現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > サクラも戦々恐々!? 月9800円でEVに乗れちゃう!! 中国の軽EVがコスパ最強説

ここから本文です

サクラも戦々恐々!? 月9800円でEVに乗れちゃう!! 中国の軽EVがコスパ最強説

掲載 46
サクラも戦々恐々!? 月9800円でEVに乗れちゃう!! 中国の軽EVがコスパ最強説

 2022年5月に設立された「アパテックモーターズ」の大熊CAR。このEV、製造は中国メーカーが担っているのだが、なんと福島県大熊町に工場を新設し製造を開始するという。軽自動車サイズで日本でのウケも良さそうな大熊CARの全貌に迫る!!

※本稿は2023年3月のものです
文/加藤博人、写真/加藤博人、加藤久美子
初出:『ベストカー』2023年4月26日号

サクラも戦々恐々!? 月9800円でEVに乗れちゃう!! 中国の軽EVがコスパ最強説

■福島県大熊町でEVを生産?

アパテックモーターズ「大熊CAR」。ちょっとしかめっ面だけど、どこか可愛らしくて愛嬌あるフロントマスクが目を引く。日本や欧米メーカーではなかなか見ないデザインだが、今後は街中で見る機会が増えるのだろうか

 東日本大震災から12年、廃炉作業が進む福島第一原子力発電所を擁する福島県大熊町は復興の道を歩んでいる。

 その大熊町で3月12日、地域創生や復興に関する取り組みを紹介する「みんなで作ろうおおくま学園祭2023」が開催され、そこで展示された小型EVが注目を集めた。

 その名は「大熊CAR」、東京都品川区五反田に本社を置く「アパテックモーターズ」が手がけている。

■地名を冠した小型EV、月額は9800円!?

着脱式の樹脂製ボンネットを持って満面の笑みを浮かべるのはアパテックモーターズの孫峰・代表取締役社長だ

 2022年5月に設立された同社は「生産設備を持たない製造業」を意味する「ファブレスメーカー」で、EVの商品企画やデザイン、販売だけでなく、充電インフラの整備などを事業内容とする。

 「大熊CAR」は同社が手がけた第一弾EVで、中国メーカーが開発・製造する車両の供給を受け日本向けに改修、販売する形をとる。だが、この小型EVで驚くべき点はそこではない。

 アパテックモーターズによれば、「大熊CAR」は日本で製造を行う予定とのこと。そしてその工場を大熊町に建設するというのだから、なんとも信じがたい話だ。

 生産を開始するまでは中国からの輸入となるが、すでに工場は建設準備段階にあり、もし実現するとなれば、「日産製フォルクスワーゲン・サンタナ」以来の「海外メーカー開発・日本生産の自動車」となるのではないだろうか。

 展示された個体は基本的に中国で販売されているモデルだが、実際の日本向け仕様はボディの全幅を縮めた「軽規格EV」になるとのこと。

 驚くのはその価格で、採算度外視の「月額9800円」でリース予定だ。すでに大手通販サイトの協力会社より500台ほど配送用小型EVとして先行予約も受けている。

■低価格だが装備は充実!

中国仕様車で日本のナンバーも取得完了(福島で展示された車両とは別個体)。日本仕様車の本格販売時にはボディ幅を縮め軽自動車枠で販売する予定だという

 気になるスペックだが、バッテリーは日本製を含む数種類となる予定で、現時点で公表されている航続距離(NEDC方式)は200kmだ。

 車両重量は795kgで、サスペンションは前・マクファーソンストラットの後・5リンクを採用する。徹底的なコストダウンのために手動サイドブレーキの採用、始動方法も物理キーを差し込んで回す方式で、古風なクルマ好きのマインドをつかむ要素にあふれているとも言える。

 とはいえ、電動パワステにパワーウィンドウ、リモコンキー、タイヤ空気圧センサーなどの現代的な装備はしっかりと搭載するし、前後3点式シートベルトやエアバッグ、低速時衝突回避警報、ABS、そして後席用ISOFIXも備えているので、安全面も抜かりはない。

