誰が乗っても扱いやすい厳選車
クロスオーバーSUVは、もはや一時のブームの域を超えています。むしろ世界的にはSUVの選択肢が増え続けている印象さえあります。SUVを選ぶことはメジャーな選択といえるのです。そうしたトレンドもあって、日本で正規販売されている輸入車のSUVの選択肢も増える一方。その中から、日本の道路環境で使いやすい、コンパクトサイズのおすすめモデルをピックアップしてみましょう。
キャンピングカー初心者に送る「購入時にチェックすべき5つのポイント」
19インチを履きこなすSUV「BMW X2」
BMW X2(439万円~684万円)
2018年4月に日本導入されたBMW X2は全高1535mmと立体駐車場にも対応した都市型のクロスオーバーSUVです。フロントに横置きされたエンジンは2リッター4気筒と1.5リッター3気筒という2種類のガソリンと2リッター4気筒ディーゼル。
エントリーグレードの「X2 sDrive18i」の1.5リッターエンジンは103kW(最高出力・以下同)・220Nm(最大トルク・以下同)を発生。最上級グレードといえる「X2 M35i」の2リッターエンジンは225kW・450Nmを誇ります。2リッターディーゼルのスペックは110kW・350Nmです。
全長4375mmのコンパクトSUVとしては驚異的なエンジンスペックですが、それだけにハイウェイでの余裕は十分。遠くのキャンプ場まで一気に走り抜けることも容易に感じられることでしょう。ちなみに、トランスミッションはFF(前輪駆動)が7速DCT、4WDは8速ATとなっています。フットワークも鋭く、エントリーグレードを除いて、225/45R19サイズのタイヤを履きこなしているのも特徴です。
COTY受賞の人気モデル「ボルボXC40」
ボルボXC40(389万円~549万円)
道具感とチャーミングが絶妙なバランスとなっているエクステリア、スカンジナビアデザインの中に9インチの大型ディスプレイが溶け込んだインテリア…・・・。どこから見てもボルボらしい魅力にあふれているのが、ボルボXC40です。
「2018年 欧州カー・オブ・ザ・イヤー」、「2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」や「2018年度グッドデザイン賞」を受賞したことから玄人筋から高い評価を受けていることがわかりますが、実際にユーザーからの支持も高く、セールスも順調といいます。エンジンは2リッターガソリン直噴ターボ、トランスミッションは8速AT。駆動系は4WDを中心に、お求めやすい価格のFFも設定されています。
エンジンは140kW・300Nmと185kW・350Nmという2つのスペックを用意、排気量は同じ1968ccですが、圧縮比が異なっています。スタイリング重視のファッションSUVにも見えますが、最低地上高は全グレードで210mmを確保していることからもわかるようにSUVとしての本質もしっかりと追求しているのが高い評価につながっているのでしょう。
日産エクストレイルの親戚「ルノー カジャー」
ルノー・カジャー(347万円)
2017年に100台を限定販売、2018年よりレギュラーモデルとして販売の始まったルノーのファッションSUVが「カジャー」です。グレードは「インテンス」の1グレードで、エンジンは1.2リッター4気筒ターボ。最高出力96kW、最大トルク205Nmというスペックは、いかにも欧州車らしいダウンサイジングターボといえるものです。
全長4455mm・全幅1835mm・全高1610mmという、どこかクーペ的なスタイリッシュなシルエットですが、そのプラットフォームはCMFといってルノー日産アライアンスの中でいうと日産エクストレイルと血縁関係にあるといえるクルマです。そう考えると、ルノーのスタイリングセンスが光ります。駆動方式はFF(前輪駆動)だけで、ラフロードをガンガン走るというわけにはいきませんが、スタイリングとのバランスでいえばFFで不満はないといえるのではないでしょうか。
4WDは9速AT「フィアット500X」
フィアット500X(292万7000円~343万5000円)
チンクエチェント(フィアット500)のSUVモデルが、この「500X」。基本モデルといえる「500」は3ドアですが、「500X」は5ドアとまったく異なるボディとなっています。あくまでもスタイリングのイメージが似ているだけであって、別のクルマです。日本仕様のエンジンは1.4リッターターボ、FF(前輪駆動)は6速DCT、4WDには9速ATが組み合わされています。
この9速ATは新東名高速など制限速度120km/h区間でなければ9速に入らないのでは、と思えるほどハイギアード。ですから巡行時のエンジン回転数は低めで、チンクエチェントのSUVというイメージから考えるよりは快適に感じることでしょう。しかも、その骨格はジープ・レネゲードと共通なのですからSUVとしての機能面でも期待できるもの。フィアットとクライスラーはFCAとして一体化していますから、こうした兄弟モデルの存在は不思議ではないのです。
見切りが良くて乗りやすい「ジープ ラングラー」
ジープ・ラングラー(469万8000円~544万3200円)
2018年秋、ついに日本でもフルモデルチェンジした新型ラングラーの販売が始まりました。いかにも「ジープ」らしいルックスですが、ディテールに注目すれば最新モデルらしい洗練されたデザインとなっていることがわかります。4ドアボディは全長4.8m超、全幅も1.9mに迫ろうという巨体ですので、ここまでピックアップしてきたコンパクトSUVと比べると物理的な取り回し性では不利なことは間違いありません。
しかし、非常にボディの見切りがいいので狭いオートキャンプ場などでも躊躇なく入って行けそうです。ボディサイズはラゲッジスペースの余裕にもつながっています。たくさんの荷物をラフに積んでいくこともできます。もっともホイールベースも3m超ですから、内輪差などには気を使う必要もありそうです。
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