6月29日、2024年MotoGP第8戦オランダGP MotoGPクラスのスプリントがTT・サーキット・アッセンで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは7位、アレックス・リンスは19位でフィニッシュした。
土曜日の最初に行われたフリー走行2回目で、クアルタラロはフロントに中古ミディアム、リヤに新品ミディアムのタイヤをまずは装着。リンスはミディアム/ソフトの中古タイヤでコースインした。最初の走行で10番手につけたクアルタラロは1回目のピットインでリヤをソフトタイヤに変更すると、ここから1分32秒中盤のタイムを並べて自己ベスト更新を続ける。リンスは途中でリヤに新しめのソフトを投入するも1分33秒を切れず、最終的にクアルタラロが11番手、リンスが18番手でセッション終了となった。
バニャイアの完全なる土曜日。レコード更新のポールからスプリント独走優勝を果たす/第8戦オランダGP
その後すぐに行われた予選は、ヤマハ勢は2台ともQ1からの出走となる。FP2の後半と同じくミディアム/ソフトを選択したクアルタラロは、アタック2周目で1分31秒857までタイムを上げて3番手につける。リンスも午前のタイムを更新し7番手でピットイン。2回目の走行は両者ともにリヤに新品ソフトを投入し、タイムを伸ばした。最終的にクアルタラロがQ2進出まであと0.230秒の3番手、リンスが6番手で予選を終えた。
午後に行われたスプリントは路面温度が49度まで上昇し、ハードタイヤを使用する選手が午前に比べ多くなった。クアルタラロも同様にハード/ソフトの組み合わせを選択するが、リンスは予選と同じミディアム/ソフトの組み合わせで出走した。
1周目、13番グリッドのクアルタラロがスタートを決めて10番手でコントロールラインを通過。16番手スタートのリンスはひとつ順位を落とし17番手で1周目を終える。続く2周目はクアルタラロが忙しく、フランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)をパスしたがファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46・MotoGPチーム)にかわされ、前方のマルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が転倒したことで9番手に浮上した。この転倒によりリンスも順位を回復し、レースの大半を16番手で過ごすことなる。
しかし9周目、リンスは5コーナーで転倒を喫して最後尾まで転落。幸いライダーは無事でレースに戻ることができたが、順位は最後尾のままの19位でフィニッシュした。上位陣でも転倒が発生したがクアルタラロは着実にレースを進め、8番目にフィニッシュラインを通過する。その後、目の前を走行していたアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)にロングラップペナルティ未消化による3秒加算ペナルティの裁定が下り、クアルタラロは7位に繰り上がって3ポイントを獲得した。
■ファビオ・クアルタラロ(予選:13番手、スプリント:7位)
「今日は少し良くなった。でも昨日も話したように、新型エンジンについてはここではなく、他のコースでより大きな進化を感じられるだろう。それでも今日のスプリントでは、いいレースができたと思っている。現段階では5位~6位を目指しているが、今日はそこにかなり近づくことができた。13番グリッドからのスタートでは簡単ではないので、7位という結果に満足していいと思う」
「まだ外側からは見えないが、僕たちは一歩一歩、着実に前進している。スプリントの13ラップですでに体力的に厳しかったのだが、明日はもっと長い戦いになる。またタイヤやその他すべてのことについても困難が予想されるので、しっかりチェックし、もう一度、好成績獲得を目指していくよ」
■アレックス・リンス(予選:16番手、スプリント:19位)
「厳しい戦いだった。スタートはベストではなかったが、決して悪くもなかった。でも、その後はコーナリングで苦戦することになってしまった。ブレーキを離すとすぐさま数メートル余計に進んでしまう感じで、思うようにコーナーを回ることができなかったんだ」
「毎回、少しずつ前進していることは間違いないが、グランプリ週末中にさまざまなことをテストするのはやはり簡単ではない。そのなかでも今日は、明日のためのデータを収集することができたので、それに沿ってマシンを少し変更し、決勝に活かしたいと思う」
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