデルとは思えない走りっぷり。
で、ドライブモードをスポーツ+を選択してアクセルを全開にすると、それはもう高回転域までツインターボによるスバラシイ加速!
6400rpmで405psだが7000rpmあたりまで勢い止まらず伸びる。ダイレクトアダプティブステアリングのフィールも進化していて、かなりスポーティーなレベルに達した。
スポーツセダンとして走りのポテンシャルはドイツの雄、メルセデスベンツ、BMWにまったく劣っていない
で、GT(V6ターボ)と2台並べて写真撮影している時のことですよ。エンジンフードを開けて2台を比べてみると、これが何も変わらない。
エンジンカバーにtwin turboの文字もまったく一緒。これにはかなり驚きました。400Rのロゴ入れるとか、NISMOっぽい青っぽいエアクリップとかなんか欲しかったね。
プラットフォームも旧型継承だけど明らかに進化している。
これで終わりではなく、この先(次期モデル)も400Rをカタログモデルに載せてく進化させてくれるよね? こんなに人気なのだから、というエールを送りたい。
専用チューニングが施された3L、V6DOHCツインターボを搭載する400Rだが、パッと見てわかるスペシャル感がもっと欲しい!! その手の演出は必須だ
早くも3Lのパワーアップ版を登場させる
さてスープラだ。2002年に生産を終了した80スープラから数えて17年ぶりに復活した5代目スープラ。そのアグレッシブなデザインに誰もが興奮した。
そして承知のうえのことだがBMW Z4との姉妹車。あの86とBRZのような関係がここでもか!? という思いもあったが、86/BRZはどちらもがウィンウィンの関係で現在も進行中。
トヨタの下山テクニカルセンダーで初めてステアリングを握ったが、アンダーステアとは無縁のようなハンドリングが印象的だった
だとすればトヨタオリジナルではないということには目を瞑り、新しい進化系のスープラに改めて興味が湧いたものだった。しかもパートナーはFR主義(ごく最近までは)で走りにこだわるBMW。期待せずにはいられない。
初めてステアリングを握ったのはできたばかりトヨタ肝入りのテストコースである下山テクカルセンター(愛知県)。ニュルを模したアップダウンの激しいテクニカルなテストコースだ。
80スープラといえば3Lターボ。それと同じくしてBMW社製3L直6ターボを搭載する。
テストコースでのパフォーマンスは素晴らしかった。ステアリングを切り込めば遅れずその方向にノーズを向ける。およそアンダーステアーとは無関係のようなハンドリング。
ただしリアはそれほど粘るでもない。ニュートラルからオーバーステアーが容易なハンドリング。80スープラファンは喜ぶだろうなぁ! と感じさせてくれた。
BMW Z4と兄弟車という扱いだが、走りに関してはトヨタが独自で買いはしたところも多く、Z4とは差別化を図っている
今風に電子デバイスもしっかりしているから、デンジャラスな動きはしない。それが嫌ならデバイスをOFFにしてタイトロープを楽しめばよい。
構造的にリアサスのレバー比が気になるがZ4と共用、さらに7シリーズと同じプラットフォームゆえに最善の設計だろう。
そして早くも3Lエンジンに改良を施したモデルが2020年秋以降に登場する。ボディ剛性もサスも見直されるようだ。すでに購入予約をされたオーナーには残念かもしれない。お察し申し上げます。
2021年モデルから3L、V6ターボエンジンは340psから387psにパワーアップ。デビュー1年で大幅な改良に着手し、話題になること必至だ
しかし、日本への振り分けが少ないモデルゆえに、その導入が今から楽しみだ。
3Lのパワーアップ版が登場すれば、おそらくクルマ専門誌の誌面を賑わすことだろう。
となれば、そのタイミングで400Rも何かやってほしい。
ハッキリ言ってこの2台、現状を見る限りウィークポイントというほどのモノはなかった。ここでいちゃもんつけたくなったのは些細なこと。
ただこの2台に共通した問題はオリジナリティをもうちょっと、だね。
北米ではインフィニティQ60が販売されている。日本では現在販売されていないスカイラインクーペの導入も話題作りとしては最適
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