レッドブルF1のチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、レッドブル・レーシングは2025年のセルジオ・ペレスの後継者を誰にするのか、もしくはしないのかを決めるのに時間をかけるだろうと述べている。F1第3戦オーストラリアGPの勝者であるカルロス・サインツ(フェラーリ)が、垂涎の的であるシートの候補者であるのは明らかなようだ。
ルイス・ハミルトンがメルセデスからフェラーリへの移籍を決断したことで、2025年のドライバー市場は過熱し、サインツは今やその中心にいる。サインツはメルボルンで圧倒的な勝利を収めたばかりだが、急性の虫垂炎を発症してサウジアラビアで緊急手術を受けてからわずか2週間後に偉業を達成したことで、彼の株は上昇し始めている。
手術から16日のサインツが今季初優勝「人生はまるでジェットコースター」フェラーリが最大ポイントを稼ぐ/F1第3戦
サインツの可能性はレッドブルでも失われていない。しかしサインツが、トロロッソ時代のチームメイトであるマックス・フェルスタッペンがガレージの反対側にいるチームに加わりたいと考えているかどうかは不明だ。
かつてレッドブルの若手ドライバープログラムの一員だったサインツとフェルスタッペンは同時期にF1に昇格したが、ルーキーシーズンにおけるふたりのパフォーマンスに差はほとんどなかった。しかし、彼らのライバル関係は非常に強烈なもので、ヘルムート・マルコによると、トロロッソで“有害”な雰囲気が醸成されたため、サインツを別のチーム、当時の場合はルノーに導く以外に選択肢がなかったという。
しかし10年が経ち、ホーナーはサインツが検討に値すると考えている。
「あのようなパフォーマンスを踏まえると、いかなる可能性も排除することはできない」とホーナーは、メルボルンでサインツが勝利した後にコメントした。
「我々はただ時間を取りたい。チェコは(日曜日に)苦しい状況に陥ったが、シーズンのスタートは素晴らしいものだったし、我々は必死になって急いでいるわけではない」
「カルロスは、(2023年以降)レッドブルに勝った唯一のドライバーだから、彼は我々の敵のように見える」
2025年に向けて、誰もが望むレッドブルのシートを狙っているドライバーはサインツだけではない。RBの角田裕毅とダニエル・リカルドも、ホーナーの候補リストに名を連ねている。しかし、リカルドは2024年シーズンのスタートが振るわないことから、彼がかつて7勝を挙げたチームに戻る可能性は低くなっている。
しかしホーナーは、リカルドについてのことはまだ時期尚早だと主張した。
「このことについて考えるには、1年のなかでまだ非常に早い時期にあると思う」とホーナーは語った。
「裕毅はとても速いドライバーで、そのことはわかっている。しかし、我々はレッドブルでできる最高のコンビネーションを作りたいと考えている」
「時には、外部の人材にも目を向ける必要がある。非常に速い契約のないドライバーが勝利を収めており、市場は特定のドライバーにとってはかなり流動的になっている」
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