NOB谷口シルビアを手がけたN-STAGEによる渾身作
魅せ要素満載のSR20DEを徹底チェック!
「このS15シルビアは美しすぎる!」新世代チューナー渾身の芸術的メイキング
過去にはNOB谷口の愛車であるS15シルビアを手がけるなど、魅せるエンジンルームを作り上げるチューナーとして知られるNステージの渡邉さん。今回紹介するのは、自身の技術サンプルとして東京オートサロンに出展し、話題を呼んだS15シルビアだ。
ターボのシルビアは過去に数多く手がけてきたということで、デモカーにはNAエンジンのS15をチョイス。NAながらターボ用のサージタンクを採用し、メカチューンマシンに多い4連スロットル仕様と差別化を図るなど、個性とチューニングカーらしさの両立を図っている。細部を見ていく。
エンジンブロックや補機類はすべてグレーに塗装し、メタルフレークを上塗りして輝きを演出する。さらに、プーリーとベルト周辺をスッキリさせるために、電動ウォーターポンプを採用。もちろん機能性の向上も果たされている。
カムカバーは結晶塗装を施した上で、エンジンブロックと同様のカラーリングを施す。NAの点火は元々デスビ式だが、性能を高め見た目を美しくするためターボ用のダイレクトイグニッションを組み込む。コイルのカバーはワンオフ品だ。
クランク角センサーは海外で売られているクリアカバーを装備し、センサー内部の加工のアピールも兼ねる。オイルレベルゲージは取手を塗装し、Gコーポレーションのストッパーで抜け止め加工。細かな部分では、オイルフィラーキャップなども質感を高めるポイントだ。
チューニングカーらしさを引き出すために拘ったというEXマニ。ロングの等長、手曲げで差し込み式というGコーポレーション製EXマニを鏡面仕上げでオーダー。市販品でありながら、高い質感を誇る逸品だ。
ラジエターの位置をコアサポート内に移設することで、エンジン前のスペースが確保され見栄えもアップ。また、コアサポートも見える部分だが、スムージングして視線をあえて外させる。不要なパーツをなくし、スペースを確保、その部分を綺麗にしていくのが魅せエンジンのセオリーだ。
マスターバックはエンジンルーム内でも目立つアイテムだが、この車両はボディ同色のホワイトに塗装して目立たないよう処理。
燃圧レギュレーターはサードの大容量タイプを選び、セッティングの目安にもなる圧力ゲージをセット。走行性能を高めるべく、ストラット周辺にスポット増しが施されているのも見逃せない。
サイクルフェンダーもエンジンルームの美観向上に大きく貢献しているポイント。D1GP車両などでは15年以上前から行われていたこのサイクルフェンダー化は、ハードチューンのドリ車を数多く手がけてきたN-STAGEの得意とするカスタムだ。
スロットルは純正のワイヤー式から電子制御式に変更。ワイヤーを廃し、隠し配線で作動させられるという見た目重視の理由だけでなく、クルーズコントロールやオートブリッピングなどの制御が可能になるなど、発展性も考えてのモディファイだ。ちなみに、エンジンマネージメントはフルコンのLINKが担う。
一般的にワイヤータックはとにかく見た目優先なイメージがあるが、Nステージでは整備性の向上と、本格的に走らせてもトラブルを起こしにくい取り回しの両方を実現させている。
ちなみにエンジン本体もバラして、ハイカム&ハイコンプ化、そして現車合わせのセッティングによって走りも存分に楽しめるというこのシルビア。現代を生きるチューニングカー乗りの、お手本的な1台だ。
●取材協力:Nステージ 神奈川県横浜市港北区新吉田町526 TEL:045−548-8776
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みんなのコメント
決して悪い意味ではなく、1/1プラモのような…、そんな印象すら持つ。
泥や埃、オイル汚れとは無縁のエンジンルームは、この種の改造を得意とする海外よりずっと綺麗。