現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「“脱”自動車会社」宣言! ロールス・ロイスのブランドロゴが変わった!

ここから本文です

「“脱”自動車会社」宣言! ロールス・ロイスのブランドロゴが変わった!

掲載 更新 1
「“脱”自動車会社」宣言! ロールス・ロイスのブランドロゴが変わった!

ロールス・ロイスが「自動車会社ではなくなる」と宣言したという。オンラインでおこなわれたメディア向け発表会に参加した小川フミオがリポートする。

イメージを刷新

オンロードでも快適だ! 新型ランドローバー・ディフェンダー試乗記

ロールス・ロイスが「自動車会社ではなくなる」と宣言した。世界中の(ただし限られた数の)ジャーナリストを対象にしたオンライン記者発表会を開いた同社では、「これからはハウス・オブ・ラグジュアリー(ハウス=ファッション業界の”メゾン”のようなものか)になる」と、述べた。

ロールス・ロイスでは同時に、ワードマーク(いわゆるロゴ)を変更。最大の特徴として同社では「(従来の)モーターカンパニーの文字を小さくした」と、挙げた。ロールス・ロイス車のシンボルだった女性のラジエターマスコット「スピリットオブエクスタシー」を2次元で表現するときのデザインも大胆に変更した。

「いまロールス・ロイスは、“最上のぜいたく品”と同義語になっています。しかも(「ブラックバッジ」シリーズの成功などにより)ユーザーの平均年齢は43歳と比較的若い。そこで、若返った存在感に合わせて、ビジュアルイメージを刷新すべき時であると考えました」

ロールス・ロイス・モーターカーズのトルステン・ミュラー=エトヴェシュ最高経営責任者は、今回の変更の理由を説明してくれる。

変更を担当したのは、イギリスの「ペンタグラム」。グラフィックスから乗り物まで幅広い分野で活躍するデザインハウスだ。ANAも加盟する「スターアライアンス」や米「ユナイテッドエアラインズ」のロゴをはじめ、メルセデス・ベンツが1986年に展開した「(自動車の)100周年」の“1”が斜めになった「100」のロゴもペンタグラムが担当したと記憶している。

ペンタグラムが新しいロゴのために選んだ書体は、「リビエラナイツ」。名作といわれる「Gill Sans Alt」というエリック・ギルが作った書体をベースにしている。サンセリフ書体である「ギル・サン」は、急行列車「フライングスコッツマン」(1932年)で知られ、ほかにもロンドンにある鉄道会社の主要書体に選ばれるなど、1930年代を代表するひとつの書体だった。

同時期にナチスドイツは、おなじくサンセリフ書体「フーツラ」を国家の指定書体にしている。きれいな書体であるものの、ナチスとの関連性が深いため、現在でもフーツラを使って大文字だけで組むことは、タイポグラファーから忌避されているのだ。

それに対して、ギル・サンは、英国が誇るべき伝統を感じさせるのだろう。ペンタグラムは、ROLLS-ROYCEをすべて大文字で組んで、さらにふたつのRのハイトを高くして、ロゴを特徴的にしている。

変わらない部分も

もうひとつは、スピリット・オブ・エクスタシーのリデザインだ。オリジナルは1911年にチャールズ・サイクスが手がけた彫刻だ。これまでその彫刻をモチーフに、立体的なハイライトをつけたイラストが使われてきた。ペンタグラムはそれにも手をつけた。

新生代のそれは、女性デザイナー、クリス・ミッチェルが手がけた。顔の向きも、従来は左向きだったものを、今回、右向きへ変更。理由は、今後ロールス・ロイスでは、このモチーフを同社のアプリなどに使っていくからという。画面の左上に置くため、右向きとなったというのだ。

「ロールス・ロイスはこれからラグジュアリーな世界の多くに手を染めていくので、いままではクルマのアイコンでしたが、これからは“ラグジュリーの女神”としていきます」

オンライン説明会で、ロールス・ロイス本社で今回のプロジェクトの担当責任者は、そのように述べた。

ちなみにフロントグリルなどを飾るRRのモノグラム(アルファベットを組み合わせて図案化したもの)は不変だそうだ。ごく最近、同社では新たに「ドーン・シルバーブリット」を発表した。

エアロカウリングを装着した2座のロードスターは、エレガントでかつスマートなスタイリングが特徴的だ。若々しいといってもいい。でもフロントには、従来どおり伝統的なマスコットとモノグラムが輝いている。変わるところは大胆に変わりつつも、伝統を守っていく部分もある……ロールス・ロイスの未来はおもしろくなりそうだ。

