2008年にWRC(世界ラリー選手権)にデビューし、2013年からは6連覇を含む7度のタイトルを獲得しているセバスチャン・オジェ(トヨタ)。彼は今季限りでWRCフル参戦を終了させる予定となっている。
ただオジェは、“ラリー1”のレギュレーションが導入される2022年シーズンもスポットでWRCに参戦したいという意向を示しており、来季以降もトヨタとの関係を継続したいと考えているようだ。
■オジェ、引退を先延ばし2021年もトヨタに残留!「トヨタで最後のタイトルを狙う」
オジェが来季に何戦程度WRCを戦うことになるのかは明らかとなっていないが、過去8度制しているラリー・モンテカルロへ出場する可能性は高いようだ。
そのオジェは、将来のことについてmotorsport.comに次のように語った。
「ラリーに関しては、いくつかのラリーへの参戦を続ける可能性を閉ざしていないのは事実だ。でも今のところ、そうすると言えるのはモンテカルロだけだ」
「僕たちはチームと、今後の計画をどうするのか、ドライバーラインアップがどうなるのか、そこに僕がどう入り込んでいけるかなどを話し合う必要があると思う」
トヨタはWEC(世界耐久選手権)の活動に力を入れていることでも知られており、ダカールラリーにも参戦している。ル・マン24時間レースやダカールラリーへの参戦に関心があるオジェにとって、トヨタがこういったプログラムに関わっていることもトヨタ残留を望む理由のようだ。
「僕の夢はトヨタに残ることだけど、僕はご存知のようにル・マンに出たいんだ」とオジェは言う。
「でも(現時点で報告できることは)何もない。交渉はまだほとんど始まってもいないし、僕たちは今年のことに集中しているけど、このチームに残りたいと思っている。これはよく言っていることだけど、僕はサーキットでのレースやル・マンに参加するチャンスが欲しいと思っている」
「それが実現するかどうか、来年からいきなり実現するかどうかは分からないけど、そういうことを望んでいる」
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、今後数週間以内にオジェと話し合い、2022年に向けたプランを練るつもりだと語った。
「我々は来年のプランについて少し話をした。近いうちに交渉を始め、具体的に彼がやりたいと思っているラリーについて話し合うことになるだろう」
「もちろん、来年のカレンダーが分かればプランを練りやすくなる。そしてセバスチャンがどのイベントに出たいか言ってくれれば、我々は彼の出ないイベントにどのようなドライバーを起用するかを検討することができる」
「トヨタはサーキットでのレースやダカールにも関わっていることは、セバスチャンにとって興味深いチャンスなのだ。彼はトヨタとの関係を続けると思っているし、トヨタグループの中で何か別のことをするという選択肢も出てくるだろう」
「だから我々は、彼をTOYOTA GAZOO Racingに残留させ、彼がラリーで活躍する姿を見たい。そうすれば彼が他の何かに取り組む可能性も出てくる」
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