プレゼンス向上を狙う欧州専用モデル
上級サルーンのジェネシスG70に、シューティングブレークが登場した。ボディに手を加えたステーションワゴンとは別の、派生モデルとはいえない内容に仕上がっている。
【画像】ジェネシスG70 競合のDセグメント・ワゴン 他のシューティングブレーク・モデルも 全169枚
韓国ヒュンダイ・グループが仕掛ける上級ブランド、ジェネシスのDセグメント・サルーンとなるG70は、グローバルなモデルだ。だがシューティングブレークは、欧州のみでの展開となる。今のところ、他の地域で売られる予定はない。
そのため、ドイツに拠点がある欧州ジェネシスの技術者たちは、乗り心地や操縦性を現地の人の好みや道路環境に最適化させることが可能となった。サスペンションやステアリング関係のハードウエアに、より入念な調整が加えられる。
もちろんG70 シューティングブレーク以外のモデルでも、トランスミッションやパワーステアリング、アダプティブダンパーのソフトウエアなどをチューニングし、その地域ごとの味付けに仕立ててある。タイヤを変更することもある。
しかし販売市場を限定することで、より深い調整が可能となる。欧州市場への本気度がうかがえる。
G70 シューティングブレークのライバルとなるのは、BMW 3シリーズ・ツーリングやアウディA4アバントなど。英国での販売価格は約3万5000ポンド(約532万円)からと、その数字も戦略的なものだ。
ハンサムで特別感のあるスタイリング
パワートレインは、4気筒のガソリンターボかディーゼルターボ・エンジンに、8速ATという組み合わせで、後輪駆動のみ。エントリーグレードは2.0Lのガソリンで、最高出力は196psを発揮する。
その1つ上に位置するのが、2.2Lディーゼルターボ。199psと44.8kg-mが与えられている。トップグレードとなるのが244psの2.0Lガソリンターボだ。こちらは0-100km/h加速を6.5秒以下でこなすという。
トリムグレードは、プレミアムラインとラグジュアリーライン、スポーツラインの3種類。196psのガソリンターボは、プレミアムラインのみの指定となる。
アダプティブダンパーは、ラグジュアリーラインとスポーツラインで標準。スポーツラインを選ぶと、さらに19インチホイールにミシュラン・パイロットスポーツ4Sタイヤ、ブレンボ社製のブレーキ、スポーツエグゾーストにLSDも付いてくる。
今回試乗したのは、2.2Lディーゼルターボのスポーツラインと、244psの2.0Lガソリンターボにラグジュアリーラインという2種類だった。
ルックスは、かなり欧州車風。以前のレクサスIS(トヨタ・アルテッツァ)やスバル・インプレッサにあったステーションワゴンの、現代解釈にも感じられなくはない。だが、サーブやジャガー、アルファ・ロメオなどと同じくらい、ハンサムに見える。
太く優雅にカーブを描くCピラーや、フローティング処理のリアスポイラー、ジェネシスのトレードマークとなっている上下に別れたテールライトなど、斜め後ろからの眺めは充分に魅力的。特別感がある。
内装のデザインや素材の質感も好印象
インテリアデザインも同様に好印象。ドライビングポジションはもう少し低くても良さそうだが、雰囲気に優れる。レキシコン社製プレミアム・オーディオシステムのウーハーが、前席の座面下に埋まっていることが、この着座位置を生んでいるのだろう。
メーターパネルはモニター式。奥行き感のある3Dグラフィックはオプション。ヘッドアップ・ディスプレイも試乗車に搭載されていたが、こちらもオプションだという。
内装に用いられている素材の質感は、特にレザーの風合いが上々。ただし、ダッシュボードなどに散りばめられているクロームメッキの光沢は、上級クラスのモデルとして、もう少し深みがあっても良いだろう。
リアシートの広さは、このクラスとしては平均的なもの。大人4名でも長距離旅行はできるものの、若干膝まわりなどの空間は限定されている。そのかわり余裕のある荷室容量は、流麗なシルエットの4ドアサルーン・クーペと比べて大きなアドバンテージだ。
このルックスで、これだけの荷室や後部座席の空間を得ているのだから、不満はないといえる。リアシートの背もたれは必要に応じて40:20:40で分割して折りたため、荷室空間は拡大できる。
観察はここまでにして、公道へ出てみよう。G70 シューティングブレークの乗り心地は、G70 サルーンより少し硬めのようだ。少し突っ張った感じがあり、落ち着きでは及ばない。
この続きは後編にて。
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みんなのコメント
外装も思ったほどですね。
ヘッドランプがダサいです。
買って直ぐに高速道路を走っていたらとてつもない振動が襲ってきたり燃えたりするらしい。
YouTubeとかで紹介しているから見てごらん。
タイガーの命を救ったとかホルホルしてるけど、そもそも勝手に暴走して突っ込むような車を誰が買う?
毎年のように問題が起きてもメーカーからは調査して改善するとかコメントがでるけど、毎年のように問題が起きる方が問題だ。