現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 自分なら「ハミルトンを雇わない」とビノット。元フェラーリF1代表が語った意外な理由

ここから本文です

自分なら「ハミルトンを雇わない」とビノット。元フェラーリF1代表が語った意外な理由

掲載 5
自分なら「ハミルトンを雇わない」とビノット。元フェラーリF1代表が語った意外な理由

 キック・ザウバー/アウディの新チーフオペレーティングオフィサーを務めるマッティア・ビノットは、彼が今もフェラーリF1のトップにいたなら、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を起用することはなかっただろうと語った。

 ビノットは、元フェラーリCEOのセルジオ・マルキオンネが急逝する前に選んだ最後のチーム代表だったが、スクーデリアのリーダーとして在任していた4シーズンに期待されたタイトルを獲得することができず、2023年の初めに現代表のフレデリック・バスールに取って代わられた。

「ミック・シューマッハーはザウバー/アウディの候補のひとり」ビノットが交渉を認める

 そんな同氏がイタリアの日刊紙『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』のロングインタビューに答え、ドライバーたちの状況について興味深い見解を示した。

 来季2025年から2シーズンにわたってハミルトンを起用するというバスールの決定に同意するかと問われたビノットは、ドライバーの決断は理解できるが、チームの選択には同意できないと述べた。「私だったらハミルトンを雇っただろうか? 答えはノーだ」

「だが、ハミルトンがフェラーリに行くことを決めたのは素晴らしいことだと思うし、彼の決断には賛成だ」

 ビノットがまだフェラーリのグランプリチームの責任者であった場合に、F1史上もっとも成功したドライバーを雇う可能性を否定した理由は少々意外なものだった。彼は、自身がスクーデリアの指揮を執っていた間、「フェラーリは他のドライバーに目を向けていた」と説明した。そして「もし、ルクレールが真に才能の持つ者であれば、ある意味で対象となるのは彼のはずだ」と付け加えた。

 ジョン・エルカーン(フェラーリ会長)がビノットを解雇し、バスールを後任に指名した主な理由のひとつに、ルクレールと当時チーム代表だったビノットが2022年のイギリスGP以降、口を利いていなかったためだということを指摘しておくことは重要だ。

 シルバーストンでのレース終了時、ルクレールは当該グランプリは自分が勝つはずだったと信じていたが、タイヤ戦略によってチームメイトのカルロス・サインツに初優勝のチャンスが与えられることになった。ルクレールはパルクフェルメから出てきた際、公の場でビノットと非常に白熱したやり取りをし、それ以降ルクレールはチーム代表とふたたび話をすることを拒否した。

 ビノットが現在考えていると思われるのと同様に、ルクレールがフェラーリの将来の成功に不可欠な要素であると信じていたエルカーン会長は、モナコ人ドライバーの側に立ち、予定より1年早くビノットとの契約を解除した。そして、ルクレールとつねに良好な関係を築いてきたバスールを代わりに起用したのだ。

 さて、ビノットは自分が本当に信じていることを語っているのだろうか。バスールの能力にまだ納得していない一部のイタリア人解説者たちのように、ハミルトンの加入がルクレールを不安定にすると考えているのではないだろうか。

 それとも、ルクレールがそれほどまでに重要であり、彼を喜ばせるためにスクーデリアがチーム代表を変えたのなら、F1史上最大のビッグネームを起用することは以前の姿勢と矛盾していると単に述べているのか。

 またビノットは、バスールによるチーム運営について、この21カ月の間に彼がマラネロの体制に施したすべての変更について重要視しておらず、「フレッド(フレデリック・バスール)は継続性という看板の下でプロジェクトを続けることができたが、構造化された機能的な組織に革命を起こしたわけではない。彼もまた自分自身の選択をしたのだ」と主張した。

