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BMWがトヨタとの燃料電池コラボ詳細を公開。2020年代後半登場予定の次世代BMW燃料電池車には、トヨタ第三世代燃料電池を搭載か?

掲載 更新 23
BMWがトヨタとの燃料電池コラボ詳細を公開。2020年代後半登場予定の次世代BMW燃料電池車には、トヨタ第三世代燃料電池を搭載か?

BMWとトヨタが燃料電池に関するコラボレーションの実態について紹介するシンポジウムが開催された。両社は2013年4月に燃料電池の研究開発を含めて技術の協業を進めてきたが、これまで詳しい内容が公開されたことはない。2社どのようにコラボしているのか?

足掛け10年に及ぶ深い関係

BMWジャパン、日本でiX5ハイドロジェンの実証実験を開始。市販燃料電池車の開発に活かす

BMWが燃料電池車「iX5ハイドロジェン」を日本初公開した翌日、BMWとトヨタの水素開発トップが揃った水素関連のシンポジウムが実施された。

両社は、2013年4月に、協業に関する正式契約を締結している。

大まかには、サスティナブル・モビリティの実現。

具体的には、「燃料電池システムの共同開発」、「スポーツカーの共同開発」、そして「軽量化技術の共同研究開発」としていた。

このうち、燃料電池については、両社の手持ち技術を出し合い、2020年を目標に燃料電池車の普及拡大を目指すとしていた。

実際には、初代「MIRAI」の技術を応用して、BMW「5シリーズGT」の燃料電池車を開発したのが、2社協業が見える化した第一弾だった。

さらに、今回登場した「iX5ハイドロジェン」は二代目「MIRAI」の燃料電池セル等を使う。

振り返ってみれば、ここまで到達するまで、すでに両社の技術提携は10年もの月日が流れていることになる。

BMWグループ水素燃料電池テクノロジー・プロジェクト本部長のユンゲル・グルドナー氏は「iX5ハイドロジェン」の研究開発には「スウェーデンでの冬季テストなど、各種の実走実験を含めてこれまで合計4年間を費やした」と燃料電池車の開発は粘り強く続けることが大事だと主張した。

その上で、登壇したトヨタの水素カンパニー・プレジデントの山形光正氏は「FCEV(燃料電池車)の課題解決に一体となり挑戦」という言葉を示して、BMWとの協業の重要性を強調した。

「2020年代後半を目指す」という表現の背景

こうしたBMWとトヨタの協業による燃料電池における研究成果や知見が、トヨタの第三世代燃料電池に活かされていることは間違いないだろう。

トヨタは2023年6月8日にトヨタ東富士研究所(静岡県裾野市)で実施した、次世代技術説明会「トヨタテクニカルワークショップ2023」で、第三世代燃料電池の実物を初公開し「2026年の量産にチャンレンジする」と明言している。

一方、BMWは「iX5ハイドロジェン」を日本を含めてグローバルで100台導入し、リアルワールドでの技術的なデータ収集と、燃料電池車の社会受容性の確認に加えて、水素社会に向けて教育も視野に入れた積極的な活動を進めるとしている。

その上で、「2020年代後半に次世代燃料電池車の市場投入を目指す」としている。

ここに、トヨタの第三世代燃料電池が活用される可能性は高いものと考えられる。

気になるBMWとメルセデス・ベンツとの今後の関係

一方で、気になるのはドイツ勢どうしの燃料電池に関する技術連携だ。

トヨタのプレゼンテーションの中で、欧州での「有力パートナーとの連携強化」として、先に発表された、トヨタとダイムラートラック、さらに日野の三菱ふそうを含めた商用車での技術連携を紹介した。

ここに今後、BMWがどのように絡んでくるのか?

現時点では、乗用車領域でトヨタとメルセデス・ベンツが燃料電池車やBEV(バッテリー電気自動車)で技術協業するとの方針は示されていない。

だが、燃料電池車やBEVでの開発競争がグローバルで加速している中、トヨタがメルセデス・ベンツとBMWの橋渡し役としてドイツ勢の新たなる枠組みが誕生する可能性も否定できないだろう。

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みんなのコメント

23件
  • 市販化するまで何年掛かってるのよ。さすがに自前の技術ではできないと思われても仕方ない。
  • なぜかアメリカでおきた水素ステーション爆発のニュースが日本で流れない
    テスラ燃えただけでセンセーショナルにニュースにしてたのにね
    どこかが水素を必死にすすめてるからかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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