■新車購入でいま主力のローンプラン「残価設定ローン」
最近の自動車メーカーと販売会社は「残価設定ローン」に力を入れています。このローンに限定して、年率1.9~2.9%といった低金利を実施することも多いです。いまではローンを組んで新車を購入するユーザーの多くは、この「残価設定ローン」で購入しているといいます。
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残価設定ローンとは、数年後の残価(残存価値)を設定して、残価を除いた価値の下がる金額を分割返済するローンです。例えば3年ローンで、3年後の残価が40%であれば、残価を除いた60%に相当する金額を3年間で返済します。
そうなるとローンの返済を終えても車両は自分の所有になりませんが、車両価格の全額を返済する通常ローンに比べると、月々の返済額を安く抑えられます。
返済期間を満了した時は、車両の返却、残価を支払う買い取り、改めてローンを組んで返済を続けるという、3つの選択を可能にしたタイプが多いです。
メーカーと販売会社のメリットは、車両を返却してもらい、改めて新車で残価設定ローンを組むように提案できることです。そうなれば新車が売れて、程度の良い下取り車も入荷します。
つまり残価設定ローンは、メーカーと販売会社にとってメリットが大きいため、金利も低く抑えているのです。
とくに人気車は中古車市場で高値で売却できますから、残価も概して高く、3年後なら新車価格の50~55%に達します。仮に55%なら、3年間の返済分は45%で済みます。低金利まで組み合わせれば、月々の返済額を一層安くできます。
たとえば、ホンダ「N-BOXカスタム Gホンダセンシング(169万8840円)」を3年間の残価設定ローンで契約すると、50%の84万9420円が残価として残り、残りの50%を返済します。36回の均等払いで、月々の返済額は2万8100円です。3年間で車両価格の全額を返済する通常ローンは月々4万9700円ですから、残価設定ローンは大幅に安いです。
しかも自動車メーカーによっては、残価設定ローンの金利が1.9~2.9%でも、通常ローンは6~8%に高める場合もあります。そうなると残価設定と通常ローンの返済格差は、さらに拡大します。
また残価設定ローンの期間を満了してもクルマを返却せず、改めてローンを組み直して返済を続ける場合は、金利が残価設定の低金利から通常金利に戻されることもあります。このパターンでは、返済を続けると、月々の返済額が従来よりも増えてしまうのです。
しかしクルマを返却して新たに新車で残価設定ローンを組めば、従来と同じ低金利が適用され、月々の返済額を抑えられます。新車の方が月々の支払いが安くなるとすれば、乗り替えを希望するユーザーが増えるのは当然でしょう。
その結果、販売会社からは「今ではローンを利用するお客様の9割以上が残価設定型です。通常ローンはほとんど使われません」という声が聞かれます。
あるいは「3年後の残価率が50%としても、同じ車種の3年後の下取査定額が、新車時の50%に達するとは限りません。つまり残価設定ローンでは数年後の残価が保証されるので(※輸入車など一部の残価設定ローンは残価を保証しない場合もあり)、愛車の資産価値を守ることもできます」といったアピールも行われます。
ここまでの内容を読んでいただくと、残価設定ローンはユーザーにとってもメリットが非常に高いのですが、注意点も多いです。
■事故などのトラブル時は大きなリスクも
まずボディのキズ、走行距離が一定の範囲を超えると精算の対象になります。走行距離は1か月当たり1000km(1年に1万2000km)を条件にすることが多く、走行距離が超過すると、1km当たり5~8円の精算金を請求されます。
仮に1年に1万5000kmを走り、1km当たりの超過料金が8円とすれば、1年当たり2万4000円です。3年間なら7万2000円になります。
キズも通常の使用の範囲を超えると精算の対象になるため、クルマを借りている感覚で使うことが大切です。リースに近いローンといえるでしょう。
販売店のセールスマンに尋ねると、別の注意点も教えてくれました。
「個人的には残価設定ローンを推奨しません。理由は信号待ちをしていて大きな追突事故の被害にあった時など、事故歴に記録されると、自分の過失がなくても車両の返却時に多額の精算が生じるからです。加害者に残価設定ローンの精算金まで請求できれば良いですが、それはほぼ無理です」
任意保険の車両保険「車両新価特約」に加入すると、修理費用が新車価格相当額の50%以上であれば、新車購入費用に相当する金額が補償されます。しかし修理費用が新車価格の50%以下の場合は、修理で済まされます。
これが軽微な損傷に収まらなければ、事故歴とされて精算の対象になるのです。車両新価特約には有効期間もあり、保険会社によっては3年間なので、残価設定ローンが5年コースの場合では不足が生じてしまいます。
残価設定ローンは、月々の返済額が少ない代わりに、常に多額の債務(借金)を負担しています。事故などのトラブルが生じた時のリスクが大きな保険であることを把握しておきましょう。
そして利用されるのであれば、なるべく数年後の残価が高い車種を選ぶのがコツです。残価が高ければ、前述のように月々の返済額を抑えられるためです。同じ車種でも、グレードやボディカラーによって残価率は異なります。また販売会社によっても、残価率や金利に差が生じる場合があります。
いい換えれば残価設定ローンが普及すると、残価率の低い不人気車、個性的なボディカラーは、ますます売れ行きが下がります。クルマの販売格差を拡大するローンともいえるでしょう。
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