1930年代の速度記録車にオマージュ
ロールス・ロイスは、2ドア・クーペのレイスの最終モデル「ブラックバッジ・レイス・ブラックアロー」を公開した。電動車への移行に先立ち、V12エンジンを搭載した最後のクーペとなる。
【画像】ロールス・ロイス最後の量産V12クーペ【レイスの特別仕様車とブラックバッジ車を写真で見る】 全33枚
ブラックアローは12台の限定生産で、すでに完売しており、レイスの10年間の生産に幕を下ろした。ロールス・ロイスはレイスの「フィナーレにふさわしい」と表現している。
2016年に発売されたレイス・ブラックバッジに続くシリーズで、パワートレイン、ブレーキ、サスペンションをアップグレードし、インテリアも独自の仕上げとなっている。
1938年9月に2基のV12エンジンを搭載し、8輪、車重7トンで最高速度575km/h(357.497mph)を記録した速度記録挑戦車「サンダーボルト」からインスピレーションを得ており、全体的にブラックとシルバーで仕上げられた。
また、ガラスを使用した特別な塗装仕上げを採用している。バンパーインサート、ホイールピンストライプ、Vストラット、スピリット・オブ・エクスタシー、エングレービングはすべてイエローで仕上げられ、サンダーバードへのオマージュを表している。
インテリアでは、オープンポアのウッドドアライニングが装備され、かつてサンダーボルトが速度記録を打ち立てたボンネビル・ソルトフラッツを表現しているという。
一方、シート、アームレスト、トランスミッショントンネル、ダッシュボード下部はすべてブラックのクラブレザーで仕上げられ、ステアリングホイール、シートトップ、ヘッドレストはイエローにカラーリングされる。
ルーフライニングには、ロールス・ロイス史上最も多くのLEDライトが使用されている。手作業で配置された2117個の光ファイバーの「星」が、ちょうど1938年9月16日の夜空を正確に再現し、天の川を描いている。
パワートレインや価格については明らかにされていない。2016年のレイス・ブラックバッジは、V12ツインターボから最高出力632psと最大トルク88.7kg-mを発揮しており、ブラックアローも同レベルのパフォーマンスを発揮すると期待される。
ロールス・ロイスのトルステン・ミュラー・エトヴェシュCEOは次のように述べている。
「レイスは、グッドウッド(本社)で作られたクルマの中で、最も重要で影響力のある1台です。その並外れたパワー、パフォーマンス、そして存在感は、ロールス・ロイスブランドをまったく新しい顧客グループに開放したのです」
「このランドマーク的なクルマの最後の1台がグッドウッドから旅立つにあたり、わたし達はレイスが当社最後のV12クーペであることを記念します。ブラックバッジのレイス・ブラックアローと、そのインスピレーションの源である1930年代のV12エンジン搭載の速度記録保持車サンダーボルトは、長年の功績の集大成であり、それぞれの時代の終わりを意味しています」
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みんなのコメント
ここにいる諸君も彼と85年前の星空を見ることを夢見ているだろう!
是非その夢を叶えるために努力していただきたい!