新モデルの成功、新工場への投資
第3四半期に記録的な利益を達成したテスラは、世界で最も価値のある自動車メーカーとして確固たる地位を築いており、その時価総額はトヨタやフォルクスワーゲンを大きく上回る8500億ドル(約100兆円、記事執筆時点)前後で推移している。
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24万1300台の新車販売(前年比72%増)、16億ドルの純利益(前年比389%増)という実績は驚くべきものだが、この成長にはまだ続きがある。欧州で発売されたばかりの新型モデルYに対するここ数週間の反応は、さらなる売上の拡大と、同社の長期的な可能性を物語っている。
専門家や一般のメディアにとって、テスラは大成功を収めているスターのような存在であり、新しい世代の消費者がクルマを購入できるようになれば、その価値はさらに加速するだろう。
上海の新工場は順調に稼動し、世界中の市場に製品を供給しているが、ベルリンとテキサスにも2つの工場がオープンする予定だ。さらに、日本、韓国、インド、英国でも、さらなる投資が噂されている。
規模の大きさがもたらすメリットもある。前四半期には平均販売価格が6%低下したが、これはエントリーレベルの車種をより手頃な価格に設定していることも理由の1つとなっている。高額商品を扱う市場に身を置くと思われていたテスラは、実際には大衆車市場への進出を望んでいるようだ。
CEOのイーロン・マスクは、2万5000ドル(約285万円)の新型車の開発をほのめかしている。彼の言葉には時として解釈の余地があるが、あらゆる競争相手に挑戦しようという野心が見えている。従来の自動車メーカーがそこまでブランドを拡大することは非現実的だが、テスラはルールを塗り替えることができる。
今のところ、制限はほとんどない。生産開始が無制限に延期されているとはいえ、新型のサイバートラック、ロードスター、そして計画中のセミ・トラックがある。
ビットコインへの参入はリスクが高いと思われるし、オープン・プール(排出量の枠を売買できる制度)による収入も減少しているが、他の自動車メーカーにソフトウェアのライセンスを提供することを検討している(特に、ネーミングが物議を醸した「フルセルフドライビング」と呼ばれる運転支援システムについて)。
リーダー的な地位を得たからといって、野心を失うことはないだろう。誇大広告の規模を考えると、テスラとマスクCEOに責任を取らせるプロセスも重要だ。しかし、テスラの長期的な可能性を疑っていた人々は、どこに境界線があるのか、そしてどこまで踏み込めるのかを再検討し続けなければならない。
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