大分県のオートポリスで行われたENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第4戦『スーパー耐久レース in オートポリス』。シリーズも中盤に差し掛かる1戦で、注目の車両がまた1台参戦を開始した。FL5型ホンダ・シビック・タイプRのTCR車両だ。
これまでのシビック・タイプRをベースにしたTCR車両は先代となるFK8型が国内レースの舞台でも活躍していたが、現行モデルとなるFL5型の発売に伴い、TCR車両の開発も進められていた。各ユーザーへのデリバリーも今シーズンから始まり、TCR UKとTCRイタリアではすでに参戦を開始しており、5月のTCRイタリア・ミサノラウンドではニールス・ラングフェルドが同車での初勝利を飾っている。
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このほかのTCRシリーズでも続々と新型となるFL5型シビック・タイプR TCRの導入が決まっているのだが、日本第一号となったのはスーパー耐久に参戦するM&K Racingの97号車Racer HFDP CIVICとなった。位置付け的には世界で3台目の導入となるそうだ。
「7月の頭に(クルマが)工場に入り、それから全部チェックをして、輸送の前日(7月26日)までにカラーリングを施していた状態で、木曜日にオートポリスでシェイクダウンをしました」
そう語るのは97号車でAドライバーを務める遠藤光博。ぶっつけ本番ながら、三井優介が務めたBドライバー予選では1分56秒041のコースレコードをいきなり記録。遠藤自身もドライコンディションで行われた2021年オートポリス戦の公式予選で記録したタイムより1.8秒速い1分58秒520をマークしていた。
昨年まではFK8型のシビック・タイプR TCRで参戦していた遠藤も、マシンの進化を身をもって実感している様子だった。
「基本的な動きは変わらないのですけど、足回りやブレーキ、シャシー剛性やエンジンを含めて全部がブラッシュアップされていて、それがすごく良い方向に行っています」
「何よりジェントルマンドライバーが乗りやすいクルマになっていると思います。現在のスーパー耐久ではジェントルマンドライバーのパートがかなり重要になってきているので、僕たちが乗りやすいのはすごく良いことです」
さらに驚くべきは、事前のチェック走行もできずにレースウイークを迎えたのにもかかわらず、予選・決勝ともに一切トラブルに見舞われなかったということ。「本当によくできているクルマで、シェイクダウンからまったくトラブルが出ていなくて、逆に驚いています。通常はどの車両でも初期トラブルのようなものがあると思うんですけど、このクルマは何もないです」と遠藤も驚いていた。
■決勝ではGT4車両と遜色ない走り。第5戦からは中野信治もドライブへ
迎えた決勝でも、5時間の長丁場レースをトラブルなく安定したペースで周回を重ねたRacer HFDP CIVIC。初レースながら総合12番手でチェッカーを受け、GT4車両で争われるST-Zクラスの中団グループと遜色ない走りをみせた。
「日本では1台目で、これが初めての参戦です。とにかく壊さないように少しマージンを持った走りをしていました。もちろん、セットアップもこれから煮詰めていく感じですので、さらにクルマが仕上がっていけば、もっと戦闘力を発揮するのではないかなと思います。ロングランに関してもまったく問題なかったので、これからが楽しみなクルマです」
数年前は多種多彩な車両が参戦し、シリーズのなかでも注目クラスとして位置付けられていたST-TCRクラス。現在はGT4車両にブームが移行している印象で、昨年は2台のみのエントリーにとどまり、今季もこの第4戦から新旧シビック・タイプR TCRが参戦を開始するという流れになっている。
「TCRクラスはスーパー耐久でも以前はすごく盛り上がっていたんですけど、今は2台のみのエントリーになっています。ただ、世界的に見ると非常に人気のあるカテゴリーです」と遠藤。
「今回登場した新型ホンダ・シビックのTCR車両は本当に良いクルマなので、ぜひ皆さんにも乗っていただいて、この車両でレースしてもらえればなと思います」と、今後のST-TCRクラス発展を期待していた。
そんな97号車シビック・タイプR TCRには、以前から中野信治も一員として深く関わっている。今回はスケジュールの都合で参戦が叶わなかったが、遠藤によると「次回のもてぎから中野選手も加わります」とのこと。これからのセットアップを含め、耐久レースのフィールドでマシンの熟成が進んでいくことを考えると、FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRはますます目が離せない1台になりそうだ。
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