富士スピードウェイで行なわれたスーパーGT第4戦。GT300クラスの61号車SUBARU BRZ R&D SPORTはアクシデントにトラブルが重なり24位に終わったが、これが今季初めてチェッカーを受けたレースとなった。
開幕戦は追突を受けたことによるダメージでガレージイン。第2戦はガス欠症状が出てストップし、第3戦もトラブルによりリタイア……2021年のシリーズチャンピオンであるスバルは今季ここまでチェッカーすら受けられず、全く良いところを見せられずにいた。第4戦を前に「ビッグポイントも当然狙っていきたいですが、しっかりチェッカーを受ける、何が何でも良いポジションでゴールするということを意識している」と小澤総監督が語ったように、チームは何事もなくレースを終えることを何より渇望していた。
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しかしながら、9番グリッドからスタートしたスバルのレースは接触により1周目から歯車が狂った。スタートドライバーの井口卓人は13コーナーで6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIの追突を受け、緊急ピットイン。しかもその際の作業違反(作業スタッフのバイザー閉め忘れなど)でドライブスルーペナルティを受けると、その後はトラブルも発生してガレージインするなど、これまで以上に踏んだり蹴ったりのレースとなってしまった。
井口は次のように振り返る。
「スタートから集団にGT3がいる状況で、1周目の13コーナーで思いっきり6号車に追突されてしまいました。それでリヤのディフューザーなどが大きく壊れてしまい、タイヤに干渉した結果、1周でバーストしたことでピットインしました」
「その際のピット作業違反でペナルティもありましたし、ペナルティを消化した後はFCY(フルコースイエロー)中にFCYスイッチが解除されず……1回(コース脇にマシンを)停めて色々試したのですがダメで、また前からピットに入りました。今回も全部経験したというか……」
その後は山内英輝にドライバー交代して12周遅れてコース復帰し、チェッカーを受けたスバル。チームのレースレポートでは「リヤディフューザーが半分脱落した状態でも上位チームと同等のタイムを出すことに成功しており、マシンのセットアップ方向の正しさは確認できたようだ」と記されている。
悪夢のような前半戦を終えたスバルだが、井口はこれまでにも苦しいシーズンを経験しているため、今季の苦境もなんとか乗り越えたいと語った。
「みんな頑張っているのですが、なかなか噛み合わないですね」
「でも、ずっと不毛な年を過ごした期間もあります。リタイアが多かった年もあります。それをみんなで乗り越えてきたので、これも我々にとって試練だと思って、また頑張って乗り越えたいです」
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