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悪党も真っ青? 世界のカッコいいパトカー特集 86選 中編 珍車に名車、迷車まで

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悪党も真っ青? 世界のカッコいいパトカー特集 86選 中編 珍車に名車、迷車まで

55:日産フェアレディZニスモ(日本)

フェアレディZは、1990年代後半に瀕死の状態にあった日産が、面白いクルマを作るメーカーとして復活するきっかけとなったクルマである。写真の車両はニスモのチューンアップ版だから、さらにアツい。2008年に栃木県警に複数台配備された。

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このニスモバージョンでは、3.5L V6の最高出力を304psから310psに高めただけでなく、VLSD(ビスカス・リミテッド・スリップ・デフ)、サスペンション、トラクションコントロールシステム、ニスモのエアロダイナミクスパッケージ、ブレンボ製ブレーキなどのおいしいパーツがふんだんに追加されている。

54:ダッジ・コロネット・ポリスカー(米国)

1956年からコロネットに設定された、ダッジ初の公式の警察仕様。1959年モデルは、最高出力314psのヘミV8、プッシュボタン式のトルクフライト・オートマチック・トランスミッション、デザイナーのヴァージル・エクスナーが開拓した特徴的なフィン・デザイン「フォワード・ルック」を備えている。

「静止状態から最高速度まで一瞬で駆け抜ける」「ハンドリング、コーナリング、ストップは今まで見たことも体験したこともないようなクルマ」と当時の広告には書かれていた。また、1950年代の人気テレビシリーズ『Highway Patrol』にも登場した。

53:ハマーH2(米国)

テキサス州のある保安官は、普通のハマーH2には乗りたくない、もっと派手なクルマが欲しいと思っていた。そこで彼は、ドイツのチューニング会社ガイガーに依頼して、7.0L V8エンジンにスーパーチャージャーをつけ、最高出力710psと最大トルク97kg-mを発生させた。さらに28インチのホイールを装着し、乗り心地を犠牲にしてきらびやかな見た目を手に入れたのである。

52:BMW 501(ドイツ)

ドイツで最も高度な訓練を受けた警官だけが、2.6L V8(後に3.2L V8)を搭載するBMW 501「バロック・エンジェル」を運転することができた。BMWはすべての改造作業を社内で行い、Polizei(警察)用に1台1台製造した。

51:監獄船(イタリア)

もちろん、これがクルマでないことは編集部もよく分かっている。しかし、パトカーがあまり使われていないヴェネツィアの話も少しだけ触れたかった。この船は、地元警察で囚人を運ぶのに使われているのだ。

50:オーラス・セナート・ガードセダン(ロシア)

ソ連時代、ロシアの指導者たちはZILの巨大なリムジンで移動していた。残念ながらZILは2012年を最後に自動車製造を終了。現在のロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、近年、地政学的なライバルであるドイツ製のメルセデス・ベンツで移動するという不名誉に直面した。

救いの手を差し伸べたのは、モスクワに本拠を置くNAMIで、2018年のプーチンの就任式に新型リムジン「セナート」を初披露している。セナートにはショートホイールベースのモデルもあり、大統領の移動時にはボディガードを乗せているようだ。だが、プーチンはドイツ勢から逃れることはできない。どちらのモデルも、ポルシェのV8を改造した4.4Lエンジンを搭載しているのだ。

49:ローバーP6 3500 S(英国)

ローバーP6には2.0Lまたは2.2Lの4気筒モデルがあるが、3.5L V8モデル、特に3500 SのMT車は、高速道路でも楽に走れる高性能車だった。通常はホワイトにペイントされていたが、やがてジルコンブルーの奇抜な車両が登場する。

これは、1973年から1987年まで、英国王室やマーガレット・サッチャー首相(当時)などのVIPを乗せたクルマである。トランクの大部分は高出力無線機で占められていた。

48:ランボルギーニ・ウラカン(イタリア)

イタリアの交通警察は、2台のランボルギーニ・ガヤルドを所有していたことで知られているが、そのうちの1台は追跡任務中に大破してしまった。この失敗にもめげず、カラビニエリは残ったガヤルドをウラカンと交換。ノーズにある冷蔵室は、緊急の臓器提供用の臓器を運ぶために使用している。

そして、このウラカンが実際にドナー患者の臓器を運び、イタリア北部のパトヴァという都市からローマまでの約500kmの道のりを、たったの2時間程度で走破してしまったという話はよく知られている。

47:ダッジ・チャージャー(カナダ)

北米の警察は、悪役っぽいクライスラー300を好んで使用したが、その兄弟車であるダッジ・チャージャーも大人気だった。そのため、ダッジは警察仕様の特別モデルを製作し、後に「パシュート」と命名した。現行モデルは3.6L V6、最高出力296ps、全輪駆動となっている。

写真の個体は、米国のFBIに相当するカナダ騎馬警察で使用されている。

46:フォード・マスタング・スペシャル・サービス・パッケージ(米国)

