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ホンダが発売前の「新型モデル」実車展示! 6速MT専用モデル「RS」間もなく発売!? 秘話を先行披露!

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ホンダが発売前の「新型モデル」実車展示! 6速MT専用モデル「RS」間もなく発売!? 秘話を先行披露!

■日本専用シビックRSをスーパー耐久の場で初めて展示。MT車ならではの楽しみ方を感じてほしいという開発者の想いとは

 スーパー耐久「第4戦 もてぎ 5Hours Race」が行われたモビリティリゾートもてぎの、中央エントランスに黒いシビックRSが展示されました。
 
 パドック内のステージでは開発者のトークショーが開催されました。

【画像】超カッコいい! これが「6速MT専用マシン」です。(44枚)

 1972年から発売されているシビック。2021年から発売されている現行の11代目はこの9月にマイナーチェンジモデルが発売される予定です。

 その中でも注目車は「RS」です。ATが全盛期の今となっては貴重なMT専用モデルとして登場します。

 そんなRSの開発責任者の明本禧洙(あきもとよしあき)氏が、「スーパー耐久第4戦5Hours Race」のステージに登場。

 モータージャーナリストの橋本洋平氏とのスペシャルトークショーを行いました。

 明本氏がホンダに入社したのは「ワンダーシビック」が発売されていた時。「2輪に憧れていた時代もあったが、エンジンを手がけたいという気持ちがあった。そしてキャブレターから電子制御の燃料噴射に切り替わる時だった」と言います。

 その後一貫してエンジン畑を進み、インテグラ初代VTECエンジン、レジェンドやプレリュードのエンジン開発。その後S2000のエンジンプロジェクトリーダーを勤め、2005年にはF1エンジンの研究開発責任者も務めます。

 時代は進み、新型ヴェゼルのパワートレーン開発責任者も務め、e:HEVの開発なども行っており、まさにホンダのエンジンを支えてきた人でもあります。

 そんな明本氏が今回のシビックの改良ポイントを紹介してくれました。

 明本氏は「今回はマイナーチェンジという位置付けですが、初代シビック以来のRSの冠がついたグレードを投入するとこいうことで、かなり多くの部分を進化させています」と語ります。

 さらに「シングルマス軽量フライホイールを採用し、エンジン制御を煮詰めたことで、従来のMTモデルよりエンジン回転が50%速く下がり、30%速く上がります。さらにタイプRで採用している、変速時に目標のギアに最適となるよう自動でエンジン回転数を制御し、スムーズな変速による車両挙動の安定化を実現する“レブマッチシステム”を搭載しました」とMT車ならではの楽しみが思う存分できる機構を組み込んでいると言います。

 一足速くクローズドコースでRSに乗ったという橋本氏は「以前のMT車は少しリズムが取りにくい感じがあった。エンジン回転数の落ちも遅くシフトアップのタイミングも取りにくい。そこが変わっていてとてもリズミカルに走れるようになっていた」とエンジン制御やレブマッチが効果的に働いていることを語ってくれました。

 さらに橋本氏は「実はエンジンの回転を落とすのってものすごく大変なんですよね?」と明本氏に質問します。

 さらには「実はアクセルを戻す前から燃料を噴いていますが、アクセルを戻したからと行って、不完全燃焼のまま燃料を放出して大気を汚すわけにはいきません。なので、アクセルを戻しても完全に燃焼し続けるように、アクセルオフを予測する制御を入れて綺麗に燃料を燃やしながら、エンジン回転を素早く落とせるようにしている」と環境を考えながらいかに燃料を燃やし切るかを考えた制御が入っていることを説明してくれました。

 またこのエンジンの良さを生かすためにシャシーなどにも変更を加え、「シビックは全世界130の国で販売していますが、道路環境がさまざまでその地域に合わせたモデルがあります。そんなたくさんあるパーツのなかで一番良いものを集めて今回のRSを作り上げました」とも。

 その他、「従来のMT車からロール剛性を11%あげており、クルマの応答性が良くなっています。ステアリングシャフト先端のセンサー剛性を60%あげてよりダイレクトな反応するようにしています」と、全世界で売られている良いものを集め、日本専用のRSを仕立てたことを語ってくれました。

■新たに登場する「RS」 そもそも何の略称?

 RSというネーミングについては「シビックRSは50年前に登場した初代モデルの1グレードとして付けられました。道路を『セーリング』のように悠々と走れるクルマという意味でRSロードセーリングというネーミングになっていますが、今回の車は『ロードスポーツ』というところを強調していきたい」とRSというネーミングにかける想いも語られました。

 橋本氏も「タイプRはサーキットを主眼としていますが、もちろん一般道も走れるクルマです。しかしやはりハードな部分があるわけです。運転は楽しいのですけど気を遣うところもあります。まだRSグレードを一般道で走っていないので想像ですが、クラッチも軽くシフトフィールも良く、リニアリティに感じられるエンジンレスポンスなどは、気を使わず走れる日本の道路にピッタリなのでは」とコメントします。

 明本氏も「昔はホンダのMT車に乗っていたけど、今は他社に乗っているかたにぜひともこのRSに乗ってもらいたいし、若い方のMTモデル購入者も50?60%と高い。専用のエクステリアやインテリアを投入していますので引き締まったカッコいいデザインになっていると思います」とアピール。

 最後には「電動化やパワートレーンの変化、MT車の減少などいろいろありますが、スポーツモデルの原点になっているとも言えるクルマ。スーパー耐久の場でHRCがカーボンニュートラル燃料を使って新しい環境配慮をすすめる取り組みもしています。永遠にスポーツモデルを出し続けていくのがホンダという会社だと思いますので、今後に向けてしっかり進めていきたい」と力強く語ってトークショーは終了しました。

※ ※ ※

 どこよりも早く展示されたシビックRS、e:HEV、そしてタイプRの3台。来場したモータースポーツファンの注目を浴びていました。

 次戦のスーパー耐久「第5戦 SUZUKA S耐(9月28~29日開催)」でも同じく展示を行うということなので、気になったかたはサーキットにいってみるのはいかがでしょうか。

 今回はクラスとしてお休みだったスーパー耐久ST-2クラスで戦うシビックタイプR勢や、HRCが走らせるカーボンユートラル燃料を使ったタイプRなど、見どころも満載です。

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みんなのコメント

17件
  • hss********
    こう言う作り手の話が聞けるってええよな。
    それだけ気合いの入った車っちゅう事やな。
    存在感のデザインでカッコいいし、試乗が楽しみ!
  • sym********
    シロートの素朴な疑問。
    バイク(やレース用)みたいなシーケンシャルドッグミッションで4輪では無理なの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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