マツダは2022年1月20日、クロスオーバーSUV「CX-60」が、日本で初めてドライバー異常時対応システム「国連協定規則第79号第4改訂」を踏まえた、道路運送車両法の改正保安基準に適合するとして、国土交通大臣より型式指定を取得した。
9月に販売開始したCX-60から、ドライバーの意識喪失を検出し、ドライバーの運転が継続できないと判断した場合にクルマが自動で減速停止し、緊急通報まで行なう先進安全技術「ドライバー異常時対応システム(DEA)」を導入している。今回の型式指定の取得は、上記の改正保安基準の新型車への適用が予定される2023年9月に先駆けた日本初のものとなる。
国土交通省は、2016年3月にドライバー異常時対応システムの「単純停止方式」と「車線内停止方式」のガイドライン、2018年3月には「路肩等退避型(高速道路版)」のガイドライン策定を主導。2019年8月には「路肩等退避型(一般道路版)」のガイドラインへと発展させてきている。
さらに、日本が世界で初めて要件化したこれらのガイドラインをベースに、2021年6月に国際連合欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP.29:自動車法規の世界統一基準化フォーラム)で、国連協定規則第79号4改訂案が合意されたことを受け、2022年1月に道路運送車両の保安基準(1951年運輸省令67号)の改正が行なわれた。
CX-60は、搭載するドライバー異常時対応システム(DEA)のリスク低減機能が、改正保安基準で定める国連協定規則第79号第4改訂の技術要件へ適合するものとして、国土交通大臣より型式指定を取得したわけである。
ドライバー異常時対応システムの要件は、運転者をモニタリングして運転者の状態を検知(手動作動開始も可)→運転者に警報を発報(少なくとも作動開始5秒前)→運転者の介入がない場合車両を減速し停止(減速度=4m/s2以下)とされる。
また車線変更機能付きの場合は、車線変更先の車線の安全が確認された場合車線変更(周辺検知機能装備)→車線変更完了後、道路脇に停止(方向指示器とハザードの切り替え)などが決められている。
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