マスタング・スペシャル・サービス・パッケージ(頭文字をとってSSP)は、フォードの警察車両として最もよく知られた1台。高出力の5.0L V8を搭載し、1/4マイル加速で15.5秒を記録。

当時の広告によると「ポルシェを追いかける」のに役立ったという(写真)。ラック・アンド・ピニオンステアリング、パワーディスクブレーキ、強力なスタビライザーバーにより、911を視界に捉え続けることができた。

過酷な運用試験の後、1982年にカリフォルニア・ハイウェイパトロールが、耐用年数18か月の特別装備マスタングを400台導入した。フォードは1993年までマスタングSSPを生産している。

45:フォルクスワーゲン・ビートル(ドイツ)

ドイツの警察車両でもう1つ人気だったのが、世界中の街で見かけるようになったフォルクスワーゲン・ビートルである。1970年、フォルクスワーゲンは英国にもビートルを売り込んだが、英国警察は国産車に固執した。

44:アウディS3(英国)

あらゆる覆面パトカーは格好いいが、この小さい高性能セダンも素晴らしい。写真のアウディS3は、イングランド南部のサリー警察が高速道路の取締りに使っているもの。最高出力300psの2.0L 4気筒ターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速4.6秒という驚異的なスピードは、よく役に立っているはずだ。

43:レンジローバー(英国)

レンジローバーは、1970年代の英国で最も多く使われた警察車両の1つである。北西部のチェシャー州警察は、発売直後の1971年4月に導入を決めていた。

GMが設計したコンパクトなV8エンジンを搭載し、最高出力は130psと、現代の水準からすると大したことはない。しかし、25kg-mのトルクは、荷物を満載したトラックを引っ張るのに十分。これが警察がレンジローバーを愛用した理由である。

42:シトロエンSM(フランス)

フランスの国家憲兵隊は、一般市民を管轄する軍隊の一部である。1970年代初頭、その高速パトロール隊(フランス語で「迅速な介入旅団」を意味する「brigade rapide d’intervention」)に、ゴージャスなシトロエンSMが加わった。

1968年にシトロエンが買収したマセラティのV6エンジンを搭載し、176psにチューンアップされていた。SMは1970年から1975年にかけて、合計1万2900台が生産された。

41:ウニモグ(ドイツ)

警察車両のお仕事は、高速道路や街中で犯人を追いかけ回すことだけではない。このウニモグは、第二次世界大戦の直後に開発された、メルセデス・ベンツの商用車として最も有名な四輪駆動車である。

消防や林業で広く使われ、特に冬場に本領を発揮する。写真の1台は、2017年に開催されたG20ハンブルグ・サミットの際のデモの取り締まりに関連して、ブレードなどを装備し、機材や看板を回収している。

40:ブガッティ・ヴェイロン(ドバイ)

ドバイ警察のドライバーがどれほど高度な訓練を受けているかはわからないが、おそらく彼らは、同警察が所有する2台のブガッティ・ヴェイロンのハンドルを握るために、たくさんのテストを受けていると思われる。

ヴェイロンは、4基のターボチャージャーを備えたW16エンジンを搭載し、最高出力1000psを発揮。最高速度は400km/hを超える。ドバイのストリートレーサーを抑えるには十分すぎるほどの性能だ。

39:テスラ・モデルS(ルクセンブルク)

警察車両は、普通の乗用車と比べると非常にヘビーな使われ方をする傾向がある。パトロールや緊急事態への対応など、ほとんどの時間を外で過ごすからだ。そのため、航続距離が限られ、充電にも時間がかかるEVは不向きなように思われる。

しかし、テスラ・モデルSの1回の充電の実走行距離は約400kmで、EVの中では最長クラスである。しかも、非常に速い。とはいえ、ルクセンブルクは小さな国家(神奈川県とほぼ同じ)であるため、航続距離がそれほど問題にはならないことは覚えておきたい。

38:デイムラーSP250(英国)

ロンドン警視庁が交通課用に大量に購入した、グラスファイバーボディーの2シーター・スポーツカー。2.5LのV8エンジンを搭載し、ますます高性能化する乗用車の悪党を捕まえるのに最適だった。

デイムラーはかつて英国に存在した自動車メーカーで、ドイツのダイムラーとは異なる。

37:ライカン・ハイパースポーツ(アブダビ)

ドバイにできることは、同じ首長国のアブダビにもできる。だからこそ、アブダビはライカン・ハイパースポーツを警察車両に選んだ。1台340万ドル(約5億円)もするこのクルマは、わずか7台しか製造されていないため、どう考えても普通のパトカーではない。

ライカンはドバイに本社を置いており、このハイパースポーツは中東で設計・製造された最初のスポーツカーということになる。最高出力791psを発生するツインターボ水平対向6気筒エンジンを搭載。0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は394km/hを誇る。

36:ビュイック・フォー・ドア・セダン(米国)

この1935年型ビュイックは、スポットライトや銃眼、そしておそらく防弾ガラスを装備して警察隊に配備された。直列8気筒エンジンを搭載した1935年型は、アクセラレータースターターとニーアクション(独立懸架)式フロントサスペンションも装備している。

