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超過酷な”サファリラリー”が19年ぶりに復活。オジェ「頭を使って戦わないといけない」

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超過酷な”サファリラリー”が19年ぶりに復活。オジェ「頭を使って戦わないといけない」

 19年ぶりに世界ラリー選手権(WRC)のカレンダーに帰ってきたサファリラリー。今週末のイベントで新たなチャレンジをWRCに提供することになるだろう。

 1953年に初開催され、世界三大ラリーと称されていたほど歴史の長いサファリラリー。当初は昨年に復活する予定だったが、コロナ禍で今季に復活がずれ込んだ。

■アメリカ再進出を目指すWRC。”第一歩”として2022年に非選手権イベント開催を計画中

 2021年大会のステージは全部で18、計320.19km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1133.94kmと、5000kmにも及んだ過去のサファリラリーと比べるとコンパクトにはなっているが、超高速区間や過酷な岩場、柔らかくマシンが沈んでしまうような砂場、そして野生動物との遭遇など、今季最も過酷なイベントとなる可能性が高いと言えるだろう。

 今季3勝を挙げてポイントリーダーに立っているセバスチャン・オジェ(トヨタ)は、サファリラリーの勝者は他のラリーとは異なり、最も賢い者になるだろうと考えている。

「エクストリームなラリーであることは承知している。これまで以上に、右足ではなく頭を使って運転しなければならないセクションがあるだろう」

「注意する必要があるが、言うは易く行なうは難しだ。今週末最大の課題のひとつは、適切なリズムを見つけ、必要に応じてそのリズムを変えることだ」

「走りきるまで終わりじゃないというのは、いつものラリーと変わらない。動物がいたり、やわらかい砂のセクションがあったり、岩が転がっているセクションがあったりと、今週末はたくさんの危険が待ち受けている」

「ここでは、優勝者の多くが最速のドライバーではないと言われてきたが、今週末もそうなるだろう。もし最速のドライバーが勝つとすれば、それは運が良かったと言えるだろう。なぜなら、そうしたコンディションでプッシュすることは非常にチャレンジングだからだ」

 ヒュンダイのティエリー・ヌービルは、大幅に短縮されているとはいえ、ステージの内容は”車両破壊テスト”とも称された過去の大会と似ているため、巧妙な戦略が必要になると述べている。

 今季のヒュンダイは信頼性のトラブルでポイントを取りこぼしているものの、20年前と比べてラリーカーははるかに強くなっているとヌービルは主張している。

「ポイントを獲得するためにここに来ているのは確かだけど、これは常に全力で走るようなラリーではない」

 そうヌービルは話す。

「それが僕のアプローチだ。巧みな戦略を立てて、プッシュできるところはプッシュして、スピードを落とさない人たちにタイムを奪われないようにしながらも、少しスピードを抑える必要がある」

「ステージプロフィールを見る限り、過去のイベントと同じように見える。もちろん僕たちのマシンはかなり進歩しているから、より多くの衝撃を吸収し、耐性も高くなっている。だから遅すぎても速すぎてもいけないんだ」

 ヌービルのチームメイトであるオット・タナクも、このイベントが過酷なものであることに同意しており、マシンを守るために這うように走ることを強いられるポイントもあると感じているという。

「間違いなくチャレンジングだし、クルマにとってもワイルドな走行になるだろう」

「とても荒れた場所がいくつかある。普段ならクルマはすべてを受け入れることができるけど、このラリーではそうはいかない場所もあるんだ」

 6月23日にはラリー開幕を前にしたシェイクダウンが、ナイバシャ湖近くの全長5.15kmのステージで実施された。

 3分42秒6のトップタイムをマークしたのはオジェだ。チームメイトのエルフィン・エバンスも0.1秒差の2番手に続き、ヌービルが3番手となっている。

 トヨタ・ヤリスWRCを駆る勝田貴元は、3秒差の3分45秒6で5番手と良い滑り出し。タナクは4.6秒差の8番手となっている。

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みんなのコメント

2件
  •  もう、スポットで出られる感じじゃないからなぁ。
    サファリスペシャルの軽自動車とか見てみたい。
  • ”サファリラリー”と聞くと、石原裕次郎の映画「栄光への5000キロ」を思い出す。
    浅丘ルリ子扮する恋人が手編みしたセーターをタイヤの下敷きにして、
    スタックを脱出したシーンが印象的だった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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