 それでも、平静を装ったビノットは次のように締めくくった。「フェラーリが勝てば私はうれしい。なぜなら私はチームを知っているし、それをあるレベルにまで引き上げるためにどれだけの努力が払われたかを知っているためだ」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
【特集】レッドブルの非情なドライバー育成……しかし彼ら以上にドライバー育成に注力してきた存在はゼロ
motorsport.com 日本版
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
前の車との「車間距離」めちゃ大事! でも運転中「どうやって」測る!? 「高速」や「一般道」で適切な車間を取る方法とは
くるまのニュース
まるでリアルRPG!? 目指せ鈴鹿8耐優勝! レーシングライダー石塚健が新チーム立ち上げを発表
まるでリアルRPG!? 目指せ鈴鹿8耐優勝! レーシングライダー石塚健が新チーム立ち上げを発表
バイクのニュース
デジタル装備が進化、走行性能もアップ!フリークも納得した新型「ゴルフ8.5 GTI」の高い実力
デジタル装備が進化、走行性能もアップ!フリークも納得した新型「ゴルフ8.5 GTI」の高い実力
@DIME
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫? アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫? アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
motorsport.com 日本版
「これが普段使い!?」メルセデスAMG A35が“異次元”サウンドマシンに進化 Pro Shop インストール・レビュー by レジェーラ 後編
「これが普段使い!?」メルセデスAMG A35が“異次元”サウンドマシンに進化 Pro Shop インストール・レビュー by レジェーラ 後編
レスポンス
スーパーフォーミュラの改革は話題づくりだけじゃない。さらなる発展に不可欠な“制度整備”……ハンドボールリーグ元事務局長が荒地を耕す
スーパーフォーミュラの改革は話題づくりだけじゃない。さらなる発展に不可欠な“制度整備”……ハンドボールリーグ元事務局長が荒地を耕す
motorsport.com 日本版
スバル新型「S210」登場! 計算された“300馬力”の意図は? めちゃ速いのに室内が超快適なワケとは? 「“スゴい”スポーツセダン」についてSTI本部長に聞いてみた!
スバル新型「S210」登場! 計算された“300馬力”の意図は? めちゃ速いのに室内が超快適なワケとは? 「“スゴい”スポーツセダン」についてSTI本部長に聞いてみた!
くるまのニュース
 今や“シールドあり”が主流!? 「オフロードヘルメット」とは?
今や“シールドあり”が主流!? 「オフロードヘルメット」とは?
バイクのニュース
タナク、2.5秒差の3番手から虎視眈々「明日を楽しみにしている」/WRCスウェーデン デイ2コメント
タナク、2.5秒差の3番手から虎視眈々「明日を楽しみにしている」/WRCスウェーデン デイ2コメント
AUTOSPORT web
ランチア「ストラトス」やアウディ「クワトロ」など貴重なラリーカーが富士を逆走!「トヨタ7」のエンジンにも火が入りました
ランチア「ストラトス」やアウディ「クワトロ」など貴重なラリーカーが富士を逆走!「トヨタ7」のエンジンにも火が入りました
Auto Messe Web
Genbの『ハイエース』用ブレーキパッドが進化、同乗者や積載物にも優しい自然なフィーリング実現
Genbの『ハイエース』用ブレーキパッドが進化、同乗者や積載物にも優しい自然なフィーリング実現
レスポンス
神童アントネッリ……実は普通の18歳。好物は和牛!? 「鈴鹿を走るのは楽しみだけど、東京とか日本の色々な所に行ってみたい!」
神童アントネッリ……実は普通の18歳。好物は和牛!? 「鈴鹿を走るのは楽しみだけど、東京とか日本の色々な所に行ってみたい!」
motorsport.com 日本版
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選 
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選 
WEB CARTOP
路面電車にも「スピード違反」はあるのか 最高速度制限の法律と運用どうなっている?
路面電車にも「スピード違反」はあるのか 最高速度制限の法律と運用どうなっている?
乗りものニュース
わずか全長4m! マツダ「ベリーサ」に反響多数!「まさに小さな高級車」「エンジンが良く回って楽しい!」 コンパクトカーに“豪華内装”実現した「プレミアムハッチ」は今注目の1台!
わずか全長4m! マツダ「ベリーサ」に反響多数!「まさに小さな高級車」「エンジンが良く回って楽しい!」 コンパクトカーに“豪華内装”実現した「プレミアムハッチ」は今注目の1台!
くるまのニュース
死亡リスク大!! 楽しいバイクライフに潜む事故の原因とは?
死亡リスク大!! 楽しいバイクライフに潜む事故の原因とは?
バイクのニュース
F1日本GPアンバサダー、市川團十郎親子が鈴鹿サーキットに見参! レースの世界を満喫……スポーツ走行のエンジン音にも興奮「すごい緊張感」
F1日本GPアンバサダー、市川團十郎親子が鈴鹿サーキットに見参! レースの世界を満喫……スポーツ走行のエンジン音にも興奮「すごい緊張感」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

5件
  • eii********
    逆にビノットだったらハミルトンはフェラーリには行かなかったと思います。
  • 加藤茶太郎
    だからクビになった
    素晴らしいエンジン、車を作っても作戦の失敗ばかりだったよね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村