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VWゴルフR、マイチェン初試乗 30馬力アップ/新世代7速DSG 買い換えに値する?

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VWゴルフR、マイチェン初試乗 30馬力アップ/新世代7速DSG 買い換えに値する?

■どんなクルマ?

マイチェンで何が変わった? 310馬力の世界

マイチェン後のVWゴルフRに試乗 「わずかな違い」を体感できるか 

マイナーチェンジ版のVWゴルフは、LEDや液晶メーターを核とした内外装備のブラッシュアップと半自動運転機能、スマホによるコネクト機能の追加が基本メニューである。それ以外の走りにかかわる部分……つまり、シャシーやパワートレインについて、少なくとも「○○ライン」と呼ばれる標準系グレードでは、明確なアナウンスはされていない。

ただ、同じゴルフでも、GTIやRといったスポーツモデルについては例外。ともにエンジンのパワーアップが施されており、主力のツインクラッチ変速機のDSGにも改良の手が加わった。


今回の主題であるゴルフRの2.0ℓ直噴ターボは従来比30psアップで、ついに大台超えの310psとなった。さらに、DSGを湿式クラッチ式の新世代7速DSGに換装。変速機の許容トルク向上にともなって、エンジン最大トルクも大台超えの40.8kg-mまで増強された。

ちなみに、ハッチバックにのみ用意される6MTは従来どおりで、同変速機の許容トルクの関係から、6MT車の最大トルクは従来どおりの38.7kg-mのままである。


■どんな感じ?

まるでSクラス? ポロ? 錯覚すら覚える走り

今回の試乗車はハッチバックの7速DSGで、箱根周辺のワインディング路を中心とした30分程度の短時間試乗にとどまったことを、最初にお断りしておく。

ゴルフRは従来から公道では速すぎるくらいに速いクルマだったわけで、今回の箱根のような場所では、クルマより乗っている人間や道路環境の限界のほうが先に訪れる。よって、いかにピーク性能が向上したといっても、ゴルフRの走行ペースが目に見えて高まるわけではない。いずれにしても、Cセグメントで300ps/40kg-m級のエンジンを、これほどイージーにストレスなく、しかも早送り動画を思わせるようなスピードであつかえるクルマは、今もって稀有な存在だ。


しかも、可変ダンパー(DCC)を標準装備したフットワークが超優秀。コンフォートモードでのフワリと落ち着いた身のこなしはパサートはおろか「メルセデスSクラス!?」と錯覚させるほど快適ないっぽうで、スポーツモードにすると、今度はまるでポロのように軽快な手のウチ感(だが、走行ペースは数割以上高い!)を味わわせてくれる。

印象的なのは、それでも乗っている人間が「クルマに乗せられているだけ」というシラケた気持ちにならないことだ。


トップエンドの「伸び」がひと味違う!

それには、あらゆるパラメーターから電子制御トルク配分する4WDの恩恵が大きいと思われる。ゴルフRはいかなるシーンでも絶大な安定感をくずさないが、微妙な操舵やスロットル操作で、レスポンスやコーナリング姿勢を微妙に変化させる。つまり、人間の工夫の余地があえて残されているので「自分が走らせている」という実感が濃厚なのだ。ゴルフRはいい意味で、お釈迦様の手の上で(思う存分に)遊べるクルマである。

……といった美点は、マイチェン版でもシャシーや4WD関連での変更が公表されていないので、従来型と変わるものはない。あえていえば、ボディ剛性感や荒れた路面でのアシさばきが従来よりレベルアップしている気もしないではないが、それが個体差によるものか、なにかしらの改良によるものか、あるいは気のせいか(笑)は定かでない。

7速化、何が変わった? 変速マナーも進化

今回のパワートレインの改良を、なんらかの数値として実感するのは、公道では不可能だろう。ただ、5500rpmから6500rpm付近までのトップエンド域の「伸び」はこれまでより増強されており、回転リミットぎりぎりをキープする快感はこれまでのゴルフRにはなかった魅力といっていい。

7速化されたDSGも、トップによりハイギアードの低燃費レシオが追加されただけでなく、下のギアが少しローギアード化されており、これまた新しい310psを楽しむ助けになっている。

ただ、新しい湿式クラッチ7速DSGで、ギアが1つ増えたこと以上に印象的だったのは、その変速マナー。コンフォートモードやノーマルモードでの変速ショックの小ささと滑らかさは驚くほどで、優秀な最新トルコンATについに匹敵するレベルに達している。


■「買い」か?

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

プラス10.9万円 どう考えるべきか?

前記のとおり、ゴルフRの内外装の変更についてはゴルフシリーズ全体に共通するものが多いが、新しい液晶メーターパネルには、スポーツモデル独自の “ラップタイマー” 機能が追加されている。

本体価格は従来の10.9万円アップ。性能や装備のプラス分を考えれば妥当な差額だが、冷静に考えれば、従来型オーナーに「ぜひとも買い替えるべし」というほどの差があるわけでもない。

ただ、ゴルフRのような無敵系パフォーマンスカーは、あらゆる点で「最新・最良・最速」であることがキモであり、すでに身もだえしている従来型オーナーは少なくないだろう。

ゴルフRでは6MTが用意されるのも魅力だが、今回のマイチェンでエンジン性能や変速機のギア数でDSGに水を開けられた感は否めない。また、ゴルフRのつるべ落としのごとき機動性の前では、手動変速が追いつかないケースが少なくない。よほどの3ペダルフェチでないかぎりは、「ゴルフRはDSGで乗るべし」という思いは、これまで以上に強まったのが正直なところだ。

フォルクスワーゲン・ゴルフR(DSG)

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