ニーアクションは、ビークル・ダイナミクスの巨匠モーリス・オリー氏による先駆的な設計であった。ロールス・ロイスでの経験も持つオリー氏は、その後、C1コルベットのシャシーとサスペンションを開発することになる。

35:MGB(英国)

こちらは標準的な1.8LのMGB GTだが、V8エンジン搭載のBは、警察に人気のモデルであった。なぜなら、警察が2シーターのスポーツカーに乗っていると考えるドライバーは少なく、覆面パトカーに最適だったためだ。

現在、オックスフォード市の南15kmにある旧MG工場を一部拠点としているテムズバレー警察も、MGB GT V8の覆面パトカーを使用していた。

34:アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオ(イタリア)

一見すると控え目に思えるかもしれないが、ジュリア・クアドリフォリオは最高出力510psとパンチの効いた2.9L V6エンジンを搭載し、0-100km/h加速3.9秒、最高速度307km/hに達する。これはかなりの緊急即応手段と言えるだろう。

33:日産240Z(日本)

1971年に発売された240Zには、通常のハッチモデル、240Z-L、そして最高速度210km/hに達する240Z-Gの3種類用意されていた。写真の240Z-Gは、1972年3月から神奈川県警で活躍し、37万940kmを走行している。

32:シボレー・カマロ(米国)

ミシガン州の警察学校にある1991年式のカマロ。高速パトロール任務に使用されていたが、現在、1992年式のフォード・マスタングや1995年式のシボレー・カプリスとともにセミリタイアしている。

31:ポルシェ924(ドイツ)

ハッチバックという、これまでのポルシェにはない実用性を備えた924。2.0Lエンジンでは最速とは言えなかったが、ハンドリングは素晴らしく、交通警察のような運転訓練を受けていない犯罪者が必死で運転する速いクルマにもついていける性能を持っていた。

30:フェラーリ250GT/E(イタリア)

1960年代初頭、イタリアの犯罪者たちはどんどん速いクルマに乗るようになり、警察のアルファ・ロメオ1600や2600では追いかけるのが精一杯だった。そこで、空軍将校のアーマンド・スパタフォラはローマ市に対し、フェラーリ250 GTEを数台購入してみてはどうかと提案したのだ。

エンジンはコロンボの3.0L V12で、最高速度240psを発揮する。残念なことに、フェラーリから訓練を受けたにもかかわらず、ある幹部は数週間で1台を大破させ、ローマ警察は残る1台を1968年まで運用し続けることになった。

この車両は、引退後に個人所有となった。現在では、イタリアで唯一、民間車両でありながらサイレンとブルーライトを装備し、警察車両であることを示す「Squadra Volante」のリバリーを残したまま、公道走行を許可されたクルマとなっている。

29:フォード・マスタング(米国)

マスタングをもう1台紹介したい。

フロリダ州に拠点を置くチューニング会社Steeda Autosportは、20年以上にわたって警察車両を供給してきた。2016年に導入された同社のフォード・マスタング・インターセプターは、カラーリングだけでなくスーパーチャージャーの有無が選択できるようになっている。自然吸気の場合、5.0L V8は最高出力504ps、スーパーチャージャーを装着すると800psという驚異的なパワーを発揮する。

28:メルセデス・ベンツSクラス(中国)

メルセデスのEクラスは、欧州を中心に警察で活躍しているのをよく見かける。一方、高価で豪華なSクラスはいろいろな意味で注目を集めそうだが、中国ではVIPの警護業務に使われている。もし、連行されたとしても快適な乗り心地であることは間違いないだろう。

27:日産R34スカイラインGT-R(日本)

埼玉県警の高速隊で使われている車両。覆面も合わせて6台あったと言われているが、残念ながら現在では1台しか稼働していないようだ。R34は1999年から2002年にかけて生産され、海外では332psの2.6Lツインターボ、0-97km/h加速4.6秒、最高速度250km/hという猛烈な性能から、「ゴジラ」の名で広く知られている。

26:アルピーヌA310(フランス)

1970年代のフランスの道路は非常に危険で、1976年には1万4000人以上が交通事故で死亡している。自動車が何百万台も増えた2018年の死者数3259人と比較すると、その差は歴然である。この悲惨な状況に対抗するため、フランス警察はスピード違反や悪質な運転の取り締まりを強化すべく、A310の投入を決意した。

1977年、フランス国家憲兵隊は7台のA310を納車し、そのうち少なくとも2台は現在も博物館に収蔵されている。最高出力150psの2.7L V6を搭載し、最高速度は220km/h。1976年から1984年の間に、合計9276台のA310(V6モデル)が製造された。

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みんなのコメント

28件
  • 後ろに人乗せられない車は扱いにくいらしい。 後部座席の狭いのも困るらしい。
  • R33GT-Rのパトカーを見たことがあるが、退役後の扱いはどうなるのか?非常に気になる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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