圧縮比を10.5まで上げてレスポンスを追求した700馬力の心臓部!
2.8Lハイコンプで回すアクチュエーターツインターボ
「BNR32に圧倒的なレスポンスとパワーを!」圧縮比は10.5! RB26改2.8Lハイコンプツインターボという選択肢
RB26DETTの新基軸となり得るチューニングプランとして、ザウルスが取り組み始めたのがこのマシン。その骨子となるのは、HKSの2.8Lステップ1キットをベースにVカムを装備し、ザウルスオリジナルの試作ピストンを使って圧縮比を10.5:1まで上げたハイコンプ仕様だ。
RBを熟知している林さんのこと、ただ闇雲にハイコンプ化しているというわけではない。700psに迫ろうかというエンジンパワーをいかに低回転域からでも使えるようにして「どんな回転域でも乗りやすいクルマにできないか?」「もっとリーズナブルにユーザーに提供できないか?」という自身に掲げたふたつの課題をクリアするために必要なプロセスだ。そして、この仕様を完全に掌握するためにチャレンジしている最中なのである。
チョイスしたタービンは東名パワードのアクチュエーター式、ARMS M8260のツイン。ストックエンジンならば、このタービンをフルブーストに持っていくには約5000rpmが必要とされるが、試乗したターザン山田(山田英二)は「4300rpm辺りでフルブーストになって、そこから8000rpmまでフラットに回ってくれるから扱いやすい」とコメントしている。
最高出力はブースト1.5キロで680ps。エンジンマネージメントにはHKSのF-CON Vプロ4.0を使い、全域シームレスなフラットトルクになるよう緻密にセットアップされている。
一方のエクステリアやインテリアのメイキングは、ザウルスらしくシンプルを追求。エアロ関係はフロントフェンダーとドラッグスポイラーを装着している程度で、純正の門型ウイングよりも逆におとなしく、まさに羊の皮を被った…いぶし銀仕様という印象だ。
完熟の域に達したと思われるRB26チューニングシーンに、新風を呼ぶ挑戦的なBNR32。GT-Rマイスターの作品らしい、そのポテンシャルの高さには驚異を覚えるほどだ。
スペック
■エンジン(設定ブースト圧1.5キロ 680ps/6600rpm 60kgm/4500rpm):HKS 2.8Lステップ1改、Vカム ステップ2、F-CON Vプロ4.0、フロントパイプ/東名パワード ARMS M8260タービン、エキマニ/トラスト 16段オイルクーラー、3層インタークーラー、エアクリーナー/HPI サイドラジエター/ザウルス 80φステンレスマフラー、サージタンク加工 ■ドライブトレイン:ザウルス クロスミッションパー/OS TS2CDクラッチ改、スーパーロックLSD/軽量フライホイール ■サスペンション:ザウルス REX車高調整式サスペンション/クスコ スタビライザー/ニスモ ブッシュ ■ブレーキ:ブレンボ F50キャリパー&355mmローター(F)、ロータスキャリパー&340mmローター(R) ■ホイール:アドバンレーシングTCII(10.5J×18) ■タイヤ:アドバンネオバAD08R(265/35R18) ■エクステリア:ザウルス ドラッグスポイラー
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:042-968-9212
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