文・小川フミオ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

世界最高峰のラリーストが日本に集結した! ラリージャパンのオープニングは2台同時走行のSSバトル!!
世界最高峰のラリーストが日本に集結した! ラリージャパンのオープニングは2台同時走行のSSバトル!!
WEB CARTOP
マツダが「超凄いロードスター」公開! 2Lで200馬力×幌仕様で登場!? こだわり“リアスポイラー”にも注目!? 限定で明かされた内容とは
マツダが「超凄いロードスター」公開! 2Lで200馬力×幌仕様で登場!? こだわり“リアスポイラー”にも注目!? 限定で明かされた内容とは
くるまのニュース
スタイリッシュでカッコイイ! アキュラ「ADX」世界初公開  1.5リッターVTECターボを搭載する全長4.7mの高級コンパクトSUV
スタイリッシュでカッコイイ! アキュラ「ADX」世界初公開 1.5リッターVTECターボを搭載する全長4.7mの高級コンパクトSUV
VAGUE
2億年前の石材を使ったベントレー!? 「テクスチャー表現」に匠のワザ光る4台
2億年前の石材を使ったベントレー!? 「テクスチャー表現」に匠のワザ光る4台
レスポンス
SS12は“安全上の問題”でキャンセルに。SS11を終えた時点でトヨタ勝田貴元は総合3番手|WRCラリージャパンDAY3午前
SS12は“安全上の問題”でキャンセルに。SS11を終えた時点でトヨタ勝田貴元は総合3番手|WRCラリージャパンDAY3午前
motorsport.com 日本版
トヨタ大逆転か、ヒョンデ初の3冠か。勝田貴元が握る、タイトル防衛のカギ【ラリージャパンの見どころ】
トヨタ大逆転か、ヒョンデ初の3冠か。勝田貴元が握る、タイトル防衛のカギ【ラリージャパンの見どころ】
AUTOSPORT web
フェラーリ、予想通りタイヤのウォームアップに苦労。ルクレール「レースペースは良い。逆よりマシだ」
フェラーリ、予想通りタイヤのウォームアップに苦労。ルクレール「レースペースは良い。逆よりマシだ」
motorsport.com 日本版
スズキ「ジムニー」の“スライドドア仕様”を初公開!? アウトドア最強の「本格オフロード」モデル実車登場! めちゃゴツ顔の「エブニイ SPIEGEL」に反響続々!
スズキ「ジムニー」の“スライドドア仕様”を初公開!? アウトドア最強の「本格オフロード」モデル実車登場! めちゃゴツ顔の「エブニイ SPIEGEL」に反響続々!
くるまのニュース
「昔あったなぁ」装備 「燃料コック」操作したことありますか?
「昔あったなぁ」装備 「燃料コック」操作したことありますか?
バイクのニュース
フェラーリ代表、選手権争いに向け「自分たちの潜在能力に自信を持っている」ラスベガスでは好結果を残せると確信
フェラーリ代表、選手権争いに向け「自分たちの潜在能力に自信を持っている」ラスベガスでは好結果を残せると確信
AUTOSPORT web
アルファロメオ、日本初導入となる『ジュリア』左ハンドル車のカスタマイズプログラムを実施
アルファロメオ、日本初導入となる『ジュリア』左ハンドル車のカスタマイズプログラムを実施
AUTOSPORT web
【1970年代国産GTカーに思いを馳せて】光岡自動車からM55の市販バージョンが登場!
【1970年代国産GTカーに思いを馳せて】光岡自動車からM55の市販バージョンが登場!
AUTOCAR JAPAN
BMWの次世代EV「ノイエ・クラッセ」、SUV版のテスト車両を生産開始
BMWの次世代EV「ノイエ・クラッセ」、SUV版のテスト車両を生産開始
レスポンス
排気量アップで140馬力!? 軽枠超えのコペンが本気すぎ
排気量アップで140馬力!? 軽枠超えのコペンが本気すぎ
ベストカーWeb
[2000年]代[軽スポーツ]に注目!? 流通量豊富なスズキ[アルトターボRS]に中古で乗る!!
[2000年]代[軽スポーツ]に注目!? 流通量豊富なスズキ[アルトターボRS]に中古で乗る!!
ベストカーWeb
旧車ベンツW111型「220SE」をデイリーに楽しむ!「羽根ベン」と呼ばれる理由は当時の米国の流行に乗ったデザインにありました
旧車ベンツW111型「220SE」をデイリーに楽しむ!「羽根ベン」と呼ばれる理由は当時の米国の流行に乗ったデザインにありました
Auto Messe Web
交換のたびに「ちょっと余る」エンジンオイル! コツコツためて使っても問題ない?
交換のたびに「ちょっと余る」エンジンオイル! コツコツためて使っても問題ない?
WEB CARTOP
【F1メカ解説】レッドブルがラスベガスで見せた”荒療治”。大きすぎた空気抵抗に対処すべく、サーキットでリヤウイングを削る苦肉の策
【F1メカ解説】レッドブルがラスベガスで見せた”荒療治”。大きすぎた空気抵抗に対処すべく、サーキットでリヤウイングを削る苦肉の策
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

1件
  • ドイツの企業に切り売りされた大英帝国の老舗高級ブランドが第三帝国ゆかりのフォントでブランドロゴを作り直されるとか、ちょび髭のおじさんが泣いて喜びそうな展開ですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村