 だが、乗り心地をはじめ、ドアの閉まり具合や充電口の造形、そしてリアゲートの開けにくさにはどうしても安さを感じた。アパテックモーターズは顧客の声を聞いて改善するとしており、実際に市場で投入された暁にはどんどん洗練されていくはず。これは期待大だ。

●大熊CAR・諸元表
・全長×全幅×全高:3380×1499×1610mm
・車両重量:795kg
・最低地上高:150mm
・モーター:永久磁石同期電動機
・バッテリー:リチウム電池
・最高出力:46ps
・最大トルク:10.4kgm
・駆動形式:RR
・サスペンション:F)ストラット式 R)5リンク式
・一充電航続可能距離(NEDC値):200km

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

都内の“旧式小型バス大活躍”路線ついに廃止へ 「リエッセ」と運命を共に 西武バス
都内の“旧式小型バス大活躍”路線ついに廃止へ 「リエッセ」と運命を共に 西武バス
乗りものニュース
ディーゼルトラックをEVへ改造、国内初の量産予定車が完成 ヤマトモビリティが発表
ディーゼルトラックをEVへ改造、国内初の量産予定車が完成 ヤマトモビリティが発表
レスポンス
FIAがフロア摩耗に関する取り締まりを強化。フェラーリ、メルセデス等に加え、抜け穴を指摘したレッドブルも修正
FIAがフロア摩耗に関する取り締まりを強化。フェラーリ、メルセデス等に加え、抜け穴を指摘したレッドブルも修正
AUTOSPORT web
頭文字Dの次なる遠征先は豊田市駅前? ラリージャパン2024はイベント盛りだくさん/WRC写真日記
頭文字Dの次なる遠征先は豊田市駅前? ラリージャパン2024はイベント盛りだくさん/WRC写真日記
AUTOSPORT web
優れたラリードライバーならF1でもきっと戦える! 8度のWRC王者オジェは確信「ファンも見たいと思っているはず」
優れたラリードライバーならF1でもきっと戦える! 8度のWRC王者オジェは確信「ファンも見たいと思っているはず」
motorsport.com 日本版
新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
くるまのニュース
“熊本~東京1300km” 電気自動車でも快適に移動できる「裏ワザ」とは? 新型「タイカン クロスツーリスモ」で体感! ポルシェらしい走りと遊び心に触れる旅
“熊本~東京1300km” 電気自動車でも快適に移動できる「裏ワザ」とは? 新型「タイカン クロスツーリスモ」で体感! ポルシェらしい走りと遊び心に触れる旅
VAGUE
[15秒でニュース]メルセデスAMG、初の電動SUVを市販化へ
[15秒でニュース]メルセデスAMG、初の電動SUVを市販化へ
レスポンス
軽自動車の6MT!! 2020年登場ホンダ[N-ONE RS]の中古ってどうなん
軽自動車の6MT!! 2020年登場ホンダ[N-ONE RS]の中古ってどうなん
ベストカーWeb
車両火災対策で「消火器」を積むなら「種類」に注意! 場合によっては人体に有害なものも存在する!!
車両火災対策で「消火器」を積むなら「種類」に注意! 場合によっては人体に有害なものも存在する!!
WEB CARTOP
エンツォフェラーリへ通じる「DNA」 マセラティMC20 長期テスト(2) 車重を測ったら1710kg
エンツォフェラーリへ通じる「DNA」 マセラティMC20 長期テスト(2) 車重を測ったら1710kg
AUTOCAR JAPAN
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
レスポンス
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
ベストカーWeb
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
くるまのニュース
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ベストカーWeb
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
WEB CARTOP
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
motorsport.com 日本版
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

46件
  • 最近の日本人は新しいものに難癖付けるしか能がないのか?そうやってあらゆる分野で衰退し市場を奪われての繰り返しでもまだ気付かないのか?
    自動車産業も必ず同じ道を辿るだろう!
  • EV購入が選択肢あり、尚且つ足でちょい乗りなら、余裕で候補に入ると思う。
    そうやって勢力伸ばして日本勢は負けると思うんだ。
    普通に凄いと思ったけどなー。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村