8月28日、チューニングカーからモータースポーツまで幅広いカテゴリーで活躍するスプーン・スポーツは、11月10~12日にアメリカ・カリフォルニア州のサンダーヒル・レースウェイで開催される『サンダーヒル25時間レース』にFL5型ホンダ・シビック・タイプRでの参戦を発表。ドライバーには、新たに“ドリフトキング”土屋圭市を起用する。
サンダーヒル25時間レースは、アメリカNASAが運営するプロトタイプカーやアメリカンGTレーサー、BMW M3などのミドルクラスツーリングカーからマツダMX-5ミアータなどのコンパクトカーなど、7つのクラスに分かれた多種多様のレースカーが混走する耐久レースだ。
スプーンスポーツがシビック・タイプRでアメリカのサンダーヒル25時間に挑戦しクラス優勝を飾る
スプーンは2021年に開催された同レースに先代FK8型ホンダ・シビック・タイプRを投入すると、スプーン創業者で前代表の市嶋樹を筆頭に、山田英二と吉原大二郎のふたりに加え、スーパー耐久シリーズでスプーン・スポーツドライバーとして活躍した松井猛敏、中島保典ら総勢7名でバトンを繋ぎ、出場38台中総合10位、E0クラス優勝という成績を残している。
2023年のサンダーヒル25時間レースに向けては、マシンを現行のFL5型ホンダ・シビック・タイプRにアップデート、左ハンドルの北米仕様ロードカーをベースに、ロールケージやレース用燃料タンクなど安全装備を架装し、日本国内規則のN1レベルの改造範囲を施す予定だという。なお車両については「9月15日にバトンウィロウ・レースウェイパークでのシェイクダウンに向けて、アメリカにて急ピッチで仕上げを行っています」とのことだ。
そして今年のドライバーラインアップについては、2021年大会でクラス優勝を果たした市嶋、山田、吉原に加え、マーシャルアーティストとしても知られる映画俳優であり、ホンダパフォーマンスデベロップメント(HPD)のアカデミードライバーに名を連ねるアメリカ人のダニエル・ウー、そしてスーパーGTに参戦するARTAでエグゼクティブアドバイザーとして活躍し、“ドリキン(ドリフトキング)”として名高い土屋圭市が新たに起用されることになった。
土屋は「スプーンさんからオファーをいただけて光栄です」と、初のサンダーヒル25時間レース参戦に向けて意気込みを語った。
「とは言っても、正直サンダーヒルは行ったことも見たこともないレースなので、これからいろいろと情報収集しないと。まずは山田さんに話を聞いてみるかな。ル・マン24時間よりも1時間長いレースなので。どんなドラマが待っているのかワクワクします。自分がチームの足を引っ張らないよう、気を付けながらレースを楽しみます」
そんな土屋に名を挙げられた“ラーマン山田”こと山田英二は、サンダーヒル25時間レースに向けて「とても楽しみにしています。筑波でノーマルの新型シビック・タイプRを走らせたらとてつもなく速くて、その進化にビックリしました」と語っている。
「前回のサンダーヒルは経験もないなかでのチャレンジでしたが、今回は多少のノウハウもあるのでそれを活かしつつ、楽しみながら、チーム一丸となってまずは完走を目指します。このマシンなら完走すれば結果は付いてきます。スプーンさんの新型シビック・タイプR用パーツ開発に貢献できればいいですね。それも楽しみのひとつです」
そして、今回のサンダーヒル25時間レースではチーム監督兼プロジェクトマネージャーとしてスプーン・スポーツを率いる城本大輔は、「今回サンダーヒルに参戦する目的は、2021年に出場した際に現地のファンのみなさんから温かく迎え入れていただき、レース中もつねに熱いご応援を送っていただきました。そのみなさんからの強い要望と、サンダーヒルの開催日が新型シビック・タイプR用商品開発のタイミングとマッチしたことです。現地の仲間たちとともに、再びチャレンジできることが何よりも楽しみです」とコメント。スプーン・スポーツのサンダーヒル再挑戦は、ドライバーとマシンの両面において楽しみなレースになりそうだ。
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