JAGUAR TCS RACINGは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権サンパウロE-Prixのフリープラクティス1前夜に「I-TYPE 7」を発表した。今回の発表は、2024/2025シーズンの幕開けを告げるものであり、サンパウロのダウンタウンにある37階建ての高層ビルで行なわれた。
なお先月、マドリードで行われた公式プレシーズンテストでは、暫定的なデザインの車体でデビューしていたが、本日、チームカラーのブラック、ホワイト、ゴールドを使った今シーズン用の新たなデザインを発表した。
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「I-TYPE 7」のテクノロジーフォーカス
シーズン11から導入されたフォーミュラEの新世代となるGEN3 Evoでは、すべての車両にFIAが定めるコア領域(共通コンポーネント)に大幅なアップデートが施され、各マニュファクチャラーに重要な新しいテクノロジーを開発するチャンスがもたらされた。
すべてのチームに共通するボディワークのアップデートには、新しいノーズと空力の改良が含まれ、これによって今まで以上にマシン同士が接近して走行することが可能になる。また、最新のハンコック製iONタイヤは、5~10%のグリップが向上しているが、その特性を理解することがすべてのチームにとって大きな鍵となる。
そして最高出力は、350kWのまま変わらないものの、今回初めてフロント・パワートレイン・キット(FPK)も利用可能になった。つまり、デュエルステージやローンチ、アタックモードの各フェーズにおいて全輪駆動が許可されることになる。独自のソフトウェア制御システムによって、各フェーズでフロントおよびリアアクスルに350kWを配分する。特に後輪駆動と全輪駆動の切り替えが重要になり、ブレーキ時には、フロントおよびリアのパワートレインで合計600kWの回生エネルギーをバッテリーに供給する。
さらにジャガーは、マニュファクチャラーとして「I-TYPE 7」に多くの技術的アップデートを施した。そのなかで最も重要なのが、インバーター、MGU、トランスミッションで構成されるまったく新しいリアパワートレイン。このパワートレインは、「I-TYPE 7」の全体的なハンドリングバランスを向上させるために、従来のモデルとはまったく異なるパッケージングになっているだけでなく、電気補助システムも軽量化した。
またリアパワートレインでは、熱管理テクノロジーの強化により、新しいMGUの効率がさらに向上している。つまり、「I-TYPE 7」は利用可能なエネルギーを効率的に活用することで、より速く、より長く走ることができる。これらのパワートレインのアップデートは、シーズン11のレギュレーションでマニュファクチャラーの自由度が拡大されたことから、新しいソフトウェアコントロールの開発が、「I-TYPE 7」のプレシーズンテストの重要な焦点となっていることを意味している。
その他の「I-TYPE 7」特有のハードウェアのアップデートには、再設計したリア・サスペンションが含まれている。まったく新しいパワートレインのパッケージングがバランスの改善を実現し、新しいリア・サスペンションがサーキット間のハンドリング特性の適応性を向上させる。
このように全体として、「I-TYPE 7」は、2023/2024シーズンのチーム・チャンピオンシップとマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得した先代マシン「I-TYPE 6」よりも、大幅に進化している。
JAGUAR TCS RACINGは、パートナーであるTata Consultancy Services(TCS)、Wolfspeed、Dow、Castrol、Google Cloudのサポートと専門知識を得て、新シーズンに臨む。これらのパートナーは、オール・エレクトリック・レースと次世代のEVの未来につながるイノベーションの発見と推進に取り組んでいる。また、チームにはAlpinestars、AERO、Refloといったオフィシャルサプライヤーも加わる。
ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11は、2024年12月7日14:05(現地時間)にサンパウロで開幕する。
■JAGUAR TCS RACINGチーム・プリンシパルを務めるジェームズ・バークレー氏のコメント
「2024/2025シーズンのタイトル獲得に向けた戦いを控え、ワクワクするような1週間でした。まずマイアミではDESIGN VISION CONCEPT『TYPE 00(タイプ ゼロゼロ)』を、続いてサンパウロでは公式リブリーを纏った『I-TYPE 7』を公開しました。この『I-TYPE 7』がニック・キャシディとミッチ・エバンスによってサーキットでデビューするまで24時間を切っています。JAGUARブランドにとっても、世界王者である私たちにとっても、とてもエキサイティングな時間を過ごしています。
『I-TYPE 6』でシーズン10のチーム・チャンピオンシップとマニュファクチャラーズ・タイトル獲得に向けた戦いと並行して、私たちは新しい『I-TYPE 7』の設計、開発、テストを行ってきました。新しいJAGUARのパワートレインの開発は始まったばかりですが、初期段階でもポジティブな手ごたえを感じており、すべてのチームとともに、フォーミュラEのGEN3 Evo時代に移行する際の、新しいレギュレーションと機能を最大限に活用するという挑戦を楽しんでいます。
GEN3 Evoと新しいホモロゲーションにより、各チームは共通のボディワークと全輪駆動能力に加えて、パワートレインのコンセプトとコンポーネントを改良するチャンスを得ました。これらの変更によって、マシンのスピードがアップするだけでなく、ほとんどのグリッドが表彰台や優勝を争えるような、競争の激しいシーズンになることは間違いありません。
最も重要なことは、これらの新しいレギュレーションによって、電気自動車(EV)のテクノロジーを加速度的に開発および実証するチャンスがもたらされることです。そのメリットをJAGUARが将来的に提供するあらゆるEVに確実に反映させ、お客様の利益につなげていきます」
■JAGUAR TCS RACINGドライバー、ミッチ・エバンス選手(#9)のコメント
「JAGUAR TCS RACINGの一員として再びレースに参戦でき、うれしく思っています。チーム・チャンピオンシップの王者としてサンパウロに向かうのは、最高の気分です。オフシーズンは新しいGEN3 Evoマシンのテストで忙しく過ごしていましたが、シーズン11でよいスタートがきれるよう、全力を尽くします」
■JAGUAR TCS RACINGドライバー、ニック・キャシディ選手(#37)のコメント
「JAGUAR TCS RACINGでの2シーズン目が始まるのが、とても楽しみです。シーズン10はやり残したことがはっきりしています。マドリードで行われたプレシーズンテストでは、『I-TYPE 7』が大きく進歩を遂げていることが確認できました。この勢いを維持して、サンパウロで好スタートを切れることを期待しています」
関連情報:https://www.jaguar.co.jp/
構成/土屋嘉久
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