もくじ
どんなクルマ?
ー 質実さを包む凛々しいスタイリング
ー 豊富なモデルバリエーション
新型フォルクスワーゲン・ポロ「GTI」試乗記 2018年型は「正当派」
どんな感じ?
ー 考え抜かれた室内空間
ー 乗るならマッチングの良い115ps
ー 高い洗練性が生む落着き
「買い」か?
ー 快適性を重視するなら買い
スペック
ー フォルクスワーゲン・ポロSEL 1.0のスペック
どんなクルマ?
質実さを包む凛々しいスタイリング
昨年のテストでは非常に良い印象だった、6代目となるポロをイギリスでテストする機会がきた。
6代目は、セアト・イビーザと共有となる、軽量で強靭なフォルクスワーゲンのMQBプラットフォームをベースにし、5代目よりも長く、幅も広がっている。反面、全高は低くなっているが、スポーティなモデルになったわけではない。
無表情なヘッドライトに、ボディ同色に塗られたフロントグリル上端のパネル。フロントフェンダー後端からリアのヘッドライトまで、ボディサイドをキャラクターラインが走る。いつものように、凛々しい。
そして、遂に3ドアモデルはラインナップから外されてしまった。
ポロはこれまで刺激的な一面を残してきてはいたが、6代目では、購入層の大部分が重要視するであろう、質実さに一層フォーカスを当てたようだ。
例えばラゲッジスペースは、ひとクラス上のハッチバックモデルよりも大きな、351ℓの容量を確保。また、ブラインド・スポットセンサーや衝突被害軽減ブレーキなど、ゴルフ譲りの豊富な安全技術も特徴となる。
まずは新しいポロのラインナップから見ていこう。
豊富なモデルバリエーション
エンジンのラインナップは、排気ガス基準ユーロ4に準拠する、ターボ搭載のTDIとTSIに加えて、安価なモデル向けに自然吸気の64psガソリンエンジンが加わったこともポイント。
フォルクスワーゲンの予想では販売数の95%がガソリンモデルとなるとしている。もちろん、ポロの性格的にガソリンエンジンが似合っている、ということではなく、統計による数字だ。
1.0ℓターボのTSIエンジンは、95psか115psを選択できる。今回のテスト車両は、オプションとなる7速デュアルクラッチ・トランスミッションを積んだ115ps仕様だった。
モデルグレードは、S(8インチのタッチスクリーンと14インチのアルミホイール、デジタルラジオ)、SE(15インチアルミ、ボディ同色トリム)、Beats(16インチアルミ、プライバシーガラス、ビーツ製オーディオシステム)、SEL(ディスカバー・ナビゲーションシステム、クローム仕上げのインテリアトリム、フルオートエアコン、スポーツシート)の4種類。ちなみに、ポロGTIに搭載されるのは、199psを発生する2ℓのTSIとなる。
更に、特製のボディキットやステンレス製のペダルといった装備が追加となる、Rラインも用意される。
ドアを開けて、車内を観察してみよう。
どんな感じ?
考え抜かれた室内空間
インテリアは、固い質感のプラスティックさえ除けば、グッと質感を増したが、幾つかのグレードで選択可能な「ダッシュボードパック」で鮮やかなカラーパネルを選んでも、雰囲気は薄暗いと思う。
しかし、作り込みに関しては不満は見当たらない。中心に位置するタッチスクリーンと同じ高さでエアベントとインスツルメントパネルがデザインされ、ダッシュボードの雰囲気はスマート。
SEL以上のグレードでは、アウディを連想させる、「アクティブインフォ」ディスプレイもオプションで選択が可能。325ポンド(5万円)の追加で、10.5インチTFTディスプレイが選択できる。使い心地はとても良い。
車内は非常によく考え抜かれた空間に仕上がっている。新型ゴルフのオーナーが座っても、全く違和感を感じないと思うが、大柄な大人がリアシートに座る場合は、窮屈に感じるだろう。
5人乗りを前提とするなら、もう一回り大きなクルマを検討したほうが良い。
乗るならマッチングの良い115ps
2018年末に登場予定の1.5ℓモデルがリリースされるまでは、今回は3気筒の1ℓのTSIが、GTIの次にパワフルなエンジンとなる。力強いとまでは言えない3気筒1ℓエンジンモデルは安価でもあり、販売数の大部分を占めると考えられている。
エンジンは静かで軽く回る。クルマとよくマッチしており、初期のターボラグを過ぎてしまえば、活発なペースで走らせられる。
ダブルクラッチギアの変速スピードは少し緩慢に感じられるものの、2200rpmあたりで繰り返される変速は、クルマ全体のテンポのよさを感じさせる。
改善を望みたいと思う部分は、アイドリングストップから再スタートする際のノイズが騒がしいという事くらいだ。
やはり、95psのTSIではなく、多少金額を上乗せしてでも、115psのモデルを選ぶべきだと思う。「小さなボディに元気なエンジン」という理想像は今も変わっていないのだ。
もし5速マニュアルを選択すれば、更に約1500ポンド(23万円)の節約も可能ではある。が、7速DSGと比べると2速少ない分、素晴らしいクルージング性能が削がれてしまうだろう。新しいポロは、長距離ドライブに向いた質感を実現しているだけにもったいない。
高い洗練性が生む落着き
高速道路では、一回り大きいクルマのように振る舞う。ダンピング性能と遮音性、大幅に広がったトレッドが大きく関係しているのだろう。
Bセグメントのボディサイズでは難しいが、細かな振動さえなければ、使いやすいサイズにしては不思議なほど素晴らしい乗り心地を実現できている。
ドライビングの面では、フォード・フィエスタほどの魅力を獲得しているわけではないが、ポロは想像以上に良好なグリップとレスポンスを示してくれる。ステアリングフィールは軽いものの正確で、今回のテストでは路面はウェットだったが、ボディコントロールで破綻することはなかった。
高い洗練性が生んだ落ち着きを身に着けており、このセグメントの中では白眉の仕上がりだと思う。
「買い」か?
快適性を重視するなら買い
あまりにもベーシックな存在と言えるポロ。
快適で、安全で、実用的。それらは、見方によっては退屈に感じられる事柄でもある。また、これまでも道路とドライバーとのコミュニケーションという点では、さほど濃密ではなかった。
そんな理由から、わたしはこれまで、5代目ポロではなく、ルノー・クリオでもなく、フォード・フィエスタを選んできた。
セアト・イビーザも選択肢ではある。FRグレードなら今回テストしたポロと同じエンジンを積んでいる。贅沢と言えるようなクルマではないが、充実した装備と、自然な運転する楽しさを併せ持っている。それに価格は3000ポンド(45万円)ほど安い。同じことはエコブーストエンジンを搭載したフォード・フィエスタにも当てはまる。
しかし、ポロほどの洗練性を持っていないことも事実だ。
ゴルフに次ぐヒットモデルとなっているポロは、Bセグメントの成熟したモデル群の1台ではあるが、成長を繰り返すことでセグメント構成自体にも影響を及ぼしているほど。
6代目ポロは疑う余地もなく、フォルクスワーゲンが代を重ねて磨き上げてきた特徴を持っている。その高い実用性と快適性は、見過ごすことができないクルマだと思う。
コンパクトカーを購入する理由があり、最も快適性を重視するなら、ポロは好適だと言えるだろう。
フォルクスワーゲン・ポロSEL 1.0のスペック
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