メルセデス・ベンツと自動車テクノロジー企業のルミナーはパートナーシップを拡大し、F1セーフティカーにLiDAR(光検出・測距)システムを搭載することを目指すと発表した。
フロリダを拠点とするルミナーのLiDARシステムは、レーザーを使用して車両周囲の環境の3Dマップを作成し、悪天候でも前方の物体を正確に検知することが可能。ルミナーは、最大250m前方のデブリ、最大500m前方の物体を検出できるとしている。
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ルミナーはメルセデス・ベンツだけでなく、既にボルボや日産などの自動車メーカーと協力し、市販車用製品の開発を行なってきた。
計画では、開発したシステムの搭載をFIAが許可すれば、レースの週末に実際に使用され、コースコンディションに関する追加情報をレースコントロールにフィードバックすることになる。
メルセデスはこのシステムについて、次のように説明した。
「センサーはセーフティカー前方の環境をリアルタイムで3Dマップに起こし、セーフティカーのドライバーは必要なスピードを維持しながら、コース上の状況を判断する能力を著しく向上させる」
LiDARセンサーは、F1公式セーフティカーであるメルセデスAMG GTブラックシリーズのルーフラインに組み込まれることとなる。
F1チーム代表を務め、メルセデスのモータースポーツ部門を率いるトト・ウルフは、今回の発表について次のように説明した。
「彼らのこれまでの道のり、テクノロジー、そして仕事ぶりには非常に感銘を受けている」
「自動車産業やモビリティ全般に幅広い影響を及ぼす、実にスリリングで革新的な分野だ」
「我々はルミナーとメルセデス・ベンツの開発作業を基盤として活用し、協力関係を築く。我々がどのように発展させていくことができるのか、とても楽しみだ」
「ルミナーの革新と起業家精神という文化は、我々自身の理念や価値観と驚くほど合致しており、これは自然なコラボレーションだ」
また、メルセデス・ベンツAGの最高技術責任者(CTO)であるマルクス・シェーファーは次のように語った。
「F1チームとのパートナーシップは、メルセデス・ベンツとルミナーの既存のパートナーシップの自然な延長線上にあり、メルセデスの市販車での事故のないドライブを実現するためのビジョンを後押しするモノだ」
「メルセデス・ベンツは常に革新と安全の最前線にいる。ルミナーとの開発努力を継続し、この技術を我々のF1チームに提供することを楽しみにしている」
ルミナーは、F1は自社製品をアピールする理想的なショーケースとして捉えている。
「ルミナーのテクノロジーは常に、自動車の安全性を向上させながらパフォーマンスの限界を押し広げることをテーマとしてきた」
ルミナーの創設者でCEOのオースティン・ラッセルはそう語った。
「F1では、メルセデスAMGが自動車好きの世界的な舞台で限界を押し広げている」
「メルセデス・ベンツとのパートナーシップのもと、市販車用に開発された最先端テクノロジーがメルセデスF1チームと共有され、市街地からアウトバーン、サーキットまで、あらゆるスピードでパフォーマンスと安全性のアドバンテージを発揮する」
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