もくじ
ー 四輪駆動で軽量な車体
ー ソーラーパネル「大人が上を歩いても大丈夫」
ー 低価格モデルも、発売計画
四駆 軽量 ライトイヤー・ワン
オランダの新興企業ライトイヤーが、航続距離の長いソーラーカー「ワン」のプロトタイプを、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開した。
ライトイヤー・ワンは、軽量で、四輪駆動の、クーペ風4ドアのボディを持つ電気自動車だ。太陽光発電と外部充電の両方に対応し、航続距離はWLTP複合モードで約724kmにもなるという。その実走不可能なプロトタイプは6月に発表された後、7月にサセックスで開催されたイベントで一般公開された。
ライトイヤーの主張によれば、このワンは一般的なEVよりも消費電力がずっと少ないため、同クラスのバッテリー式EVよりずっと小さな電池で、クラス最高の航続距離を実現できるという。
各車輪をそれぞれ個別に駆動することで、ドライブトレインにおけるエネルギーの損失を最小限に留めている。ボディ構造には超軽量な素材が使われているため、走行時の電力消費を抑えることができる。
ソーラーパネル「大人が上を歩いても大丈夫」
太陽光による発電は、年間2万kmの走行距離に相当する電力がまかなえるという。一般的な230Vのコンセントから充電することも可能で、一晩に400km分の電気を蓄えることができる。
ルーフとボンネットに装備された5平方メートルのソーラーパネルには、安全ガラスに覆われた太陽電池セルが組み込まれており、その強度は「大人がその上を歩いても大丈夫」だとライトイヤーは言う。
同社のレックス・ホーフスルートCEOは次のように述べている。「このクルマの最終的な目標は、電気自動車の弱点を克服することです。航続距離と充電設備がないことに対する不安は、電気自動車の購入を考える人にとって、最も大きな障害となることが調査によってわかっています」
低価格モデルも、発売計画
ワンは、ライトイヤーが計画しているソーラーカー開発戦略における最初のモデルとなる。予約受付は既に始まっており、価格は11万9000ユーロ(約1450万円)から。将来的には「もっとずっと低価格」なモデルも投入する予定だという。
ライトイヤーはまた、ワンに続く製品ラインアップが自動運転で低料金のカーシェアリング実現を推進させることになると述べている。
500台の生産が計画されているワンのうち、最初に製造される100台は既に予約済みだという。生産開始は2021年の予定で、来年のグッドウッドには実走可能なプロトタイプを持ち込みたいとホーフスルートは語っている。
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