レッドブル・レーシングとRBの緊密なコラボレーションについての議論は、パドックのあちこちで続いている。
トップチームのマネージャーの一部は、ファエンツァに拠点を置くチームが世界タイトル獲得チームから多大な支援を受けていることに腹を立てている。一方、レッドブルが所有するふたつのチームはそうした非難に憤然とし、自分たちはふたつの独立した組織であり、完全にレギュレーションの範囲内で運営されていると主張している。
RBのリカルドと角田が新代表メキースを称賛。前任者トストと似た部分もありつつ新鮮な視点をもたらす
両チーム間の構造について尋ねられたベテランドライバーのダニエル・リカルドは、チームの一員として現状を擁護し、RBはもはやレッドブルのBチームではなく、トップ集団で戦いたいという野心を持つ独立したチームだと主張した。
「(今行われている議論は)以前ここにいた人々に対して、批判が行われているのではないことは分かっている。僕を含むチームの全員が、フランツ・トスト(前チーム代表)がチームの非常に重要なメンバーだったことを理解しているし、彼が長年にわたってチームに多くの素晴らしいことをもたらしたと思っている」
リカルドはその点に加えて、新たな上層部メンバーのもたらした変化がチームでうまく機能し始めていることを認め、さらに続けて語る。
「僕たちは今シーズンに、ちょっとした新鮮なスタートを切っているんだ」
「チームには新しいパートナーがいるし、かなりの投資も行われている。そして、かつてこのチームで、そしてその後フェラーリとFIAで経験を積んだローレン(・メキース/チーム代表)と、これまでにルノーとアルピーヌに長く在籍してきたアラン・パーメイン(レーシングディレクター)もいる」
「いろいろなチームから何人かの人たちがやって来て様々な観点が加わるだけで、新しい考え方ができるようになるんだ。新鮮な視点はいつも助けになると思うし、そこからポジティブなことを引き出すことができる」とリカルドは語った。
とはいえ彼は、「みんながお互いに完全に慣れるには、少し時間がかかるかもしれない」と、すぐに結果が出るとは限らないと考えていることも明らかにした。
「でも長期的にはシーズンが進むにつれて、全体をさらに良いパッケージへ仕上げていくために、何か新たな強みを構築していくことができると思う」
新たな経営陣と経験豊富なエンジニアのグループがチームに加わったことで、RBがレッドブルからこれまで以上に独立していることは、リカルドにとって明らかなのだという。
「僕たちはもうBチームではないんだ。つまり、若手ドライバーをトレーニングしてレッドブルに繋げるための準備をするということは、僕たちの目標ではないということだ」
「僕自身はもちろん若手ではないし、(角田)裕毅も4シーズン目に入っているので、レッドブルに加わるためのプロセスを学ぶことだけがターゲットではないだろう」
「チームは経験豊富なスタッフに本格的に投資をしていて、体制を大幅に改善している。両方のマシンをよく見ればわかるように、僕たちのマシンはレッドブルのものとはかなり異なるはずだ」
「僕たちはもはやジュニアチームでもBチームでもない。僕たちは新しい目標と野心を抱き、可能な限り順位を上げようと努めたいし、コース上の全員と戦いたい。もちろんレッドブルにだって挑みたいと思っているよ」
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