1950年に世界選手権としてスタートしたF1は70年以上の歴史を持つが、その黎明期に活躍したドライバーで存命している者はひと握りである。
F1世界選手権に出走したことのある中で存命する最高齢のドライバーは、ブラジル人のヘルマノ・ダ・シルバ・ラモスで98歳。彼は1955年、1956年にゴルディーニから参戦し、ポイントも獲得している。最も古いレースを経験しているドライバーという点で言えば、1953年のドイツGPに出走したハンス・ヘルマンが95歳で存命だ。
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F1ワールドチャンピオン経験者に絞ると、80歳を超えて今なお健在なドライバーはふたりしかいない。以下が存命する高齢のF1チャンピオンだ。
■ジャッキー・スチュワート 84歳
存命の最高齢F1ワールドチャンピオンは御歳84歳のスチュワートだ。彼は1965年にデビューしてBRM、マトラ、マーチ、ティレルと渡り歩き、1969年、1971年、1973年の3度に渡ってタイトルを獲得。キャリア通算27勝を誇る。
■マリオ・アンドレッティ 83歳
アメリカレース界のレジェンドであるアンドレッティも現在2番目に高齢なF1チャンピオンだ。1960年代からアメリカを中心に活躍し、1978年にはロータスでF1王座に輝いた。F1だけでもロータス、マーチ、フェラーリ、パーネリ、アルファロメオ、ウイリアムズと様々なチームを渡り歩いた。またF1、インディカー、NASCAR、そしてスポーツカーの世界選手権で全て優勝を経験したドライバーはアンドレッティの他にダン・ガーニーとファン・パブロ・モントーヤしかいない。
■アラン・ジョーンズ 77歳
1980年にウイリアムズで王座を獲得したことで知られるジョーンズ。ヘスケス、ヒル、サーティース、シャドウ、ウイリアムズ、アロウズ、ハース/ローラと、中堅どころのチームに多く所属し、その中でシャドウで1勝、ウイリアムズで11勝を記録した。なおオーストラリアGPで優勝した最後のオーストラリア人でもある(1980年)。
■エマーソン・フィッティパルディ 77歳
1972年にロータス、1974年にマクラーレンでF1ワールドチャンピオンとなったフィッティパルディ。最初の王座は当時最年少となる25歳で達成し、これは2005年にフェルナンド・アロンソが24歳で更新するまで長らく破られなかった。キャリア後半は兄のウイルソンが立ち上げたチームで走ったことでも知られる。
■ケケ・ロズベルグ 75歳
ジル・ビルヌーブ、リカルド・パレッティとふたりのドライバーが命を落とした悲劇的なシーズンである1982年に、わずか1勝ながらチャンピオンとなったのがロズベルグだ。前年はフィッティパルディで予選落ちを繰り返していたが、その翌年にウイリアムズに加入して王者となりトップドライバーの仲間入り。最終的に通算5勝を記録した。息子のニコも2016年のF1王者。
■ジョディ・シェクター 73歳
ティレル時代にランキング3位を2度、ウルフ時代にランキング2位を1度記録するなど、1970年代を代表するドライバーのひとりであったシェクターは、フェラーリに移籍した1979年に悲願のワールドチャンピオンに輝いた。またF1で優勝した唯一のアフリカ出身ドライバーでもある。
■ネルソン・ピケ 71歳
ブラバム時代の1981年、1983年、ウイリアムズ時代の1987年にチャンピオンとなったピケ。その他エンサイン、マクラーレン、ロータス、ベネトンにも所属したことがあり、キャリア通算204レースで23勝を記録した。
その他、ワールドチャンピオン経験者を除いたグランプリウイナーの最高齢はジャック・ラフィットで80歳。30歳をこえての遅咲きのF1デビューだったが、リジェで通算6勝を記録し、1986年イギリスGPでの事故により42歳で引退するまで、第一線で活躍した。その他ジャッキー・イクス(79歳)、ジョン・ワトソン(77歳)、ヨッヘン・マス(77歳)、ルネ・アルヌー(75歳)らが優勝経験者としては存命である。
ちなみにF1の最年長出走者はルイ・シロンで、1899年生まれの彼は1955年のモナコGPで6位に入った時、なんと55歳と292日であった。その後シロンは1958年のモナコGPにもエントリー。決勝進出はならなかったが、F1グランプリにエントリーした最高齢のドライバー(58歳と277日)として歴史に名を刻んでいる。
※データ・情報は全て2024年1月1日時点
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あのセナが逝った時は 驚いた… そして鈴鹿サーキットでも。